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我、アンノウンと交戦す!

護衛艦「ひえい」


「衝撃に備えて頭を守ってください!」

格納庫の中の人たちに向かって叫ぶ。てか、なんで300年前に魚雷なんかあんのよ!

<<残り50ヤード接触します・・・!>>

「避けて・・・!お願い・・・!」

私は祈るように手を組んでいた。

<<魚雷・・・本艦の脇を通過・・・遠ざかります>>

「ふぅ・・・もう頭を上げても大丈夫ですよ。」

「一体どうしたというんだね?」

お年寄りが話しかけてくる。魚雷って言って通じるかな・・・

「魚雷と言う兵器が近づいてきたんです。」

「魚雷とは?」

「水中を高速で進む爆弾と言う感じですかね?」

「・・・!海に目のような物は見えなかったか!?」

おじいさんは真っ青になって叫ぶ。え?なに?魚雷攻撃してくる海賊でもいるの?

「え、ええと・・・目のような物は見えましたが・・・どうされました?」

「・・・少し昔話してもいいかの?」

「は、はい。構いませんが・・・ここじゃアレなので艦橋に行きましょう。」

「そうしてもらいたい。船長にも話しておきたいからの。」

「じゃぁ、案内しますね。あ、ここの管理とか案内とかお願いね~」

私は近くにいた自衛官にあとのことを頼んで離れていった。

「それで、昔話っていうのは?」

「そうじゃの・・・まぁ、船長さんのいるところで話そう。」

「そうですか・・・」

気になる・・・!すごい気になる・・・!!



艦橋



「あ、艦長。このおじいさんが艦長に話したいことがあるそうです」

「ん?どした?」

「あんたが船長さんか?」

「そうですが、どうされました?」

「さっきの魚雷?とやらについてなんじゃが・・・」

「はぁ・・・」

昔話はよ!はよ!!

「ちょっと昔話になるんじゃがな、聞いてくれるか?」

昔話キターーーーー!!!

「かまいませんよ」

「すまんの・・・まぁ、ワシは昔海賊でな、船を乗り回して金銀財宝を探していたわけじゃ。」

「む、昔海賊でしたか・・・」

「それでな、わしらは東方の海の島にある財宝を探しに行った。そこでヤツと出会った。」

「ヤツ?」

「ああ、ワシらの船はヤツの攻撃で沈んだ。あんたらが言うところの魚雷ってヤツじゃ。」

「・・・!?魚雷を放つ生き物・・・!?」

「ワシらは海に投げ出された。まぁ、偶然通りかかった船に助けられたがな。何人かはヤツに食われてしまった。」

「・・・ちょっとCICに行ってくる。この話はあとで聞かせてくれ。」

「おや、船長?どこへ?」

「ちょっと私用です」

「そうか・・・お嬢ちゃん、あんたに続きを話しておこう。」

「はい。」

「それでその船の乗員はそのバケモノを海潜戦姫と呼んでいた。姿形が人間の女で美女らしいからの。やってることはバケモノだが・・・」

「かいせんせんき・・・どういう字なんです」

「ううむ・・・わしも少し東方の字を習っただけだが・・・海に潜む戦の姫と書く。」

「海潜戦姫・・・」

たぶん日本語だろう。だが魚雷を放つ生き物なんているわけ・・・

「おじいさん、格納庫まで自分で戻れますか?」

「ん?あ、ああ。戻れんことはないがどうした?」

「ちょっと艦長のいるところに行ってきます。」

「そうか・・・気をつけての」

そういって私はCICに向かう。生き物ならソナーが鳴き声か何かをキャッチしているハズだ。



CIC



何やらCICが慌ただしい。どうしたのかな・・・

「あ、米倉さん。どうしたんですか?慌ただしいけど・・・」

「副長・・・実はソナーが妙な音をキャッチしまして・・・」

「妙な音・・・?」

「こっちにきてください。」

米倉に言われてソナー員の席に着く。

「なに・・・?声・・・?」

「おう羽黒ちゃんいたのか」

「あ、艦長。なにか声のようなものが聞こえますね・・・」

「ああ・・・てかよ、なぜかサンプソンと連絡が取れねぇんだ・・・」

「連絡?どうしたんです?」

「わからん。哨戒機を飛ばせてるんだがまるで位置がつかめん。」

「・・・もしかして・・・撃沈なんてことは・・・」

「最悪ありえる・・・」

「・・・・・。あれ・・・?さっきの声が大きくなってる?」

「何?」

たしかに大きくなってる。・・・・ガ・・・ナ・・・イ・・・としか聞き取れないが・・・

「少し音量上げてみるか・・・」

「「ニガ・・・ナ・・・イ」」

「にがない・・・?」

「「ニガサナイ・・・」」

「にがさない・・・逃がさない!?」

「「逃がさない!!!!!!!!」」

水上レーダーに大きな影が現れる。

「女性・・・?」

は?女性がどうしたの?

「俺は艦橋に戻る。羽黒ちゃん、あと頼む!」

艦長が早足に戻る。

「副長・・・!巨大が女が・・・水面に立ってます!」

「え!?どゆこと!?」

速射砲の照準カメラに映し出されているのはでっかい女だった。ついでに胸でかい。

てか何か私たちの時代の物とよく似たものついてね?

「アンノウンが発砲!」

「へっ!?」

ドゴオオン!!とすごい衝撃が起こる。

「ひ、被害は!?」

「至近弾!損害軽微!!」

撃ってきた以上は反撃できる!

