吸血鬼の城を強襲せよ!後編
城内 牢獄
ここに入ってどれくらいたっただろうか。そとも暗くなり始めそろそろ海兵と自衛官たちが来てくれることを願っていた。しかし地下に作られたこの牢獄は外の音が恐ろしいほどに何も聞こえなかった。
「「そろそろかなー・・・うう・・・でも怖い・・・」」
一応松明の明かりはあるものの薄暗くて湿っぽいこの牢獄は最悪だった。
「「しかも看守が目の前に立ってるから無線連絡はできないしおしゃべりも出来ないよ・・・」」
そんなことを思いながらふと腰に手をやった。
「「あっ・・・9mm拳銃・・・でもサイレンサーあったっけ・・・確か散開する前に渡されたような・・・」」
ごそごそとポケットをあさるが何もなかった。
「「・・・落としちゃったかな・・・音が響くから撃つこともできないし・・・」」
「ねぇ・・・大丈夫・・・?」
「ん・・・?ああ、大丈夫よ。そろそろ助けが来てくれるはずだから・・・」
「どうしてそんな嘘言うの・・・!?どうせ助からないのに!!」
突然少女が怒りだす。
「こんな城に近寄る人なんていない!海賊ですら寄り付かないのに!」
「おい!うっせぇぞコラ!!殺すぞ!!」
「ひっ・・・」
看守が鉄格子を蹴る。
「大丈夫・・・信じて・・・」
「信じれるわけ・・・!」
そのとき美穂には聞きなれた音がする。
「なに・・・この音・・・処刑は今日はないはずじゃ・・・!!」
牢獄にいる人がパニックになりかける。
「おっかないのが来たぞ・・・」
美穂は笑いながら入り口付近を見る。看守は立ったまま寝ているみたいで音には気づいてない。
「なんで・・・笑ってられるの・・・?」
少女が泣きながら近寄ってくる。
「大丈夫・・・もう大丈夫だから」
慰めていたそのとき。
「ん・・・?あ・・・?誰だおま――――――」
「お元気?」
パン!パン!と乾いた音が二回する。
「何!?何なの!?」
牢獄にいる人がパニックになる。
「あ、美穂ちゃんん!!良かった・・・無事だったのね・・・」
「副長!・・・怖かったよおおおおお!!!」
ガンッ!鉄格子に顔面から突っ込んだ
「ああ・・・もう・・・ほらよしよし。泣かないの。」
鉄格子からでは抱きつけないがなでてやることなら出来る。
「ちょっと離れててね。」
自衛官の一人がベネリM3を取り出す。
ドゴン!!と言う音と共に錠前が吹き飛ぶ。
「よし!ほら、みんな家に帰ろう?」
牢獄にいた人はおそるおそる外にでる。
「んじゃヘリまで送っていってあげてね。ここから500mのところでこのIRビ-コン使えばヘリが来るから。私たちはちょっとこの城のクソヤロウぶちのめして来るから」
「副長・・・吸血鬼がいるみたいなんで気をつけてくださいね・・・?」
「心配ありがとね。じゃぁ、みんなをお願いね」
羽黒は89式小銃に初弾を送り込む。
「みんな、行こう?家に帰ろう。」
美穂は訳20人を連れて外にでる。そのとき階段から兵士が降りてきた。
「侵入者め・・・!構わん!全員殺せ!!」
うわあああ!!と叫んで槍やら剣やらを持って突っ込んでくる。
「直線で突撃なんていい的だな!!」
タタタン!と89式が3点バ-スト射撃をする。兵士はバタバタと倒れていく。鎧程度なら5,56mm弾で簡単に貫通できた。
「地下エリアクリア!!」
そう無線で伝え階段の上に上っていく。
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城内
「ハッハァ!戦場は地獄だぜえええええ!!!!」
「クリスッ!バカお前味方に当たるぞ!!」
「大丈夫ですって!!」
ヴオオオオオ!!!!と言うすごい音を鳴らしながらMH-60からミニガンに機銃掃射を行っていた。城内の兵士は弓やボウガンを持ってきて応戦するがブラックホークに当たるどころから届いてすらいない。
「よし!下はクリアだ!ミスフィット1-3は降下せよ!」
海兵が降下していく。
「こちらミスフィット1-3・・・全員降下できた。あとで回収頼むぜ!」
「あいよ!まかせな兄弟!」
ブラックホ-クが飛び去ろうとしたそのとき、テ-ルロ-タ-に岩が命中する。
「ああ!クソ!!テ-ルロ-タ-破損!」
投石器からの攻撃だった。テ-ルロ-タ-が砕け散っている。
