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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~  作者: よろず屋


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第63話 状況整理

説明回。主人公は相変わらず不在です。

~~Side 秋田さん


「では改めて大阪解放の顛末を共有しましょう。千家センゲ君でしたね。すみませんがお二人のチームがこちらに援軍として来てくれたことを含めて教えていただけますか?」


 私達は武道館に集まり、リーダー会をオンラインでつなぎながら情報の共有と整理をすることにした。


 高屋君のことは気になるがレベッカさんの話だと命は助かり、治療は試しながらということだったので、まずは情報を整理してしまおうということだ。


「まず、僕は千家センゲ 八千穂ヤチホといいますけん。出雲からオオヤマツミ様の大三島、ホンダワケノミコト様の赤穂市と塩の産地ば確保してました。海斗君、こちらは日照ニッショウ 海斗カイト君で、彼は鹿児島から同じように大三島、赤穂市と進んできたけん。僕らは大三島で合流したんです。」


 我々も大阪攻略後に兵庫で合流を予定していたが、彼らは予定より大幅に早く大三島と赤穂市をつなぐことに成功したらしい。


 そこにはオオヤマツミ様の力が大きくかかわっていた。


 オオヤマツミ様は千家君や日照君がやってくる前から大三島の人々を守り、塩の生産を続けるよう伝えていた。


 また、プラーナの使い方も教え、戦える人を増やしていたらしい。


 千家君たちが大三島に着いた時にはすでに道がすぐに繋げられる状態だった。そして、赤穂市にはホンダワケノミコトという神様が顕現していて、オオヤマツミ様から土地の人を守り、塩を作り、また戦えるよう鍛えるように言われていたそうだ。


 オオヤマツミ様は滝山城跡で高屋君と出会い、人々がまだ力強く生きていこうとしていることを知った。ならばこの先必ず自分の守る土地に塩を求めて人がやってくるだろう。その時のために準備をしようと動いてくださっていた。


 予定より大幅に早く兵庫まで生存圏を拡大した二人のチームは、大阪攻略が始まるときに自ら援軍として大阪に向かうことを決めたらしい。


「君たちは、出雲の守護者と日向の剣聖だろう?」


 柴田府知事が尋ねる。


「へへっ、オレも有名になったもんじゃな。」


 日照君が嬉しそうに応える。


「名ばかりが一人歩きしとりますけん。僕なんてまだまだ。あの悪魔には手も足もでませんで…」


 千家君は謙遜気味だ。


「いやいや、私たちがやられそうになった時に助けてくれたではないですか。二人がいなければデカラビアとダンタリアンは倒せませんでした。圧倒的な実力を示されましたよ。」


「フン。オレはまぁこの剣の力もあっからな…」


 日照君が不機嫌そうにつぶやく。おや、彼はなにかコンプレックスがあるのだろうか。素直な気持ちを伝えたつもりだったが…。


「だが、二人のチームが来てくれて良かった。まさかこの大阪にXitterで話題の三英雄が揃うとは。」


「それは海斗君に感謝ですね。彼が大阪に向かおうと飛び出して行ったけん。何やら英雄ホーリーに勝つチャンスだとか、言っとったが。」


 少し笑いながら千家君が教えてくれる。日照君はケッっと言いながらそっぽを向いていた。どうやら彼は高屋君にライバル意識でもようだ。若いというのは良いものだなぁ。


「では、日照君に感謝を。ありがとう、君のその思いのおかげで大阪は救われた。」


 日照君は照れながら、ドモ…なんて応えている。根はいい子なのだろう。外見と口調で損をしているタイプのようだ。


 とにかく、出雲と鹿児島の英雄二人が駆けつけてくれた理由もわかった。では今後どうするか、ということだが。


『柴田府知事、大阪と兵庫、名古屋が繋がれば、西東京から鹿児島までは一応つながることになります。住吉三神に道をつなぐお願いはできそうでしょうか?』


 奈良さんが代表して大阪の状況を確認する。


「はい、秋田さん、というよりレベッカさんですか。から戦闘部隊の皆様のアクマデバイスに貯蓄しているプラーナを住吉三神にささげることで、神の力を回復できるのではないかとのことです。

 コウタケさん、三神はどのように仰られておりましたか?」


「レベッカさんの言う通り、プラーナを吸収できるのではないかとのことでございます。神に力が戻れば道もつながりましょうとも。」


『それは僥倖!食料については鹿児島と島根にも工場がありますし、その他製品も最低限のものは産地から配分できます。なんとか生活の基盤ができそうです。柴田さんにもこれからの日本をどうするかということで、色々と働いていただかなくてはなりませんな!』


「これかの日本…そういえば東京は、永田町と皇居はどうなったのでしょうか?」


『そこを…話さねばならないでしょうな…。結論から先に申し上げると、詳細不明です。分かっていることは武蔵野市以東、つまり東京23区が何か妙なフィールドで覆われているということです。どのようなものなのか分からないので中には入っていません。物を投げ入れることはできますし、ひもを付けたものを中に入れ引き出すこともできるので、出入りはできそうなのですが、人だけの移動を阻害する可能性を考えると突入のリスクが高すぎて、試せておりません。

 スマートフォンを入れたところ、通信ができないので、少なくともネットなどの通信阻害は確実にあるようです。』


「なるほど、だから政府からの発信が何もないのですね…」


『反対に言うと、天皇陛下や高宮総理などがご存命の可能性があるということでもあります。』


「それも踏まえて今後の方針を考える必要があるということですね…」


「話の途中で申し訳ございません。今後の方針を話し合うとなれば時間がかかると思われます。まずは三神へのプラーナの献上、そして高屋君の治療を先に行ってはいかがでしょうか?」


『おお、秋田君の言う通りだ。皆さんいかがでしょう。まずは道をつなぐこと。そして此度の戦いの最大の功労者を救う。まずはここからというのは?』


 私の進言は奈良さんに受け入れられたようだ。そして、各避難所のリーダーや柴田知事も同意してくれたので、まずは神の力の回復と道の開通、そして高屋君の治療だ。レベッカさんも待っていることだろう。

秋田さん、便利です・・・イケオジの需要はなさそうですが・・・


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