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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~  作者: よろず屋


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第46話 氷と炎の凸凹コンビ

某ゲームで一番?有名な彼らの登場回です

 ショッピングモールで依り代を壊した俺たちは、地下鉄名城線の駅を南側から順番に回っていき、設置されている依り代を破壊していった。


 ハマーナーガは取り巻きのナーガを倒した後に、俺の土槍やレベッカの風弾でダメージを蓄積させ、ひるんだところをミコトがとどめを刺すというパターンが確立していった。


 コッチーは属性的に不利なので、取り巻きの対処やマハーナーガが電撃を放ってきたときに相殺してもらう役になる。


 ちょっと不満そうなコッチーが何だか愛おしくて、ニヤニヤしているともの凄くネコパンチをされてしまった。


 地下鉄駅3か所、最初のショッピングモールを足して計4か所の依り代破壊が完了し、次は名古屋市科学館に向かう。


 東京にある某テレビ局のような銀色の球体がとても目を引く科学館だった。


 福島さんが少し興奮気味に、コラボイベントが盛んで一部界隈には有名な博物館だと力説していた。


 なんでも、Vtuberやアイドルゲームのキャラとコラボしたり、アメリカのコミックヒーローの展示をしたり、ニンジャを科学するなんて面白そうなイベントもたびたびやっているらしい。


 依り代はプラネタリウムになっている球体の中にあると思われるため、外を徘徊しているナーガ達を倒し、科学館に入る。


「へー、いろんな展示や体験ができるんだねー、デートにも良さそうだね、ホオリくん!」


 ミコトが非モテ男子には応えがたい言葉を投げかけてくるが、「はは、そうだね…」と無難に返しておく。


 だいたいレベッカがこの手の話の時には俺をいじってくるのだが、無言で会談の上を見ていた。


「ん?レベッカどうかした?階段に何かあるの?」


「いえ、上の階ね。なーんか変な感じと言うか、知っているような気配を感じるのよ。ちょっと寄り道してもいいかしら?」


 出来るだけ急いだほうが良いのだが、こういう時のレベッカの感は良い方に転がることが多いと思う。


 俺たちはレベッカが気になると言う、2階の不思議の広場という展示場に向かう。


 不思議の広場は子供に人気がありそうな場所だった。音の不思議だったり感覚の不思議など、大人なら何となくわかることだが、子供だったら夢中になって何故?を楽しめそうだ。


 フロアの隅の方にレベッカは進んでいき、何かを見つけたのか、小部屋のようなところに入っていった。


「アンタら!こんなところで何やってんのよ…」


「あれーピクシーがいるんだなぁ、こんなところに珍しいんだなぁ。」


 のんびりした声が聞こえる。


「オマエこそ何でこんなところに来たボォ!あの蛇たちの仲間ボゥ!?」


 少し早口で妙な語尾の声も聞こえる。


 レベッカに少し遅れて俺たちも部屋を覗くと、そこには妙なアクマ?が2体、体を休めるように座っていた。


「ニ、ニンゲンなんだなぁ!怖いんだなぁ!」「ニンゲンダー、捕まえられるボゥ!助けてボゥ!」


 俺たちを見たアクマたちが騒ぎ出した。


 それを見たレベッカが、衝撃波でアクマたちを地面に押しつぶす。


「うるさいわ!少し黙って話を聞きなさい!そのままひれ伏してなさい!」


「ひぃー、女王様ボゥ!従うボゥ!」


「あぁぁ苦しいんだなぁ、このまま潰れてしまうんだなぁ。」


「私はレベッカよ。あんたら、フロストとランターンでしょ。なんでこんなところにいるのよ?」


 のんびりした口調の雪だるまがフロスト、妙な語尾のカボチャランプがランターンらしく、レベッカと同じく妖精族とのことだった。


 二人の話によると、アッシャーにつながったとき、他の仲間たちは少しおかしくなったように人間を襲ったり暴れたりしていたが、二人はそれ以上にアッシャーにある色んな建物や建造物が面白く、仲が良かった二人で探検をしていたそうだ。


 そして、大蛇の結界で閉じ込められ、そのうちにナーガが現れ始めると、人間だけでなく、他のアクマ達もナーガに狩られていったらしい。


 二人は何とか逃げて、科学館に逃げ込んだものの、依り代の放つ怨念の気配にあてられて動けなくなってしまったという。


 そんなところに俺たちが来たんだそうだ。


「はぁ、アンタらの種族って本当にアホばっかりよね。せっかく逃げた先が大蛇たちの重要な場所だったなんて。まぁ入り組んだ建物だから見つかりにくかったのかもしれないけど。

 まぁ良いわ。何かの縁だし、一旦かくまってあげる。後で協力しなさいよ。」


「ははー、姉御に付いていくんだなぁ。」「助けてくれるなんて姉御はやっぱり姉御ボゥ!」


「ったく…。ホオリ、アクマデバイスの中にこいつらを入れてやって。」


「え、あぁ。そんなことできるんだっけ?」


 ちょっと不安に思いながらもスマホを二体のアクマに向ける。すると仲間にしますか?と表示されたのでYesをタップした。


 ピコン!


