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0 桃島くんの日常
「きゃーっ桃島くんっ!」
「本当にカッコいいよね!王子様みたい♡」
「わたしも桃島先輩と付き合えたらなぁ~」
登校するなりそんな声が行き交う。
まあいつものことだ。
まあ、自分で言うのもなんだが、モテる
のは事実なのだ。
行き過ぎた妄想ではない。
まあ、自分で言うのもなんだが、容姿端麗、秀才、スポーツ万能と三拍子そろってるんだな。
鏡にうつった自分の姿をみる。
やっぱりイケメンだな、俺。はははっ
少女マンガに出てくるイケメンなんかは、まるで自分は女子からの人気に執着してませんよという余裕ぶりを見せている
が、あんなの嘘っぱちだ。
モテればモテるだけ良いに決まってるではないか!!
…とまあ、こんなに俺がモテる事にこだわるのには意味がある。
今の目標は、毎年恒例の校内イケメンコンテストで1位をとる事だ。
な、の、だ、が。
こんな無敵な俺にもライバルが現れたようなのだ。