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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~  作者: よろず屋


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第68話 英国館での出会い

女子会

 それぞれのこれからの行動をまとめておこう。


 まず、俺達はオオヤマツミ様がいる大三島にある大山祇神社に向かう。メンバーはいつも通り、コッチーとレベッカ、ミコト、車の運転をお願いする福島さんだ。車の運転、覚えたいんだけど教習所も営業していないしどうしたものかなぁ。


 なお、大山祇神社に行く途中で、神戸市で北野異人街、赤穂市で大石神社の2か所に立ち寄る予定。北野異人街はレベッカがこの先必要だから必ず寄りたいと言っており、大石神社は塩の生産工場付近を守る神様がいるらしいので挨拶しておく。


 単純な移動だけでも4時間~6時間はかかるそうなので、赤穂市で1泊した方が福島さんも楽かなと話していた。


 他の人たちの行動だが、秋田さんたち東からの援軍部隊は、一度自分たちの拠点に帰るそうだ。物流部隊は別に編制しており、トラックなども大阪には来ていない。物流網はリーダー会で取り決め、物資を循環させるとのこと。

 戦闘部隊は各地域で探索を進め、生存者がいれば連れてきたり、避難所があれば生活圏を繋げられるかを検討するなど、人間の領域を引き続き広げる活動に移る。


 カイトさんとヤチホさんのチームは赤穂市に置いてきた鹿児島と島根の部隊のもとに急ぎ戻っていった。彼らとはまた会うこともあるだろう。次に会う時はもっと強くなっているから、また戦いたいと言われている。今回は俺の方が強かったが、次はわからないし、俺も修行を続けよう。


 東京の新宿区より東側、特に皇居や国会議事堂がある方向の調査は引き続き実施するが、埼玉や西荻窪駅の南側、五日市街道より南側の謎の脱力減少も放ってはおけないので、俺達がオオヤマツミ様のところから帰ったら、もう一度方針を考えようと奈良さんに言われている。秋田さんはもう少し情報を集めておきますよと言ってくれていたが、無理はしないで欲しいところ。


 レベッカは埼玉の炎の巨人には本当に気を付けろと秋田さんにきつく言っていたしね。


 という訳で、それぞれの行動も決まったことで、準備をして明日の出発に備えることにした。


◆━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


「それにしても、無事でよかったでござるな、ホーリー。」


「福島さんにも心配かけちゃいましたね。でもみんなのおかげで戻ってこれました。これからも運転お願いします。」


「まかセロリ!うむ、久しぶりに言えたでござる!」


「はぁ、福島は相変わらずねぇ。ちゃんとシルキーがいる館まで運転しなさいよ。」


「ふむ、シルキーというのは、イギリスの家に住むという妖精のことだな?宮城殿に少し話を聞いてきたでござるよ。美人でござるか?」


「もう!福島さんそればっかり!」


「い、いやミコト殿、男たるもの美しい女性には惹かれるものなのでござるよ!本能でござるよ!」


「ま、まぁまぁ、みんな落ち着いてよ。で、そのシルキーって妖精はレベッカの知り合い?なんの用事?」


「うーん、まぁ私は知り合いだけど、私自身に用があるというか…ね。まぁちょっと手を借りようかとは思ってる。話が通っていると良いんだけどねぇ。」


「さぁそろそろ北野異人街に入るでござるよ。英国館に行けばいいのでござったな?」


「そうね、あの左手の三軒目、かしらね。」


「へー見て見てー、ベンの家だってー。ふふ、おもしろいね。あ、ここだね!イギリスの国旗が掛かってる!」


「間違いなさそうね。妖精族の気配もするし。さ、車を停めて中に入りましょう。あいつ、ちょっと面倒くさいから歓迎してくれていると良いんだけど…。」


「戦いになるかな?」


 車を降りて、少し慎重に異人街の英国館に入っていく。


「この辺は人がいないね。」


「シルキーは神じゃないし、人が安全に暮らせるほど土地の力も強くなさそうだわ。」


 “King of Kings”なんて書かれている入口から中に入る。すると入ってすぐ左手の部屋にあるカウンターの中に白いエプロンを付けた、金髪の外国人?のような女性がたたずんでいた。


『いらっしゃいませ。古き友と人の子らよ。この国の神から話は聞いていますよ。』


「あら、良かった。話が通っているなら面倒はなさそうね。力を貸してくれるって聞いているけど?」


『あなた方ピクシーはせっかちですね。まずは紅茶でも飲みながら話をしましょう。それともスコッチかボルドーがよろしいかしら?』


「おほっ!メイドさん風の金髪美女がお酒を勧めてくれるなんて!もしかして高いお金を取られるでござるか!?」


「はいはい、福島さんは黙ってて!

 すみません、わたし達は未成年なのでお酒はまだ飲めないんです。でも紅茶はいただきたいです!」


「ふふっ、ではお茶の時間にしましょう。用があるのはそちらの猫さんのようですけどね…。」


 良く分からないがお茶をいただくことになった。イギリスって3度の飯より紅茶が好きみたいなイメージがあるけど本当にそうなのかも。


 でもコッチーがシルキーさんに用事があるのか?ちょっとよく分からないが、お茶を飲みながら話を聞いてみよう。


「あら、このお茶おいしいわね…」


『Fortnum&MasonのROYAL BLENDですよ。皆さまのお好みがわからなかったので飲みやすい茶葉にいたしましたわ。』


「このスコーンもおいし~!」


『スコーンにはクロテッドクリームをお使いくださいね。』


「わー、なんだろ?バターよりさっぱりしているけど、生クリームより濃厚?初めて食べました!おいしいです!」


 女子たちが楽しそうだな…ちょっと俺と福島さんは肩身が狭い感じが…いや、コッチーも含めて女性陣が楽しいなら、それはそれで良いことか。


『さて、ティータイムを楽しんでいただいていますが、少し本題に入らないと殿方たちが退屈でしょうか。』


 ギクッ!心を読まれたような気がして体が固まる。


『フフフ、そうですね。私の住む国に人がほとんどいなくなってしまい、過去に何度か来ていたこの館に参りました。しかし、ここでも人は少なく、さてどうしたものかと考えていたところで花と木の女神に声を掛けられたのです。

 そちらの猫さんに私の力が必要だと…ね。これも私のマルガが示す先なのだと感じました。しかし、屋敷を守る精として、ただただ力を渡すわけにはまいりません。

 それにふさわしい存在なのか、それを量るために一勝負参りましょう。』

エンカウント:Lv41 シルキー

イギリスの紅茶っておいしいんでしょうか。一日に何回もティータイムがある国民性はうらやましい限り。筆者は紅茶もコーヒーも日本茶も大好きです( ^^) _旦~~


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