【妖精:フロストを仲魔にしました。】

【妖精:ランターンを仲魔にしました。】


 二体のアクマはスマホに吸い込まれていった。


「さて、あいつらには後で私の力になってもらうわ。とりあえず今は依り代を破壊しましょう。」


 レベッカに何か考えがあるらしい。俺たちは階段に戻り、プラネタリウムを目指して移動を再開した。


 プラネタリウムは少し戦うには狭かったが、守っているアクマはナーガ2体とマハーナーガのいつものパターンだったので、苦戦せずに撃破。依り代も破壊した。


 これで5個の依り代を壊したので、あとは3つだ。


 科学館を出て、また地下鉄の駅に配置されている依り代を破壊していく。電撃を放たれることはあったが、コッチーが確実に相殺してくれているので、大きなケガもなく進む。


 最後の1個は名古屋城より北にある名城公園駅だ。最短ルートで進む場合、名古屋城敷地の東側に伸びる大津通を通ることになるが、名古屋城の周辺の大きな道路にはナーガがかなり多く徘徊している。


 この様子だと、名古屋城敷地内にも多くのナーガがいると思われるので、国道1号線まで東に進んでから名城公園駅を目指すことにした。


 俺たちが依り代を破壊して回っていることが気付かれていないのか、最後の依り代がある名城公園駅も他の場所と同じ配置のナーガがいるだけだった。


 8箇所目と言うことで慣れたもの、いつも通りの連携でマハーナーガを含む依り代を守る敵を撃破。最後の依り代も無事に破壊することが出来た。


 すると、この街を覆っていた黒い結界がじわじわと崩れ始め、数分で完全に消え失せ、青空が広がった。プラーナの流れも気持ちよく吹いているように感じる。


「後詰部隊に連絡するでござる。今すぐ行動を開始し、熱田神宮で避難民を守ってもらうでござるよ。」


「はい、お願いします。俺たちは名古屋城に向かおう。東門から入って本丸を右手に見ながら正門でタケルさんと合流だ!」


「千秋さんからタケルさんが名古屋城に向かって飛び出したって連絡がきたよ!」


「よし、俺たちも行動開始だ!」


 ここからは大津通を南下する。来るときに見かけた通り、この道にはナーガ達が他より多く配置されている。一気に突破しよう。


「レベッカ!サポートしてくれ!土槍を広い範囲で出す!」


「オッケー!レベッカさんに任せなさい!」


 俺は両手を道路にあてて、土槍を使う。レベッカのサポートのおかげで数百メートル先まで土槍が出現し、ナーガ達を串刺しにする。


 土槍の合間を縫ってコッチーとミコトが倒し損ねたナーガを葬っていく。


 俺は出した土槍を消して道路を再度固める。福島さんが車で後からついてこれるようにした。


 東門から名古屋城敷地内に突入。空を見上げると南側から正門に向かって空を飛ぶヤマトタケルが見えた。福島さんは車を置いて走ってついてくる。


「ええっ!タケルさん飛んでるよ!空を飛べたの!?」


 ミコトが驚きの声を上げる。よく見ると空を飛ぶ天叢雲剣につかまって飛んでいるような感じだ。


 昔、空飛ぶハンマーにつかまって飛ぶ雷の神様がいたような気がするが、まさにあんな感じがする。


 正門に向かう途中、本丸につながる表二ノ門あたりで、地面から10体ほどの、毛むくじゃらの大玉ころがしの玉のような体に象の鼻を付けたようなアクマが飛び出してきたが、コッチーがとっさに広範囲のイカヅチを大量に降らせた結果、一瞬で青白い光になって消えていった。


 福島さんがノヅチというアクマだったとアクマデバイスを見ながら教えてくれた。


 鼻がへぴっぽい感じだったからあれも大蛇の配下なのだろうか。ナーガより弱い感じだったので地中から急に出てくることを除けばそこまでの脅威ではなさそうだ。


 正門に近づくと、ナーガをバサバサと切り倒すヤマトタケルが見えた。


「わぁ、ヤマトタケル無双ってゲームが出来そうな強さだね!私も負けてられないぞー!」


 謎にテンションを上げるミコトを横に見ながら、ヤマトタケルと合流。


「タケルさん、お待たせしました!結界は破壊したので、大蛇を倒しに行きましょう!」


「応!ここで決着をつけるぞ!」

エンカウント:Lv25 フロスト / Lv20 ランターン

〇ーホーといったら色々とまずそうなので口調は変更していますが、雪だるまとハロウィンカボチャのコンビ。私の記憶だとランタンの方がレベルが高かったイメージですが、最近は雪だるまの方がレベルが高いんですね。


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