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「っていうか、水原、くんって元気なの?大丈夫?」
俺は思わず質問を投げかけていた
よくみると優しそうな兄だ、昨日はなんでそこまでおこっていたのだろう
「あーそう、その事、言おうと思ってたんだけど。昨日、家に帰ってから喘息の発作が出てさ。あいつ、もともと身体弱いから。」
クラス中が耳を傾けている。
「普通に、体育とかできてたから、そうは思わなかった」
「…運動とか、できないわけじゃない、好きなのは知ってる、けど。あんまり無理させたくないんだ。小さい頃から今まで家や病院のベッドばっかりで、あんまり学校にも行けてなくてさ。喘息の発作起こしたり、いきなり体調崩してびっくりさせる事もあるかもしれない…それに世間知らずな弟だけど、…弟に、協力してやって下さい。」
兄は、目に涙を溜めて、クラス全体に頭を下げた
周りの男子どもは力強く頷く。女子はつられて泣き出す者もいて協力するね、と口々に言う。
俺はというと
何故か一番号泣していた