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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~  作者: よろず屋


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第42話 産業地を繋げ

次の目的地の説明回。戦闘はありません。

ピコン!


【Extra Encounter:ヘルズバイカー 人魔結晶を手に入れました】


「終わった…んだよね?」


「うん、終わったよ。はぁ~キツかったぁ。みんな無事だよね?」


 にゃーとコッチーが近寄ってきて頬ずりする。俺はコッチーわしゃわしゃと撫でる。


「ええ、無事に正しいマルガに還せたし、この辺の安全も確保できたわね。」


「あ、レベッカ。吹雪とか最後の術とかいろいろ…」


「ま、今は後にしましょ。サクヤたちに報告して、この後どうするか決めてからよ。」


「拙者の活躍をみんなに知ってもらおうと思ったのに…」


 なぜかしょんぼりしている福島さんを連れて、神社に戻る。


 本殿ではサクヤ様が待っていた。


『よくぞ、皆さん無事で…。そして迷える魂を正しきマルガに還していただきありがとう。

 先ほど使いを出しましたので、藤野殿も間もなく来られるでしょう。』


 サクヤ様は俺たちの勝利を感じて、藤野社長達を呼んでくれたらしい。


 藤野社長達が来るまでに、俺はレベッカにヘルズバイカー戦について教えてもらった。


 巨大な炎攻撃を防ぎ、再度接近戦を開始した直後、福島さんから冷気の共同攻撃を提案されたそうだ。


 俺もニャミニャミ様の依頼でピアレイと戦った時に冷気攻撃を考えたけど、有効な攻撃手段にするイメージが湧かなかったんだよな。


 冷気を飛ばすとなると、冷気を作って風で飛ばす必要があるから、二つの制御を同時にしなければならない。氷の塊を火弾の要領で飛ばすことはできるけど、岩を飛ばす方が効率がいい。


 結局、吹雪攻撃は日本だけでなく、世界各国で検証されていたが、実用化はされていなかった。


 ちなみに複数人での吹雪攻撃自体は実験した人が何人かいたらしいけど、プラーナの制御が難しくて射程が著しく短かったり、メチャクチャな方向に飛んで行ったりと、こちらも失敗ばかりらしい。


 福島さんはレベッカのプラーナ制御なら吹雪として攻撃手段として使えるのではないかということでチャレンジしたそうだ。


 それが決定打になったのだから、福島さんのアイデアとレベッカの制御能力に感謝だなぁ。


 レベッカが言うには、かなりイメージは作れたが、冷気生成がまだ甘いので、レベッカ一人で再現するのは難しいらしい。


 アイツらをどこかで探せばとかブツブツ言っていたけど、こーゆー時のレベッカは聞いても教えてくれないから放っておいた。


 少しして、小鳥に連れられ藤野社長達がやってきた。使いってあの小鳥のことか。神様だから使い魔的なものが使えるのかな?


「高屋君、皆さんありがとうございました。無事、あの骸骨をやっつけられたのですね。」


「はい、何とかなりましたよ。とんでもない奴でしたが神様にもたくさん力をいただきましたし、みんながいてくれたので。」


 藤野社長は俺たちの無事を喜んでくれ、脅威が去ったことを喜んだ。


 俺たちが準備している間に、奈良さんたちと今後のことを話し合ったそうで、いろいろと教えてくれた。


 まず、サクヤ様とイワナガヒメ様の力を借りて食料工場と道をつなぐ。


 富士市からはティシューやトイレットペーパーなどの紙製品を、食料工場から食料を、モールからは衣類を中心とした各種在庫品を、輸送。ケガ人等は長崎病院に集めるなど各地の特徴を生かした生活圏確立をしていくそうだ。


