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最強の悪女の仕立て方。~不幸な結婚をしたくないので、悪役令嬢を目指しているのに、なぜかイケメン皇子その他大勢に愛され、困惑しつつも学園生活を満喫していますわ!  作者: いか墨ドルチェ
第三章 学園の華は、何といっても悪女と学園祭ですわ

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第89話 愛の贈り物対決ですわ。

 ようやくパックスウルブスに戻った一行は、クエストの報告を行い、報酬を得た。ジュスティーヌの提案で、4人で突撃大牙イノシシを仕留めた記念に何か作ろうということになった。


 まずは、武器加工工房の”モンスターボーンズ”に向かった。


「よう、殿下、と結構モテるおもしれー婚約者さんじゃん。この前の出来てるよ。で、そっちの男に贈るのかい、これ?」


 工房主は一瞬でこの爪の使い手が誰か見抜く。生粋の職人である工房主の鑑識眼はさすがと言ったところだ。


「へー、割とイイ男じゃん、やるねぇ、結構モテる婚約者さん。殿下もうかうかしてらんねーんじゃね?」

「ははっ、まさか。こんなやつと一緒にしないでくれよ」


 ここにくるのが初めてのカイトたちは話について行けずに、なんのこっちゃいという状態だった。


「はい、これ、スターレナードにあげるわ。スターレナードは武器を持っていなかったら、作ってもらったのよ」

「つ、つ、つ、妻よおおお!! 俺にくれるのか!? 愛しの妻よおおお!」


 レナードは武器を受け取ると大切そうに頬擦りした。鋭い爪が頬に突き刺さり、顔から血が流れた。


「スターレナード! ケガしてるわ! 取り扱いには気を付けて!」

「兄上が正しく取り扱いできないのであれば、僕が預かりますよ」


 カイトにそう言われて、レナードは横取りされないように今度は爪をきつく抱きしめた。


「うぉっ」


 爪がレナードの分厚い胸板に刺さって、また血が流れた。


 店主は笑い転げていたが、人の店で無駄にケガをしまくるとは、結構、迷惑千万な客である。


「で、今日は随分な大人数のようだけど、今度は何だい?」


 ジュスティーヌたちは突撃大牙イノシシの牙を預けた。事情を説明すると、護身具にもなるペンダントに加工してくれるとのことだった。


 ”モンスターボーンズ”を後にした一行は、皮工房の”ぷにぷにきんぐだむ”に向かった。愛する妻に武器をプレゼントしてもらったレナードは、うざいぐらいアルフォンスの前でそれを見せつけていた。


 アルフォンス殿下はこれでいいのだろうか? という目で皆は様子を伺っていたが、アルフォンスはまるで気にしていないようで、むしろ不敵な笑みさえ浮かべてレナードを眺めていた。


「…………おう……らっしゃい………………ああ、あんたか……できてるぜ…………」


 アルフォンスとジュスティーヌの姿を見て、店主は店の奥に消えると、1対の美しいマフラーを持ってきた。


「……こっちが旦那ので…………こっちが……嬢ちゃんのだ」

「ジュティ、君がつけてくれるかな?」


 まさかのペアルック!? これか、これがあるから、あんなに余裕な表情だったのか! と一同は納得した。


「ああ、ジュティの愛がこもっていて、凄く暖かいよ。まるでジュティを抱きしめているみたいだ!」


 レナード殿下に張り合うなんて、案外、アルフォンス殿下って子どもっぽいところがあるんだなぁと思うビビアンたち。


「な、な、なっっ、ペアルックだとおおお!!」


 レナードはとてつもなく悔しがったが、自分だってスイートハニーに武器を贈ってもらったのだ。ここで不平を漏らすわけにはいかない。何ももらえていないカイトよりはましだと思い、「お前だけ何もないな」と意地悪を言って自分を慰めた。


「僕はこれからおそろいの物を作りますので! 兄上の分はないですからね、全然仕事してなかったんで!」


 カイトも言う時は言うのである。


 皮はなめしてもらい、小物入れを作ることになった。


 こうして2日間に及ぶ、ジュスティーヌたちの、誰かさんのせいで思いがけず波乱万丈になってしまった大冒険はようやく終わりを迎えるのであった。


  ◇  ◇  ◇


 学園では、いよいよ学園祭の準備が始まろうとしていた。魔法技術学園の行事の中でもすべての生徒が参加でき、楽しめる行事である。


 戦闘技術科1年生でも出し物を何にするかの話し合いが行われていた。


「ヒーローショーをやろうぜ!」


 トムたち、スーパーヒーロー部隊が提案する。


「私はお化け屋敷をやりたいです。もしくは忍者屋敷」


 ある意味、アカネらしい提案である。忍者屋敷は別のクラスの生徒たちにも結構ウケていた。


「はいはーい、あたしは魔法少女カフェがいいと思いまーす!」

「なんで、魔法少女限定なんだよ、だったら、コスプレカフェでよくねーか?」


 全員の提案を合わせたようなフルードの案に多くの生徒が納得し、賛成した。


「姫様は何着るんですかー? やっぱ、魔法少女ですよねー?」


 魔法少女に憧れているビビアンに探りを入れられる。


「そうね、魔法少女は普段着ているから、違うものがいいわ。まだ、着たことがないものにしたいわね。火星人とかどうかしら?」


「か、火星人!?」

「やめてください、姫様! それはあまりにも、姫様の美貌の無駄遣いになります!!」

「ど、どうだろうか、ここはひとつ、我が戦闘技術科1年の目玉でもあるジュスティーヌ姫に相応しい衣装を皆で考えてみるというのは?」


 別のクラスの王子がそう提案すると生徒達は彼の意見を賞賛した。


 結果、ジュスティーヌはうさ耳のメイドさんになることが決まった。ついでに、メイドさんはツンデレ妹キャラということになった。男子たちの理想をすべて詰め込んだら、こんな感じになったのだ。もっとも、演じなくても――といっても、アルフォンス限定かもしれないが、ジュスティーヌは割とツンデレではあった。


 男子たちは、ジュスティーヌと一緒にコスプレカフェができて嬉しいと思う反面、客として接待されたいとも願うのだった。

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