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最強の悪女の仕立て方。~不幸な結婚をしたくないので、悪役令嬢を目指しているのに、なぜかイケメン皇子その他大勢に愛され、困惑しつつも学園生活を満喫していますわ!  作者: いか墨ドルチェ
第三章 学園の華は、何といっても悪女と学園祭ですわ

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第101話 学園祭、開幕ですわ!

 イケメン・美女名鑑も、PDF作成のパックスウルブス街マップも無事に完成した。


 学園祭は金土日の3日間開催で、日曜日の夜には後夜祭として仮装パーティの後、キャンプファイヤー&花火が企画されていた。


 初日の金曜日は、街の小学校に通う子どもたちを招待する日だ。


 お化け屋敷などの出し物は基本的には無料だったが、飲食物や各種グッズはさすがに有料だ。代わりに子どもたちには10枚分のチケットが無料で配られる。何にどう使うのか、自分で考えながらこの学園祭を楽しむことも、子どもたちにとっては教育の一環であった。


 ジュスティーヌたちは、コスプレカフェを午後からの営業開始として、午前中には子どもたち相手に鬼ごっこを企画していた。まずは、9時30分から30分おきぐらいに広場や講堂などで、色鬼や氷鬼、ゾンビ鬼などの鬼ごっこをした。


 鬼ごっこの前には、キャラクターに扮した生徒たちによるアクションショーも行った。これが子どもたちへの宣伝効果抜群で、ほとんどの子どもたちがショーを見た流れで、鬼ごっこに参加してくれていた。


 ジュスティーヌが魔法少女マジカールに扮して、海坊主2体と勝手についてきたレオカイザーともに鬼ごっこの宣伝のために学園内を練り歩いていると、鬼ごっこ初期メンバーの悪ガキたちとばったり出会う。


「マジョリーヌとバケモノたちだ!」

「マジカールね」

「海坊主な」

「なあ、マジョリーヌ、鬼ごっこ以外のおすすめはなんだ?」

「それは、『紳士と淑女の()()()()()ティーパーティ』よ。なんといってもヒーローたちに給仕されて、あの『カフェ・テミス』のタルトを食べられるのだから」

「えっ、マジで! 食いて―!」

「俺も! まだ一度も食べたことないんだよなー」

「殿下に会えるかな? 帰ったら姉ちゃんに自慢しよう!」

「ここだけの秘密の情報だけど、14時半にタルトの補充にくるかもしれないわね」

「まじかー! 絶対に行こうぜ!」


 子どもたちは、あの時一緒に鬼ごっこをした怪盗プリンスがアルフォンスだと気が付いていないらしい。


「マジカール様はずるいよなー。普段あーだこーだ文句いいながらも、都合のいいときだけアルフォンス殿下を利用するんだからなー」


 バケモノ1号こと、セドリックが文句を言う。ジュスティーヌたちのカフェで提供する飲食物は、アルフォンスが経営する店の物を出すことになっている。普段なかなか手に入らない店のタルトやクッキー、お茶が飲めるとあって、それだけでもこのカフェは”勝ち確”といってもよかった。


「バケモノたちのおすすめは?」

「だから、バケモノじゃなくて海坊主な。俺のおすすめは『夜の魔界に迷い込んでしまったので魔物たちを倒してみた』というシューティングゲーム型のお化け屋敷だな」

「なんか、突っ込みどころ満載な企画名ね……」

「余計なお世話です」

「で、セディじゃなくて海坊主は何の魔物になるの?」

「……聞かないでください」


 たぶん、セドリックに割り当てられた魔物は、海坊主なんだろう。


「おう、ガキンチョども、俺様たちの『陸海空軍の熱々屋台』もおすすめだぞ! 新鮮な海の幸の串焼きが食べられるぞ!」

「おお、うまそーだ!」

「おれはホタテがくいてー!」


 やっぱり、子どもたちにはまずは”花より団子”のようで、食べ物企画はそれだけで大人気だった。


 鬼ごっこは、気が付いたら多くの生徒たちが参加する企画となっていた。みんなノリノリで、お化けの衣装を着てみたり、ヒーローになってみたりと、生徒たち自身も大いに楽しんでいた。全員参加の大規模な鬼ごっこは、第一武術訓練所で開催される。


「あなたたちは、11時に第一武術訓練所に必ず来なさいよね。その鬼ごっこが今日のメインの鬼ごっこだから」

「おう! もちろんだぜ!」

「待ってろよ、バケモノども!」


 今回の鬼ごっこの企画名は、「名探偵VS大怪盗――大悪魔女の秘宝を盗め」だ。ケイドロと宝さがしを融合させたようなルールで、泥棒役の子どもが探偵役の子どもに捕まると牢屋に入れられてしまう。


 会場内にある宝箱やNPCなどから、勝利に必要な様々な道具をゲットできる。が、中にはミミックもある。ミミックを引いてしまうと、行動が制限されるなどのペナルティが課される。


 そして何より、今までと大きく違うところが、対立構図を「子どもVS子ども」とした点だ。多くの生徒たちは基本的に物語の進行や補助に徹する。


 子どもたちはランダムに2:8の割合で探偵と泥棒に分けられる。それぞれのチームには参謀役として生徒が数名参加するのだが、第3の勢力としてマジカールの悪者軍団がいるわけだ。


 各陣営はこの第3勢力の動向やその他NPCの存在も気にしないといけない。というのも、マジカール軍団にとっては、探偵も泥棒も敵だからだ。マジカール軍団は両者とも構わず捕まえにくる。が、彼らには致命的な欠点がいくつかあるという設定だった。


 まず、手下はマジカールがいないところでは、真剣に働かない。


 それと、簡単に買収ができる。手下たちはそれぞれ好みがあり、その好みのものを用意して持っていくと仲間に引き入れることができるのだ。


 そして、首領のマジカールは王子様に弱いという設定だった。


「いや、その設定なによ? 別にわたし王子様に弱くなんてないし!」

「まあまあ、ただのルール上の設定ですから!」


 会場内にNPCの王子様が3人紛れている。王子様を味方にすると、マジカールは3分間、その陣営の味方をしてくれる。


「どうして3分? しかも、なんで王子が3人?」

「マジカールは浮気性の悪女だから、すぐに目の前の王子さまに飽きてしまうってことにしましょう!」

「なんか、ものすごく悪意を感じるわ、その設定に……別にいいんですけど……」


 制限時間は30分で、勝ち負けは、手に入れたお宝の数やミッションをこなした数、残り人数などを点数化して、多い方が勝ちとなる。

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