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プラーナの導く先へ ~崩壊した世界でネコとピクシーを仲間に、俺は英雄として生きていく~  作者: よろず屋


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第94話 新ヒロイン参上

100投稿目ですが特別なことは無く…

「福島君の代わりに君たちのサポートをする月見里(やまなし)君だ。さ、挨拶を。」


「や、月見里やまなし れんです。そ、その、戦闘は、あ、あまり得意じゃないですが、が、頑張りますので、よ、よろしくお願いしまふっ!」


 あ、噛んだ…。というかこの人何歳だろう。下手すると俺より年下に見えるんだけど福島さんの代わりってことは車の運転ができるんだよね。年上という前提で対応してみよう。


「あ、えーっと。俺は高屋 穂織です。福島さんも基本的には戦闘に参加していないですし、車を運転してくれるだけでも助かります。よろしくお願いします。」


「は!はいぃぃ!ボ、ボク、その、あの!」


「落ち着きたまえ、ヤマナシ君。

 高屋君、実はヤマナシ君は英雄ホーリーのファンらしくてね。福島君の代わりを探したところ、自分から手を上げてくれたんだ。」


『ボクっ娘でホオリちゃんのファンかぁ。もしかしてミコトちゃんのライバル登場?』


「え!?で、でもヤマナシさんって。あれ?あ、でもホオリくんって年上好きだし、今ってそーゆーのは別におかしくないし、え?え?」


「ん?ミコトどうしたのよ?妙な反応ね。この()のこと知ってるの?」


 月見里さんも顔を赤くしてうつむいているし、妙な流れだな。本人目の前にして色恋の話をしないで欲しいのだが…。最近、姉さんが加わってからガールズトークっぽいのが増えた気がする。結構困るんだよなぁ、この雰囲気。


「あ、あの!ボク、その変な意味じゃなくて、こ、高校生なのに英雄って呼ばれるくらい沢山の人を救って、強くて、だから同じ男として憧れてるってだけで!ボクの方が年上だけど、その、年とか関係なく尊敬してるって言うか!」


 ん?同じ男?


『え…ヤマナシさんって男の…子?』


「は、はい…こんなナリなので間違われることもあるんですが…」


「で、ですよね!班は違ったけど、探索班のミーティングとか訓練で見たことあったし!もう、キズナさんが変なこと言うから!」


「へー、ニホンジンって見た目じゃわからないことがあるのね。奈良みたいなら分かりやすいのに。」


「ちなみに彼は21歳の大学生で運転免許も取得している。在学中に税理士試験のいくつかの科目を合格しており、卒業後は税理士事務所への就職も決まっている秀才だ。年齢的には最年長だし、知識の面では頼りになると思うよ。」


『すっごい属性盛りだくさんの人が来ちゃった…』


「いや!男性は大歓迎ですよ!改めてよろしくお願いします!ヤマナシさん!」


「あ、レ、レンと呼んでください…そ、その、こちらこそよろしくお願いします!」


「レンさん!よろしくね!」


『あはは~年上とは思わなかったぁ。よろしくおねがいします、レンさん。』


「まぁ多少は足引っ張っても大丈夫よ。このレベッカ様がフォローしてあげるから感謝なさい!」


「よし!じゃあ準備をして杉並の探索不能地帯に向かおう!」


◆━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


 モールを出る前にハリティー様に挨拶をしたが、子供たちと遊んでいるところだった。なんだか普通に歩き回っていたが、社が無いとあんな風に自由なのかな?紐づいていている場所がモール全体なので、この中だと自由に動けるんじゃないかという話だった。もともとここの土地神でないこともあって、ある程度自由なのだろう。ただし他の神より明らかにプラーナが弱く、直接的に戦うということは無いらしい。


 ミコトは秋田さんと一緒にハリティーと子供たちをモールに連れてきた縁もあり、仲良さげに話をしていた。


 その後、レンさんに車を運転してもらい南下。西荻窪駅辺りで神の領域が切れているので、そこからは車を置いて徒歩で更に南下する。


 この辺はアクマが少なからず跋扈している場所のようで、翼の生えた少女のようなアクマ(アクマ・デバイスによればモーショボー)や黒い毛皮に覆われた人型の犬のアクマ(アクマ・デバイスによればドアマース)、鉤針がついた笠をかぶり、頭が馬のようで、大きな蹄鉄持ったアクマ(アクマ・デバイスによればクバンダ)が襲ってくる。


