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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~  作者: よろず屋


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第49話 特殊合成

進化回

 今朝はなんだか気持ちのいい朝だった。コッチーはいつも通りかな?レベッカも少しさっぱりしたような顔をしている気がする。


 俺は最近日課になっている朝のジョギングや棍の鍛錬を終え、会館に向かう。避難民は会館で朝食をもらえることになっているので、俺たちもご飯をいただくことになっていた。


「あ!ホオリくん、おはよー!」


 ミコトは今日も元気なようだ。毎日あれだけ明るく振る舞えるって、ある種の才能だよな。


「おはよう、ミコト。今日も元気だね。朝ごはんおいしそう?」


「うん!元気!なんだかホオリくんはいつもより元気そうだね。もちろんご飯はおいしそうだよ!今日は、食料工場からトラックが来るから、食材もいつもより多く使えるって、料理班の人たちが喜んでた!」


「おー、そっか、そうだよね。でも、そう言ってもらえると頑張って道を繋げてきた甲斐があるね。」


「ふふーん、さっすが英雄ホーリーだね!」


「あー、それやめてよ、ホント。でも、ミコトも異名とかついてないの?」


「あっはっはー、そんなの無いよ。わたしなんて全然まだまだだし。って言うか、ホオリくんと一緒に行動し始めてから、Xitterも全然投稿できてないよ。だって毎日が必死の戦いなんだもん。」


「そう言うと、すごいハードな人生送ってそうに聞こえるね。大変な戦いは多いけど、そんな大げさなものでもないでしょ。」


「いやいやー、秋田さんの部隊にいたときは安全マージンかなり取ってたから!ホオリくんみたいに、一対一じゃ勝てそうにないアクマに正面から向かって行ったりしないよ!」


「あれー、そうなん?あーまー、でもさ、レベッカがいるって言うのは大きいかもね。ケガしてもすぐに治してくれちゃうじゃない?」


「あー、そうね。それはそうかも。レベッカの回復術ってすんごいもんね。わたしは接近戦をすることが多いから、どうしても擦り傷とか結構してるけど、全然傷跡残ってないもんなぁ。」


 そうか、ミコトは結構負傷してるんだな。女の子だし体に傷が残らないのはレベッカ様様だな。


 調子に乗るから言わないけどね。


「玉乃井さん、高屋君、おはようございます。お昼前には大阪突入部隊が揃いますよ。朝食を食べながら少し情報を共有しておきましょう。」


 秋田さんが声をかけてくれる。程よく体も動かせたし、ご飯にしよう!


「今の大阪の状況ですが、少し説明した通り、2つの勢力が争っている状態です。勢力と言っても一方は大阪府知事を中心とした避難民なので、特に誰かと争おうとして集まった集団ではないですけどね。

 もう一方が今問題になっている過激派集団で、トラータ解放戦線と名乗っているらしいです。」


「トラータ…ってことは、トラータ教と関係が?」


「はい、どうやらトラータ教の信徒ではないかと言われています。ですが、特に思想犯であったりだとか、過激な活動をしていたという人たちではないようなのです。

 もちろん、この状況ですから、今まで真面目であった人だってどう豹変するかはわかりません。日本ではあまり起きていませんが、チャイナでは国民が暴徒化して食料を奪い合ったり、集落間で争いがあったりと悲惨な状況も起きていると聞きます。

 宮城さんが突入部隊の後方支援として来ることになっていますから、彼から更なる情報を貰う予定になっています。」


「え?宮城さんって、今そんな感じなんですか?情報屋さんみたいな?」


「ああ、高屋君は知らないんでしたっけ?彼は持ち前のアクマの知識のおかげでXitter上での発信力がとても高いんですよ。英雄ホーリーを流行らせたのは彼ですし、今では情報収集を担当している情報戦のプロといったところですね。」


「はぁーそうなんですか…、そう言えば毎日色んなことがあるからXitterは全く見なくなってしまってました。英雄とか言われているって知って余計に…」


「ちょっと、ホオリ!暗いオーラが出てるわよ!良いじゃない英雄。私は伝道師とか言われるの嫌じゃないわよ!」


「そうだよホオリくん!私も異名が欲しいなー。」


「そう言えば、最近は玉乃井さんの戦っている姿がXitterでよく流れているね。福島君が撮影しているらしいけど、もしかして玉乃井さん知らないなんてことは…」


「「え!?」」俺とミコトが同時に反応した。何やってんだよ福島さんは!


