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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~  作者: よろず屋


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第54話 祓いの陣(前編)

視点切り替え多いですがご容赦くださいの回

本編ですが主人公の出番なし

「高屋君、無事でよかった。」


「何とか倒してきましたよ。セーレっていう悪魔でした。あ、人間としての名前を聞きませんでした…30歳くらい?のいわゆるイケメンって感じの男でした。」


「恐らくナンバー3幹部の佐藤だな。」


「セーレっていうのはゴエティアに書かれている公爵の地位にいる大悪魔だね。公爵がナンバー3ってことは、ナンバーワンは魔王ってことに…」


「宮城さんの言う通りだとすると、相当厳しい戦いになりそうですね。三神様の祓いの陣の効果に期待したいところですが…」


「これから出発ですか?」


「はい、すでに準備はできているので、高屋君が戻ったことを確認してから出発しようとしていました。祓いの陣担当は先行して出ました。我々も出ますが、高屋君たちは休息が必要ですね。」


「いえ、一緒に行きますよ!」


「ホオリ、気持ちはわかるけど私たちはプラーナの回復よ。宮城の話が正しいなら相手のボスはさっきのセーレとかいう奴より相当強いことになるわ。そんなやつ弱体化できても私たちしか相手にできないでしょ。役割分担よ。」


 ナーとコッチーも鳴いた。


「ああ、そうか、そうだね。秋田さん、すみません、少し回復させてもらいます。」


「もちろんですよ。もっと大人を頼ってください。個人の力は高屋君に及ばずとも力を合わせればできることも沢山ありますからね。」


 秋田さんは本当に大人だよな。いや、俺の倍以上生きているんだけれど。なんか、こう、反発する気も起きないくらい大きな存在って感じがする。


「ね、ね、ホオリくん!神様たちに回復を手伝ってくれないか聞いてみようよ!弱っていても神様だし、凄いことできるんじゃないかな?」


「ミコトはそーゆーとこ、ちゃっかりしてるわよね。でも、結界破られてヒーヒー言ってるだけじゃ神の名折れよ。もっと手伝わせましょう!」


「ははは、聞かなかったことにしましょう。では、私たちは先に行きます。回復次第、追いかけてください。ボスは任せますよ!」


◆━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


~~Side トラータ解放戦線


 !?


「ま、まさかセーレ殿まで…」


「フン、明らかに相手を舐めすぎだ。初手から切り札を切ってどうする。」


 セーレの戦いは2体の空を飛ぶ使い魔によってリアルタイムで幹部たちが観戦していた。


「しかし、あの人間ども、強すぎやしませんか?特に最初のガレキを防いだ岩山。人間が行使できるプラーナでどうこうできるレベルではありませんよ。」


「あれは…どこぞの山の神の力を借りているやもしれんな。そして猫の雷撃だが、なんだあれは?猫の中に雷神か何かが入っておるのか?」


「それだけではございませんよ。あの娘の手甲、明らかに形が変化しました。プラーナを流した金属の加工技術はまだ実験段階です。明らかに神器の類でしょう。


「そして問題は妖精が行使する浄化か。あの浄化でセーレもアンドロマリウスもアッシャーから完全に消えてしまった。たとえ分け身であっても完全に消されてしまっては、再度顕現するためには長い年月がかかる。」


「癒しか浄化の女神の化身でしょうか?」


「あるいは妖精女王か…」


「古代の化け物共が人間に力を貸すなど…この国はどうなっているのでしょうか?」


「住吉三神の力を見る限り、古代の神共も相当弱ってはいるはず。結界こそ強力だったが、余たちの力を合わせた術で破壊でき、さらには結界の張り直しが出来ていないからな。」