「メ-デ-メ-デ-!!こちらス-パ-6-1墜落する!」
程なくして森から爆炎があがる。
<<ブラックホ-クダウン!ブラックホ-クダウン!!6-1がレ-ダ-ロスト!!>>
「クソッ!!」
「・・・気持ちは分かるが先に進むぞ・・・」
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城内 最上階
「ドゥフフフフフwwwあの量の兵をどうやって倒したのか気になるが君も可愛いね・・・僕と契約して側近になってよフォフォフォwwww」
「キモッ!!あんた・・・町の人虐殺してよくそんなこといえるわね・・・」
「虐殺?僕はそんなことはしてないぞ?服を脱がせて※※※※ならしたがね・・・それに君たちには話す筋合いないねフォカヌポォwwwww」
「じゃぁ話たくしてあげる」
パン!という乾いた音がした。
「あああああ!!!!痛い!!痛い!!!!!」
デブが絶叫する。
「さて、じゃぁ何をしたか正直に話せ」
ガタイのいい自衛官が近寄る。
「・・・・お前らになんか話すか・・・ドフフフフ・・・」
チッ・・・と舌打ちして殺そうかと銃口を向けた瞬間近くの部屋から少女が出てきた。血だらけの服を着て。
「もう・・・うるさくて処刑に集中できないじゃない・・・」
「・・・処刑・・・?」
そう聞いた瞬間少女のでてきた部屋からものすごい絶叫が聞こえてきた。
「!?なに!?」
「副長!あんたがいってくれ!こっちは俺たちで何とか―――――」
何とかするといいかけたときデブが最後の力を振り絞って剣を自衛官に突き刺した。
「ゴフッ・・・」
血が吹き出る。刺された位置からして心臓を直撃している。
「副長・・・はやく・・・いって・・・くれ・・・」
「・・・分かった」
羽黒は部屋に向かう。その部屋は地獄絵図としかいいようがなかった。さっきまで叫んでいた少女だったものがそこにある。手も足も切り落とされダルマになったものが。死因は失血だろう。
「くっ・・・この・・・!!!」
フルオ-トで銃弾を少女に叩き込む。しかし全てよけられた。ほかの自衛官も応戦する。しかし一発も当たらない。
「なに・・・?遊んでくれるの?」
少女は笑顔で言う。狂気のこもった目で。
「くっ・・・」
あまりの禍々しい狂気を感じたのか一瞬たじろぐ。しかしすぐに発砲を開始する。
「あはははははは!!当たらないよ!!そんなの!!!」
よけながら近寄ってくる。
「くそっ・・・もっと人が・・・!」
そのとき。
「今来たぜぃ!!」
海兵たちが乗り込んでくる。
「おお?中々可愛いな・・・敵じゃなかったらナンパしてたぜ・・・」
お気楽なことをいいながら発砲する。
「あはははは!!!ヒトが増えた!!増えた!!!」
狂ったようにいいながら海兵たちに襲い掛かる。
「くらえクソッタレ!!」
自衛官の一人がM3を発砲する。
「こっちからも喰らいやがれクソが!!」
M203ランチャ-から40mm榴弾が発射される。
散弾が少女の足を捕らえ、そこに榴弾が突っ込んでくる。
一瞬驚いたような顔をした少女の姿はなかった。ただ、コウモリ(?)がその着弾点から飛び立っていった。
「なんかあっけなかったですね・・・。・・・・副長?」
羽黒は刺されて亡骸となった自衛官に寄り添い涙を流していた。
「あなたが生まれたのって1970年ですよね!?今何年だと思っているんですか!!1700年ですよ!享年-270歳ってシャレになりませんよ!!目を・・・目を覚まして・・・」
そう叫びながら必死に介抱する。だが彼が目を覚ますことはなかった。
「副長・・・早く行かないと・・・爆撃が・・・」
「・・・・・・・・・」
<<羽黒!悲しいのは分かるがこのまま動かないと全員死ぬんだぞ!>>
無線から艦長の怒鳴り声がする。
「・・・・分かり・・・ました・・・」
泣きながら立ち上がる。
<<よし、それでこそ俺の嫁だ>>
「ふざけないで・・・ください・・・」
<<ありゃ・・・突っ込みが帰ってこないとなるとコリャ重症だな・・・>>
海兵たちと共に死亡したMH-60の乗員と自衛官を運び出されたあと城に対して空爆が行われた。
ちょっと駄文化した希ガス・・・疲れた中書くのはやめよう・・・