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今日は、珍しく水原は一人で登校してきた。いつもなら後丁寧に教室まで水原兄の送迎付きのはずなのだが。
水原兄休みか?
水原兄は普通に学校にいた
ま、どうせたいしたことないだろ、おれが気にするまでもない
水原もやっぱり元気そうだし、俺も安心して一日を過ごした
が、帰りのチャイムが鳴ると水原はさっさと帰って行った。兄と帰らないのか、
「朔は?帰った?」
水原兄が慌てて教室に入ってきた
「帰ったと思う。え?もしかして喧嘩?」
水原兄は急に頼りない笑みを浮かべた
「クラスのみんなに喘息のこと勝手に話したことが今更ばれて、拗ねられたわ。笑
あー、逆ギレして酷いこと言ったから合わせる顔ないわ」
「でも水原、自分から体調のこと、クラスの奴らに話してるとこ見た事ないよ未だに。言っておく事は大事だと思うし、間違ってはなかったような」
「ただ、朔の気持ちを考えるべきだったよな。今日も勝手にすれば、俺は知らねーからって言ってしまったからな。」
水原兄は深い溜息をついていた