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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~ ≪サンサール戦記エカム編第1部≫  作者: よろず屋


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第67話 ライバル

ライバルとは戦わなければならないという回

 えっと…なんとなく既視感が…


 チラっとミコトの方を見る。俺の視線に気づいたミコトは少し恥ずかしそうに向こうを向いてしまった。


「えーっと、ニッショウさん?それはどういう…」


「カイトでよか。オレは英雄とオレのどっちが強かか知るために大阪まで来たっど。勝負せい!英雄ホーリー!!」


 一応もう一人のセンゲさんの方も見る。彼は肩をすくめているだけで止める気はなさそうだった。


 これはもう止まらないやつかなぁ。ウサギさんは止めてくれない?止める気はなさそうね…。


 正直、悩む…身体は多分問題ない。というかむしろ調子がいいような気がする。ただ、ちょっとだけ人間の限界を超えているような感覚があって怖いような気もする。


 そして何より、勝っていいのかな?これって。俺の方が年下っぽいしなぁ…。


「オレが負けても文句は言わんど」


 おっと、心を見透かされたようなことを言われてしまった。まぁここまで言われて戦わないのも恰好悪いかぁ。


「分かりました。やりましょう。ただ、使うのは布を巻いた木剣とか、もしくは素手で良いですか?あと、術もなしで。」


「術はいらん。ちうか使えん。武器は剣がよか。」


 ということで、カイトさんは布を巻いた木刀、俺は布を巻いた棒で試合をすることになった。


 審判はセンゲさんがやってくれるらしい。


「では、はじめ!」


 合図とともにカイトさんが突っ込んでくる。金髪の強面が木刀を持って襲い掛かってきたら、昔の俺だったらビビって腰を抜かしていたかもなぁ。なんてぼんやり考えながら、カイトさんの剣を避ける。


 結構鋭い剣撃だ。純粋な腕前だとセーレはもちろんのことベリアルよりも上かも。


 だが、やはり思った通り身体の調子がいい。見え方も今までとは違う。少しだけどプラーナの流れや動きも感じられるような気がする。


 さて、躱してばかりだと問題が起きそうだ。カイトさんがすっごい目で睨んできているし。


 ということで、少しだけ攻撃を開始。カイトさんが動き出そうとする手前で棒を突き出す。三度ほどカイトさんの攻撃の出を止めて、いったん距離を取る。


 そうすると予想通り、全力の大上段斬りが飛んできた。そこを撃ち落としで木刀を叩き、棒を回転させて跳ね上げる。木刀が手から離れたところで、体を回転させながらカイトさんのお腹目がけて棒を体ごと貫く気持ちで突く!


 もちろん寸止めしたけど、カイトさんは目を見開いたまま動かなくなった。


 俺は残心を解いて距離を取り、棒を下げる。チラっとセンゲさんの方を見た。


 センゲさんは慌てたように「高屋君の勝利だっちゃ!」と宣言してくれた。だっちゃって本当に言う人いるんだ。


 カイトさんの方はチームのメンバーが声を掛けてくれていた。あっちは大丈夫かな?攻撃は当ててないから怪我はしてないと思うし、悪くない勝負だったと思うから怒らないだろう。


「ホ、ホオリくん…強すぎじゃない?いったいどうしたの…」


 ミコトが心配そうな声を上げている。コッチーもナーンと心配そうに鳴いていた。


「?なんかおかしかったかな?」


 微妙な空気…そんなに変なことがあったかな?ミコトと勝負した時だって同じような感じじゃなかったっけ?


「高屋君、僕にも稽古をつけてくれんかな?」


 審判をしてくれていたセンゲさんが神妙な声で頼んできた。


「えーっと…千家さん、そんな稽古なんて…俺はそんな柄じゃないですけど…」


「僕のことは八千穂って呼んでくれてええけん。今の立ち合いば見て、君が年下だから言うて実力差に気付かん方がどうかしとるが。頼むけん、一度でええから稽古ばつけてごせ。」


 そこまで言うのならということで、アドバイスできる範囲で立ち会うことになった。


 ヤチホさんは薙刀を使うらしく、稽古では俺と同じ棒を使うことに。少し緊張は見られるが、カイトさんのような前掛かりの様子はなく、隙は少ない。


 これはこっちから攻めた方が良さそうかな?雰囲気からして薙刀術を長くやってきた武術か独特の空気のようなものがあるので、ただの力押しは通用しなさそうだ。慎重にいこう。


 まずは様子見ということで、シンプルな突きを繰り出す。


 ヤチホさんは少しだけ慌てた様子で俺の棒をいなす。いなしながらも体を入れ替え払いの動作。


 俺も同じ流れでヤチホさんの払いを受け流し、跳ね上げるように棒を誘導。ヤチホさんは流れに逆らわずに棒を制御しつつ、打ち下ろし。俺は半身で避けながらわき腹目がけて突き。ヤチホさんは少し無理な体制で突きを避けて距離を取り、棒をこちらに向けて牽制。


 少しだけ力を入れて、こちらに向けられた棒を払ってみたところ、きれいに棒が飛んでいった。


 ありゃ、ちょっときれいに当たりすぎたかな?


 唖然と飛んでいく棒を見ていたヤチホさんだったが、はっと気が付いたように両手を上げ参りましたとつぶやく。


「ヤチホさん、薙刀術を長くやられているんですか?動きがとても流麗で型稽古のような流れでした!」


 ヤチホさんは、ハハハ、と少し乾いた笑いをしたあと、捌くのに精いっぱいだったと言っていた。


 ヤチホさんのチームの人たちは信じられないという目で俺とヤチホさんを見ていたのが少し気になった。


「アンタ…いやまぁ仕方がないか…明日はオオヤマツミに会うために兵庫とやらに行くわよ!今日中に準備してしまいましょ!」


 レベッカが何か言おうとしていたがやめたようだ。ミコトは疑わしげな目でこちらを見ていたが、諦めたのかいつの通りの元気さで福島さんに運転頼んでくると言って駆けていった。


 コッチーは試合が終わったなら少し抱っこしなさいと言わんばかりに俺に登ってきて、腕におさまった。コッチーにも心配かけたし、少し甘えてもらおう。あったかいしね。


 カイトさんとヤチホさんに手合わせの礼を言って辞去する。秋田さんと明日の予定の話をして俺も準備しよう。


 武蔵野のモールを出たときの目標である産地を繋いでいく旅は終わったが、色々とお世話になったオオヤマツミ様に会いに行く必要があるし、レベッカたちは修行が必要と考えているみたいだから、ついでにオオヤマツミ様に相談しよう。


 それに、奈良さんが東京23区の様子もいい加減探っていきたいと言っているらしいので、今度は東に進むのもよさそうだ。


 さぁ!また新たな目標を立てて進んでいこう!

セリフを方言に変換するのが手間なのでライバルたちには早々にメインストーリーから外れていただきました。

大三島まで一緒に行動してもよかったんですが…


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