「あやつらが何か特別だと?」


「明らかにあやつらだけレベルが違う。あれが噂の英雄ホーリーか。」


「Xitterで盛り上がっているだけかと思いきや…このまま崩せますかな?」


 トントントン


「会議中失礼いたします!住吉か大社から部隊が出撃しこちらに向かっているとの報告が入りました!」


「おお、なんと、神をも恐れぬ行為です。わかりました、報告ありがとう。すぐに指示を出すので、全部隊に出撃準備をさせてください。今朝やられたダイモーンはすでに回復していますね?」


「はっ!すべて回復し、戦闘可能となっております。木村さんのおかげで…くっ!」


「ありがとう。ここまで来たからには木村と佐藤の仇を討たねばなりません。準備をお願いしますね。」


「ははっ!」


 伝令が下がったのを確認し、悪魔たちは協議を再開する。


「まさか向こうから来るとは…」


「結界を張れぬ以上、やつらもここで決めるしかないのだろう。反対に蹴散らし、ここで決めてやろう。」


「順に出ますか?」


「ここまできて戦力分散の愚は犯さぬ。余が先陣で一撃を入れる。ダンタリアンとデカラビアはダイモーン部隊と共に付てきて、余の一撃でひるんだところをせん滅だ。」


「「仰せの通りに。」」


◆━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


~~Side 秋田さん


「結界班、配置に着きました。」


「ありがとうございます。直接戦闘班は予定通りチーム単位で半分に分かれて布陣します。祓いの陣でどの程度相手が弱体化するかは分かりません。初撃は防御の予定でお願いします。」


「分かった。こちらは私が指揮を執る。そちらはお願いします。」


「三重さん、よろしくお願いします。部隊指揮はそちらの方が遥かに優れています。頼みました。」


「トラータ解放戦線の部隊が見えてきました。再前衛は代表の前田。その後ろにダイモーン部隊と幹部の林、橋本がいます。」


「これは、初撃で大技が来そうですね…。まずは全力で防御です!反撃は考えず、全員で障壁を作ります。防護盾を前に!」


「敵全体が祓いの陣、範囲内に入りました!起動します!!」


「前田は人間の姿のままです!ですが巨大なプラーナを検知!攻撃、来ます!!」


「障壁展開、耐え抜きます!!」


 ゴゴゴと音を鳴らし、巨大な火球が一つずつ、二つのチーム目がけて迫ってくる。込めていたプラーナの大きさを考えると、大きさ自体は小さく感じる。


 そんなことを考えている間に全員で展開した障壁に火球が衝突。途方もない圧力を感じはしたが、一瞬で破壊されることなく障壁は健在。


 しばらく耐えていると、障壁の破壊と同時に火球も消滅。余波として熱波が部隊を襲ったが、火傷程度も負うことなく、全員が健在。


「耐えきりました!攻撃準備、バレット斉射三連!!」


 敵は代表の前田が下がり、ダイモーン部隊が前に出る。こちらのバレットにあわせて火球を放ち始めた。


 数はあちらが多いが、バレットは連射がきく。二連目の斉射で火球が相殺され、三射目のバレットが敵を襲った。


 ダイモーン部隊に直撃かと思われたが、橋本・林の両幹部が障壁を張り、すべての攻撃を防いでしまった。


「間違いなく弱体化はしています。前田が下がっている今のうちに橋本と林を分断します。牽制部隊はバレット射撃を継続。3チームで接近戦を仕掛けます!続いてください!」


 少しだけ身に着けることが出来た操鬼闘法を纏い、鉄心入りの木刀を握り、バレットが弓なりに飛んでいく中を橋本に向かって突進。


 向こうの部隊も三重さんのチームを先頭に同様の動きをしている。


 こちらの行動を見て、橋本・林は障壁を張るのをやめ、ダイモーン部隊10人程度で迎え撃つ様相。


「作戦通り、一チームはダイモーン部隊を召喚している信者たちを直接狙ってください。スマホを破壊するだけでも十分です。彼ら自身の戦闘力は高くないはず。油断せず行きましょう!」

エンカウント:Lv15~30 ダイモーン

一話にするほどのボリュームがない別視点はどう扱えばいいのか困ります(´・ω・`)


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