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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~  作者: よろず屋


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第25話 アクマ合成

アクマと言えば合体

パワーアップ回です


 俺は防御全振り、コッチーは攻撃の相殺、レベッカは風をコントロールして近づくための道作りと精霊の弱体化。


 3人の力と身を一つにまとめ、起死回生の一点突破を狙う。


 俺はコッチーとレベッカに攻撃が届かないようプラーナを纏い、ただひたすらに精霊本体に向かって突撃。


 レベッカが回復と風のコントロールという2重作業を同時に行い道を切り開いてくれる。


 コッチーのおかげで直撃コースの攻撃は全て相殺されている。


 精霊までの道のりが永遠に感じられるような時間を乗り越え、俺たちは精霊を至近距離に捉えるまで近づく。


 あと、数歩!いける!


 と思った時に、精霊から特大の風の塊が射出された。


 あれを喰らったら吹き飛ばされる!俺は体を縮こませて耐える姿勢に入る。


「ホオリ!あれは私に任せて進みなさいっ!!こんっのおおおおぉぉぉ!」


 レベッカの叫びに叱咤され、俺は風の塊に向かって走る。


 来るはずの衝撃はなく、目の前に精霊本体が見えた。


 コッチーがニ“ャーーーー!!と叫び特大のイカヅチを放つ。俺もコッチーを左手で支え、右手を前に突き出し、今出せる最大の大きさでバレットを放った。


 バギッとバチィが混ざったような大きな音が響き、俺たちは吹き飛ばされる。


 慌てて顔を上げると、バレーボールくらいの大きさになった風の精霊がフワフワと浮いていた。


『見事なり勇ましき者たちよ…。そなたらは確かに力と思いを示した。我らもそれに応え、力を貸そう。』


 風の精霊はそう言うと、俺のスマホに吸い込まれていった。


 ピコン!とアクマデバイスから通知が届く。


 全身痛む体を何とか動かしながら、スマホを確認すると、


【精霊:風を仲魔にしました。合成に使用できます。】と表示されていた。


 ふーっと大きく息を吐くと、コッチーやレベッカを見た。


 2人ともぐったりと疲れ切っていたが、やり切った満足気な顔をしている。


「みな、見事だった。まずは目的を達したな。この後は少し休息をとり、日が沈んだら修練を開始しよう。」


 トウガが労りの言葉をかけてくれる。トウガの力を借りずに勝つことが出来たのは、トウガにも俺たちの力を示すことにもなったかな。


 それはそうと、俺はレベッカに気になったことを聞く。


「レベッカ、精霊の最後の攻撃ってどうなったの?」


「あれはねー、私が全力で風の力をコントロールして空に向かって飛んでいくように軌道を変えたのよ。相手のプラーナに干渉するのは大変だけど、妖精女王の末に名を連ねるものとしては精霊にだって負けてられないからねっ!」


 相手のプラーナに干渉する…そんなことまで出来るのか。まだまだ知らないことが沢山ありそうだ。


 そんなことを話しながら、休憩のため中の丸跡にある家屋へ向かって歩き始めた。


 しばらく寝泊まりする家に着いたが、中に入ると不思議な感覚だった。季節は春に入り始めているものの、4月の初旬はまだまだ朝晩は冷える。


 しかし、家の中は少し暖かいくらいの温度で保たれていて、空気もより澄んでいるように感じた。


「どうした?不思議か?この家は儂の結界術で浄化され常に適温が維持されるようにしている。風呂もあるから清潔に過ごすことが出来るぞ。」


 トウガって意外に器用なんだな、と失礼なことを考えてしまった。


「まぁ榊鬼だもんね、力押しより術を上手く使う技巧派って感じなのかしら?」


「そうだな、儂らは純粋な力に特化している訳ではない。ともにこちらに来たライキは力が強い武闘派だがな。儂らは役割が違うので、得意とする能力もまた違うのだ。」


 俺たちは荷物を置いて、昼食をとることにした。食料は戻ってくるときにコンビニやスーパーによって食べられるものを確保してきたので大丈夫だ。


 トウガはお茶を淹れてくれた。少し渋めの緑茶のようなものだったが、疲れた体にじわっと染みるような味わいで、食事にもよく合った。


「ホオリ、休憩が終わったら精霊の力を取り込むわ。それが終わってから修練よ。」


 そうだった、せっかく精霊の力を手に入れたのだ。レベッカに強くなってもらわねば。


 精霊が吸い込まれていったアクマデバイスを起動し、確認してみる。


 アクマ合成というメニューが点滅していたのでタップする。すると長い白いひげを生やした老人が登場し喋り始めた。


『新たなアクマを手に入れたようだな。お主はアクマ合成ができるようになった。複数のアクマを一つに合成し、より強力なアクマを使役できるようになる。

 だが十分に注意するがいい。自らを超える力は制御できない。アクマはいつもお前の背中を狙っている。』


 何か不穏なことを言っているな。まぁレベッカは今更俺を狙ったりはしないだろう。狙うなら何度もチャンスがあったし、自分が死にかけてまで戦う必要もないしね。


『アクマ合成には少し広い場所が必要だ。半径1mから3mの魔法陣が合成するアクマの数だけ出現する。魔法陣が展開できるだけの広さがある場所で合成を試すがいい。』


 広い場所が必要ということなので、俺たちは家から外に出て、改めてアクマ合成を試すことにした。


 ナビに従い、合成するアクマ【精霊:風】を選択。レベッカも選択肢に出ていていたので、レベッカも選択。


 すると魔法陣が2つ地面に出現し、一方には薄緑に光る風の精霊が浮かんでいた。


 レベッカも魔法陣の上に移動する。


「レベッカ、じゃあ始めるよ。準備は良いかな?」


「ええ、強くなるからよく見てなさい。」


 レベッカの気合も十分のようだ。俺は、合成開始をタップした。


 魔法陣から光が立ち上り、レベッカと精霊を包み込む。完全に光の中に包まれ、こちらからは見えなくなった後、魔法陣は徐々に近付くように移動をし始めた。


 2つの魔法陣が完全に重なり、さらに強い光を放つ。


 カッ!と目が明けられないほど強い光を放ち、はじけた。


 目を開けると、そこにはレベッカより一回り大きい妖精が浮かんでいた。


「レベッカ…なのか?」


「お待たせしました。この新たな力…… 貴方のために振るいましょう。」


 え?別人になっちゃったのか?


 俺が焦って、言葉を返せずにいると、目の前の妖精が笑い出した。


「アッハッハッハッ、ヒィーヒィヒ、ゲホゲホッ。あーおかしい、何マヌケな顔してるのよ。私はレベッカよ。何も変わってないわ!」


「いや、見た目が変わってるだろ!もう何でそんな悪ふざけするんだよ!」


「だって、光の中で、さっきのセリフを言うようにカンペが出ていたんだもの。面白そうだから乗ってみたのよ。」


 まったく!中身は全然変わってないな!

エンカウント:Lv?? 集合精霊 エアロス / Lv?? ハイピクシー レベッカ

本当はもっとガンガン仲間にして合体させたいのですが、仲間になるアクマに人格を持たせると合体させずらくなります。

もっとダークな作品にすべきだったのか。


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