「全然知らなかったですよ。わたしも最近はXitterにアップできないし、見ることもほとんどなくて。でも、福島さんと宮城さんのおかげでわたしの人気もアップしてるのかな!?」


 Oh!ポジティブ…最強陽キャめ。


「詳しいことは宮城君が来たら聞いてみるといいでしょう。異名も考えて流行らせてくれるかもしれないですしね。」


 はい!と元気な声でミコトが返事をしていた。うん、今日も平和そうだな、彼女の回りだけ。


 そんな話をしながら、朝食を終え、宮城さんたち大阪突入部隊を待つ間、どうしようかと話していると、レベッカがアクマ合成を試したいと言ってきた。


「科学館で捕まえたアホ二人がいるでしょ。あいつらの力を私に取り込みたいのよ。一応、種族的にも近い存在だし、アイツらが承諾するなら私のパワーアップになるからね。

 魔人と言い、オロチと言い、最近の相手はずいぶん強い奴が多いし、力は得られるときに得ておかないと後悔するから。」


「わかった、でもあの二人が承諾するかは分かんないよね?」


 承諾させるのよ、と怖い笑いをしているレベッカを横目に、合成が出来る広い場所に向かった。


 秋田さんはアクマ合成を見たことがないそうなので、同席したいとのこと。少し遅れて朝食に来た福島さんも急いでご飯を食べて見に来ることになった。


「よし、この辺なら広さは大丈夫そうだね。いったん二人を呼び出すよ。」


 俺はアクマデバイスを起動させ、フロストとランターンを選んで呼び出した。


「お、ようやく出したなボゥ」「忘れられてたかと思ったんだなぁ」


 うん、ごめん、俺は正直忘れてたよ。


「さぁアンタら、私に力を貸しなさい。この先はもっとヤバい奴らがガンガン出てくるわ。アンタらもそのままじゃ、あっという間にプラーナ・マルガに還らせられるでしょ。私の力になった方が賢明よ。」


「うぅ、圧が強いボゥ…」「レベッカ姐さん、急すぎるんだなぁ。オイラ、もっとたくさん食べたいんだなぁ。」


「じゃ、このまま放逐してやろうかしら?あの、オロチみたいなやつがウロチョロしているかも知れないわよ!」


「ボボッ!それは怖いボゥ!」「嫌なんだな!あんなのにまた会ったら丸呑みされちゃうんだな!」


「そうでしょう、そうでしょう!私と一体になった方がアンタらのためになりそうだと思わない?」


「うーん、姉さんの言うことは間違ってないんだな」「そうかもしれないボゥ」


「よし!話はついたわよ!ホオリやっちゃいなさい!」


「え?あぁ、え?あれでいいの?まぁ良いか。危ないのは確かだし。」


 俺はアクマデバイスを操作しアクマ合成で、レベッカたちを選ぼうとしたところ、白髭のじいさんがしゃべりだした。


『これは珍しい組み合わせを見つけたな。特殊な三身合成が可能じゃ。さらに全員が合成に合意しておる。これは未だかつてないアクマが生まれるかもしれん!』


 ん?特殊な組み合わせ?三身ってことは、全員一気に合成できるのかな?


 俺は、レベッカ、フロスト、ランターンを選択し、三身合成をタップした。


 今までのような2つの魔法陣ではなく、3つの魔法陣が3人の足元の広がっていき、光に包まれたレベッカたちが集まっていき、一つの光の柱になってはじけた。


 目を開けると、そこには今までのレベッカと同じサイズではあるが、赤、白、薄い緑の3色混じったロングヘアの妖精が浮かんでいた。


 羽が6枚に増えている。


「ふぅ、まぁ同じネタを使うのもつまんないし、もういいでしょ。待たせたわね、私よ!」


「いや、まぁわかるけどさ、レベッカなんだよね?サイズは同じだけど髪がずいぶん変わったなぁ。」


 ピコン!


【ハイピクシーはマハーピクシーに特殊進化しました。】


「マハーピクシーというのになったらしいよ?」


「ふふん、唯一無二ね。唯一無二のレベッカ様よ!ほーほっほっほ!」


 そうだね、いつだってレベッカは唯一無二だよ。他のピクシーはそんな笑い方しないだろうしね。

エンカウント:Lv20 ランターン / Lv25 フロスト / Lv?? マハーピクシー

本当はもっと合成やら進化やらしたいところですが、ゲームのように能力重視で機械的に仲魔にしたり合成したりは物語の性質上難しいと感じています。悩ましい…


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