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ベイルアウト

リッジバックス スラッシュ


<<AWACSスカイアイよりリッジバックス隊へ。目標集落より処刑場に向けて馬車が捕虜を乗せて発進したとの情報あり。上空から探せ。>>


「こちらリッジバックス1。了解」


<<目標はそんなに遠くは行っていないはずだ。>>


「発車したのはいつだ?」


<<昨日だ>>


「なら・・・そんなに行っていないか・・・」


俺は地上に目を光らせていた。


「スラッシュよりリッジバックス各機へ。散開して目標を探せ。」


<<エッジ了解。>>


<<ヴァイパ-了解!>>


「馬車はそこまで大きくないはずだ。低空で探せ」


俺は愛機のF-18を巧みに操り一気に高度を下げる。


<<エッジよりスラッシュ。前方に大きな森があります>>


「確認した・・・えらい黒い森だな・・・」


その森はまるで墨でもぶちまけたかのように真っ黒だった。


「何か出てきそうな雰囲気だな・・・なるべくあの上は避けよう」


<<了解>>


森を避けようよ旋回したとき、4時方向にチラッっと何かが見えた


「スラッシュよりスカイアイ。4時方向に何か見えた。」


<<了解した。・・・・待て、その方向に多数の対空目標。>>


「どういうことだ?」


<<分からん。確認できるか?>>


「待ってくれ」


アフタ-バ-ナ-に点火し一気に加速する。

高度はなるべく上げてその上空をとおり過ぎた


「・・・マジかよ」


俺は目を疑った。馬車を守るように・・・数匹のドラゴンが飛んでいるのだ。


「スラッシュよりAWACS。目標はドラゴンだ。馬車を守るように飛んでいる。」


<<了解した。とにかく目標を確保する必要がある。制空権を確保せよ>>


「了解した。ヘリは来るのか?」


<<目標集落へ向かっているナイトスト-カ-のブラックホ-クとリトルバ-ドがこちらに向かっている。到着まで30分>>


「了解。リッジバックス各機へ、目標を撃墜するぞ。」


<<相手はドラゴンだろ?ミサイルは当たるのか?>>


「レ-ダ-誘導ならいけるハズだ。」


<<了解!マスタ-ア-ム点火!>>


<<エッジ、マスタ-ア-ム点火。攻撃準備よし>>


「よし!リッジバックス1、エンゲ-ジ!!」


俺はバレルロ-ルをしてから一気に馬車の方面に襲い掛かった。

-----------------------------------------------------------------

馬車 アシュリ-


「神への祈りでも済ませたか?」


「・・・」


ガタガタとゆれる馬車の中私は外を眺めていた。

何故・・・処刑されねばならないのだろう・・・

そんなことを考えながら。


「ちっ・・・ちょっとくらいは命乞いみたいなのしてみろよ・・・面白くねぇな・・・」


「・・・したところで・・・助けてくれる人なんて・・・」


「あ?何だって?」


「・・・なんでもない」


「けっ」


手も足も縛られてちゃ抵抗が出来ない。

コイツらの喉にでも噛み付いてやりたい


「んだよ?何こっち見てんだ?逃げようなんて考えても無駄だぞ。イギリス屈指の翼竜部隊「ナイトスト-カ-」がついてんだからな」


ナイトスト-カ-・・・名前はいいけどクソみたいな連中ね

それに・・・逃げても行く場所なんてない。

すぐ横に見える黒の森を眺めていた


「あの黒の森に逃げようたって無駄だぞ。どうせ死ぬだけだ。それともあの森を抜けた先にあるっていう噂の妖精の村に逃げようってか?」


「・・・誰も逃げるなんていってない」


「けっ、言ってろ。どうせ刑場が近づきゃ泣き喚くさ。」


その時だった。はるか上のほうから轟音が響いてきた


「雷か?朝日が出てるし晴れてんのによぉ・・・」


コイツに雷が直撃すればいいのに・・・


「てめぇよ・・・さっきから何見てんだオイ」


「・・・見てないじゃない」


「見てんじゃねぇか!!」


「うぐっ・・・!!」


思いっきりお腹を蹴り飛ばされる。


「刑場付く前に殺すぞ?お?」


「・・・・」


縛られてるのをいいことに・・・クソ!!

その時さっき聞いた轟音が後ろからした

何か朝日を不自然に反射する物体が3つ近づいてきている。


「なんだありゃ・・・」


馬車を運転している男も気付いて後ろをみる

その物体は突然バラバラに散ったと思ったら何かを撃ちだした。


「んん・・・・?」


その物体は一瞬で真上まで飛んできたと思うと・・・


「!!!うわっ!!!!」


ドガァン!!!