 そのほかの地域では、鹿児島と島根で人間の生活圏が確立しつつあるようだ。


 宮城さんが情報をまとめているところでは、鹿児島も島根も神話の国と呼ばれ、伝承が残る地も多く、実際に神様が人間に協力してくれていることが確認できているとのこと。


 一方で、京都は全く連絡が取れないらしく、Xitterでの発信者も全くいない。過去に日本の中心だったことからアクマ達の攻撃が激しかったのかもしれないという予想が建てられている。


 それは自衛隊や米軍基地も同様で、日本における軍事力に関係する地域は完全に沈黙しており、恐らく立川駐屯地のようなことが全国的に起こっていると考えられている。


 俺が出会ったオオヤマツミ様は兵庫と愛媛をつなぐ島の一つが本拠であり、存在が確認されており、塩の産地でもある。


 塩は人間には必須であることから、鹿児島や島根からも兵庫県を目指して道をつないでいこうという話になっているらしい。


 奈良さんたちは東日本から道をつなぐ終点としてオオヤマツミ様の島である大三島を目指し、そこで鹿児島・島根と合流することを決めた。


 但し、こちらはまだ静岡に着いたばかりなので、途中で名古屋や大阪を経由して生存者を探していくことになる。


 名古屋は機械工場が多くあり、日本一のモノづくりの都市、大阪は国の政策もあり、日本最大の製薬工場群があり薬の生産地として名高い。


 人口も大幅に減ってしまっているため、完全にもとの日本を取り戻すことはできなくても、各地の強みを繋ぎ合い、少しでも復興を進めていこうとしている。


 高校生の俺には壮大な話で分からない部分も多いが、各地のリーダーたちが主導的に行動しようとしてくれていることがとても心強かった。


 ちなみに政府がある東京永田町および皇居とは全く連絡が取れないらしい。都市伝説レベルではあるが、皇居は日本最強の霊的シェルターがあるとか言われているが、やはり都市伝説だったのだろう。


 高宮総理は非常に優秀な総理大臣として世界からも一目置かれていただけに、このような事態の時に日本を率いてくれないのは残念だと、大人たちは口々に言っていた。


 とにかく政府とは連絡が取れない状況なので、俺たちはやれることをやるしかない。


 まずは名古屋を目指して西に進む。名古屋城か天叢雲剣あめのむらくものつるぎがあるらしい熱田神社が最有力候補だが、Xitterでの投稿が全くなく、生存者がいないのか他に何か原因があるのか、行ってみないと分からない。


 名古屋の後は大阪に向かうが、大阪は少々きな臭い状況のようだ。


 政府を始めとした東京中心部が沈黙していることから、大阪が日本の中心になるのだという活動家たちが勢力を伸ばしているらしく、その勢力は他地域との連携を拒否している。


 アクマ合成で強力なアクマを作り出して武力を高める動きもあり、他地域との協調派は抑え込まれている。


 こちらも現地に行って、対処が必要になるだろう。


 俺たちが名古屋の偵察をしている間に、東の各地域から戦闘可能な部隊を集め、編成し、大阪過激派と対峙する予定になっている。


 人間同士で争っている場合ではないと思うが、いろんな考えの人がいるから仕方ないのかな。


 レベッカは、ニンゲンって頭悪いのかしら?危機感がないの?と呆れていた。


 今後の予定も決まったことで、サクヤ様には道を繋いでいただき、俺たちは名古屋へ向かう準備を進めるのだった。

※2024/12/3 入手アイテムの名称が誤っていたので修正しました(誤:だいそうじょう → 正:ヘルズバイカー)


投稿主は学生の頃、社会科が嫌いだったので地理や各地の産業などについてほとんど知識がありません。

Web情報のみで書いているので、ご当地の方からすると誤った特色の地域として描いている可能性があります。

フィクション作品としてご容赦いただくとともに、この地域ではこんな良いものがあるよ、ここの道はこう繋がっているよ等ありましたらぜひご教示くださいm(_ _)m


ぜひとも★評価・いいね・感想をお願いします!励みになりますm(_ _)m

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