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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~  作者: よろず屋


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第17話 次の目的地は

前回に続き戦闘シーンなし回

 話し合いの前に、香川先生から嬉しい共有があった。


 なんと、Xitterの通話機能が使用者限定で復活しているらしく、奈良さんと香川先生で直接話をしたらしい。


 通話機能が使えるのは、申請を行って承認された人だけとのことで、今のところ避難所のリーダー的役割の人だけが利用できるようになっているとのこと。


 どうやって判定されているのは不明だが、離れたところ同士で直接やり取りができれば、助け合いの輪が一気に広がっていくだろう。


 奈良さんと香川先生で話し合ったことは、食料問題。どうにかして仕入れるか、モジュール型植物工場の近くに転居するか、ということになるが目途が立っていない。


 ここ、武蔵野市から一番近い植物工場は八王子市の高尾駅のあたりにあるらしい。まずはここまで行って、設備が生きているか、食料を運ぶことが出来るかを確認するのが最優先だということになったらしい。


「高尾まで、ここから徒歩だと半日はかかるだろう。途中にはアクマがいるはずだから、もっとかかるかもしれない。」


 途中には体育館併設の公園や学校、病院や社寺仏閣もあるから、避難者が集まっているところもあるかもしれないとのこと。


 うまく避難所にたどり着ければ休憩しながら進むこともできるかもしれない。


「俺なら行ってこれるかもしれません。土地を守る力が残っているところも、それなりにあると思います。」


「行ってくれるか。ありがとう。まだ高校生の君に頼むのは大人として恥ずかしいが、君たちほどアクマと戦える人も他にはいない。すまないが、頼みたい。」


 香川先生始め、大人たちに頭を下げられる。誰かのために戦うこと、それも悪くないなと、俺は思い始めていた。


 そこでレベッカが口をはさむ。


「ニャミニャミ以外にも守る力のある神がいるかもしれないわ。そいつらに協力させて、植物工場から避難所までの道に、簡易結界を張らせることを考えた方が良いわね。」


「そんなことができるのですか?」


「まぁできるでしょ。曲がりなりにも神だしね。問題はどうやって繋ぐか、よ。何か媒介になるものが必要なのよね。」


 植物工場に向かう前に、ニャミニャミ様に相談することにして、次は戦える人を増やすためにプラーナの使い方を教えることになった。


 香川先生の他に大人の男性が2人、中学生の女子が1人の計4名から希望があった。中学女子は生徒会長をやっているらしく、かなり気が強そうなしっかり者だった。


 レベッカとは気が合うらしく、「お姉さま!」とか読んでいて、俺は少し怖かった。


 香川先生は教師を長年しているだけあって、使い方を一通り覚えた後は、他の人に教えるのがとても上手だった。


 小学校に避難している大人には可能な限り扱い方を教えていくと言っている。


 俺は、安全確認を兼ねて、ニャミニャミ様の守護領域内にある家を借りて、一晩過ごしてみることにした。


 学校以外でも安全が確認できれば、寝泊りは空き家になっている家を使う方が気が休まるだろう。


 他人の家を勝手に借りるのは気が引けるが、家主が生きているかも不明だし、人が襲われた跡もなかったので気にしないことにした。


 いつものようにコッチーと一緒に眠りについた。


 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


 次の日の朝、アクマの襲撃もなく、安全に寝泊りできることを確認した俺は、朝の支度を済ませ、学校に戻る。学校周囲の家屋の利用に問題がないであろうことを香川先生に伝えた。


 ニャミニャミ様に話をしてから出発すると伝えると、香川先生たちも数人でお礼を兼ねてニャミニャミ様に会いに行くという。


 数名を伴って神社川に向かう。


「ニャミニャミ様、いらっしゃいますか?」


 川に向かって声をかけると、プラーナの高まりを感じ、ニャミニャミ様が現れた。


「ニャミニャミ様、俺はこれからさらに西にある食料工場に向かいます。途中で他の神様に会えたら食料を運ぶための道づくりに協力いただけないか頼むつもりです。

 ニャミニャミ様にもご協力いただけないでしょうか?」


『勇ましき人の子よ、さらなる苦難に立ち向かう勇気、感心だ。もちろん協力しよう。我が守護を見せれば、我が意図は伝わるはず。そしてコレを持って行くがいい。我の力の結晶だ。』


 ニャミニャミ様が手のひら大のサイコロのような水色に光るキューブを出現させ、俺の手のもとに渡してくれる。


「これは…。」


『他の地を守る神にも同様に力の結晶を授かるがいい。だが、それらをつなぐための媒体は必要だ。どこかで良き媒体が手に入ると良いのだが。』


「媒体に思い当たるものはないわけ?」


『左様だ。我とてこの地には慣れておらぬ。まだ見ぬ神を多いだろう。それらをつなぐ媒体は容易ではない。』


「分かりました。道のりの中で何かが見つかるかもしれません。まずは行ってみて、そこから考えます。」


 俺は、香川先生たちに場を譲る。香川先生たちは、ニャミニャミ様に拝謁し、いろいろと相談をするようだ。


 俺はニャミニャミ様や先生たちに別れを告げ、西に向かって移動を始める。キューブはバックパックに大切にしまった。


「さぁ、コッチー、レベッカ。また3人で進んでいこう!」


 ニャー!と気合の入ったコッチーの鳴き声。


「任せなさい!」と胸を張るレベッカ。


 さて、暗くなる前にどこかにたどり着かなければ!

エンカウント:Lv?? ニャミニャミ様

ニャミニャミ様はその名前だけで登場が決まった神様です。


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