「主砲!目標に照準!」

「ふ、副長!?あいては生物ですよ!?」

「いいから撃つの!!モタモタしてるとこっちも・・・・ひっ!!!」

ドガンとものすごい音が聞こえて速射砲のカメラが消える。

「ど、どうしたの!?」

「前甲板に被弾!速射砲が大破!!」

「う、うそ・・・」

被弾して速射砲が大破・・・最悪ね・・・。早く逃げないと・・・!

「副長・・・どうしますか・・・?」

「・・・進路を140にとって!最大戦速で逃げます!!」

「了解!」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

護衛艦「はるな」


「ひえいから救難要請です!」

「お姉ちゃ・・・ひえいから!?」

「アンノウンと交戦、被弾して速射砲が大破、撤退中とのことです!」

「うそ・・・早く助けないと!機関出力最大!ひえいの援護に行きます!」

お姉ちゃん・・・!!無事でいて!!

<<こちら大和。はるな艦長へ。なにがあった?>>

「ひえいが被弾、撤退中とのことです!」

<<何・・・?分かった。俺たちも救助に向かう>>

「あ、ありがとうございます!」

<<しかし少しあんたらより速力が遅い。それでも大丈夫か?>>

「大丈夫です!なんとかしてみせます!」

<<よし。機関全速!総員戦闘配置!ひえいの救助に向かうぞ!>>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

護衛艦「ひえい」


「対象に動きは?」

「いえ・・・水面に浮いたままこちらを観察中のようです。」

「そう・・・ねぇ、ボート降ろせる?」

「え?降ろせますが・・・どうしたんですか?」

後甲板には民間人がいる。もし艦に命中弾が来て後甲板に命中でもすれば大惨事だろう。私は民間人を巻き込んだ戦闘を一度みた・・・地獄としか言い様がない・・・

「副長?」

「あ、ごめんなさい・・・考え事してました。え~っとですね・・・民間人を内火艇に乗せて船から下ろさせます。」

「なぜですか・・・?このまま逃げれば・・・」

私はレーダーを見て言う。

「逃げれると思いますか?」

「え?」

「レーダー・・・反応が消えてる。多分潜行したんだと思う・・・」

「まさか・・・」

あくまで憶測だがヤツは潜行して追いかけてくるつもりだろう。

<<見張りよりCIC。対象は完全に潜行しました。>>

「やっぱり・・・」

「くそっ・・・対潜戦闘用意の命令を!」

「まずは民間人が先。民間人を守ってこそが自衛隊でしょ?」

「了解です。」

「その代わりすべての対潜装備はいつでも使えるようにいていてください。」

「了解!」

全員から返事が来る。とにかく早くあの人たちを逃がさないと・・・




30分後



「全員下ろせました。現在ロナルド・レーガンから救難機が向かってます。」

良かった・・・。でもアイツと決着をつけないと多くの人が死ぬ。

「・・・方位356度に方向転換してください・・・」

「・・・それはヤツと真正面ですよ?」

「承知の上です。」

「艦長に最終判断を・・・」

ひとりが走っていこうとする。CICではお静かに~。

「お?どした?」

「あ、艦長・・・」

「なんでぇ浮かない顔して。」

私は却下覚悟で切り出す。

「アンノウンへの攻撃、撃破を具申します。」

「・・・・・・・」

艦長は黙り込む。そりゃそうだろう・・・あんなバケモノが相手だ。

「・・・艦長・・・こんな戦い前例がありませんよ!勝てるかどうかすら怪しいのに!」

「・・・・・・・」

「艦長・・・」

「・・・・・・・・・・・前例がないと言ったな?」

「は、はい・・・?」

「・・・・前例がなければ作るのみだ!機関全速!方位356に艦首を向けろ!」

「・・・了解!」

「海の平和を守るのが海上自衛隊だ!どの時代だってどこの海だって変わりゃしねぇ!守れるものは守るんだ!いいか!」

「了解!」

「アスロック発射用意よし!目標を確認できればいつでも撃てます!」

「短魚雷も準備よし!」

「ハープーン準備よし!」

「CIWS射撃用意よし!照準、レーダー共に異常なし!」

「主砲は復旧不可です!」

「SM-3、短SAM攻撃準備よし!」

「チャフ攻撃用意よし!」

「機関異常なし!」

「対水上レーダー、対戦ソナー共に異常なし!」

「システムオールグリーン!対水上、対潜戦闘準備よし!」

すべての兵装、電子兵装のチェックが行われる。私は指示を出すことしかできないのがすごく悔しい・・・

「艦長、ソナー反応あり!本艦のすぐ近くです!」

「距離は?」

「約・・・4000!」

「よし!てめぇら!海上自衛隊の本気見せてやれ!!総員、対水上、対潜戦闘用意!大和と「はるな」が援護に来てくれるが、油断するな!相手は潜水艦じゃない!生き物だからな!!」

「了解!」

「よし!最大戦速!!アンノウンに照準合わせ!!」

ひえいが急加速する。危うくこけそうになる。でも・・・こけてなんていられない・・・本当の戦闘に入るんだ・・・しかも未知の敵と




「イラッシャイ・・・美味シソウナ人間達・・・」


ちょっと艦○れ的な相手を出してみました・・・うん。なんかこれじゃない感があるようなないようなw次話は明日できれば投稿します!

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