とものすごい音を立てて翼竜をバラバラにした。

それも同時にだ。

一瞬で翼竜が全滅した


「な、何だよ!!!」


「・・・何が・・・」


そうつぶやいた数秒後、今度は黒塗りの何かがはるか向こうから飛んできた


「今度はなんだ!?」


男はあせって馬車を加速させる

だが、その物体はすぐに近づいてきた


「冗談じゃねぇ!海軍にも海賊にも金は払ってるだろ!!」


その物体はすぐに真横まで飛んできた


「人!?何だよ!!」


パァン!!

そんな音がしたかと思ったら馬が首から血を噴出し倒れた


「うわっ!!」


馬車が転倒はしなかったが急停止した

虫の羽音のような音を立てる卵のような物体は真正面に下りた

その黒塗りの鳥も真横に下りたと思うと人が降りてきた


「ち、ちくしょう!!」


男は剣を抜くが・・・

パン!!

そんな音と共に崩れ落ちた


「な、何!?」


私も正直パニックだった

そして・・・男は乗り込んできた


「大丈夫か?」


「え・・・?」


殺される!そう思った瞬間の優しげな声にびっくりした


「今そこから出してやるからな」


助けにきてくれた・・・?でもこんな人たちは知らない

だが、命を救ってくれたのには代わりはない。

私は・・・家に帰れるんだ

----------------------------------------------------------------

リッジバックス スラッシュ


「作戦成功だな」


地上に着陸したブラックホ-クをみながらそうつぶやいた


<<さて、帰ったら一杯やりますか隊長!>>


<<あなたお酒止められてなかった?>>


<<んなもん気にしたらダメだぜ!>>


「はは、じゃ、みんなで飲みに行くか」


<<私もご一緒していいんですか?>>


「当たり前だ」


<<・・・ありがとうございます>>


さて、帰るか・・・そう思った瞬間だった

突然機内に警報が鳴り響く


「ん?何だ・・・?」


なんだかエンジンの音がおかしい・・・

回転数計を見ると第一エンジンの回転数が下がっている


「おいおい・・・エンジントラブルかよ・・・」


だが、ホ-ネットのエンジンは強力だ。一基でも十分帰れる


<<スラッシュ、どうしました?>>


「エンジントラブルだ。第一エンジンの回転数が落ちている」


<<了解。なるべく慎重に・・・>>


「分かってる」


俺は第一エンジンのスイッチを切る。もしものことがあったら大変だ


「眼下は黒い森・・・ベイルアウトだけはしたかないね・・・」


不気味に広がる黒い森・・・

間違っても降りたくはない・・・

そんなことを思っていると・・・


「また警報・・・どこだ?」


ふと右下のパネルを見ると・・・

ENG1 FIRE


「・・・!」


第一エンジン火災発生という表示があった


<<スラッシュ!!エンジンから火が!!>>


「確認している!!クソ!!」


<<ベイルアウトを!!!>>


「クソ!こんなところでしたくは無かったぜ・・・!」


突然の衝撃。

機内の警報が鳴り響く


「おいおい!爆発まで起きやがった!!」


<<早く脱出を!!>>


「あぁ!SARヘリ呼んどいてくれよ!!」


俺は足元のレバ-を思いっきり引く

するとキャノピ-が吹き飛び、一瞬だけコクピットに吹き込む強風を感じた後ものすごいGと共に体は機外へ放り出される


「ぐっ・・・!」


脱出して数秒後、愛機のホ-ネットが大爆発を起こして森に墜落した


「あと2秒遅かったら死んでたな・・・」


<<パラシュ-ト確認!至急救助部隊を!>>


<<こちらスカイアイ!了解した!>>


<<こちらス-パ-64!墜落を確認した!お客さんを空母に届けたらすぐに救助に向かう!>>


ヘルメットからそんな無線が聞こえてきた。

真下は黒い森。ある武器はナイフとM9。マガジンが10本程度。


「心細いが・・・やるしかない・・・」


俺は地面に着地したのと同時に拳銃をホルスタ-から抜き、L字ライトをつけた。

森の中は見た目どおり暗い。まるで夜だ。


「とにかく森を抜けよう・・・」


暑苦しいヘルメットを脱ぎ捨て近くに落ちていた座席の下から戦闘糧食と水を持てるだけ座席下に入っていたリュックに詰め込んだ。そこには昔買ったAKS-74Uがあった。弾倉も4つほどとチェストリグもあった。


「ハンドガンが150発にライフルが120・・・何とかなるか」


AK買ってて良かったよ・・・

そう思いながらチャンバ-に初弾を送り込んだ。

何か突っ込みどころ多い希ガス

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