 モーショボーはレベッカのように衝撃波や風弾を放って攻撃してくる。空を飛んでいるので接近戦を仕掛けづらいが、バレットで追い込んだところをコッチーのイカヅチで落としたり、レベッカが光の鎖で拘束したところを攻撃して倒していく。


 少女のような見た目なので、最初は少しだけ攻撃を躊躇してしまい、接近を許したレンがプラーナを少し吸い取られるというハプニングはあったが、それ以外の被害はなし。攻撃してくる時は顔が明らかに邪悪に変化するので先頭に入ってしまえば忌避感はかなり薄れた。


「はぁはぁ、みなさん、こ、こんな戦闘を繰り返してきたんですか…?モールの部隊の訓練が準備運動みたいに…か、感じます…」


「あー、確かにそうかも。わたしも最初、ホオリくんたちと一緒に行動した時はレベルの差を感じたなぁ。ホオリくんと立ち会った時は全然歯が立たなかったし…」


「そうだっけ?ミコトって最初から強かった気がしたけど。」


「いやいや!最初はもうホント頑張って付いていったんだよ。負けたくないって気持ちが強かったし、弱音は吐きたくなかったけどね!そっかー、わたしも強くなったんだなぁ。」


『神様とも戦ったりしているし、命の危険も何度もあったもんね。各避難所の探索班だと生きて帰ることが一番大切だろうし、戦闘経験という意味では差があるのかも。』


「まぁ一緒にいればプラーナも今までより多く吸収するでしょうから、そのうちマシになるわよ。頑張りなさい、英雄に憧れる青年くん。」


「キツかった行ってくださいねレンさん。今日は様子見の予定だし、無理に謎を突き止めなくても良いんですから。」


「あ、ありがとう、ホ、ホオリくん…」


 そのキラキラした目で見られると、居心地が悪いな…。純粋に慕ってくれるのは嬉しいんだけど、見た目は年下の中世的な少年のようなのに実際は年上っていう脳の処理がちょっと追いつかない感じがあって少し困る。


「でも、この辺りってこのクラスのアクマが出現するんだね。秋田さんたち、よくここまで偵察にこれたなぁ。」


「あぁ、秋田さんたちがここまで偵察にきたのは結構前のことですよ。そ、その時は餓鬼とかオンモラキみたいな強くないアクマとしか遭遇しなかったって話でした。」


「ふむ、時間の経過とともにロカ・プラーナから強いアクマが流れてきているってことかもしれないわ。これからはどんどん強いアクマ達が現れる可能性があるわね。」


『油断大敵ってことね。集中しないと。』


「わたしはまだまだ行けますよー!」


 ミコトは元気だな。だが…


「新手よ。回避するより倒した方が早そう。やるわよ!」


 敵はクバンダが3体。衝撃波を放ちながら接近して蹄鉄で攻撃してくる。俺とミコト、コッチーで1体ずつ引き受け、レベッカとレンの方に行かないよう引き付ける。


 蹄鉄の攻撃を棍で受け、足が止まったところを土槍で攻撃、足が貫かれひるんだところを大切断で真っ二つにする。これで一体。


 コッチーが雷爪を交えながら距離を離さないよう翻弄しているところに、後ろから棍で痛打を与える。すぐさま飛び退いたところにコッチーのイカヅチが落ちた。これで二体。


 ミコトの担当へと目を向けたときに妙な感じがする。


「レベッカ!」


「どっかにもう2体いるわよ!」


「レンさん!後ろだ!その煙の中に何かいる!」


「え?」


 まずい、完全に敵の位置に気付いていない!両手を地面について速度重視でレンと敵の間の地面を砂に変える。敵の動きが少し鈍ったように感じた。そこにレベッカが突風を浴びせ煙を吹き飛ばす。


 敵が見えた瞬間、向こう側にコッチーの姿が見えた。雷身か!?


「もう一体は!?」


 煙で吹き飛ばされ姿をさらしたドアマースが爪を伸ばしてレンに襲い掛かかる。かろうじてバックラーで受けるレン。レンの体で射線が通らない!ならば!


 三種バフをレンにかける。レンは少し驚いたようしだったが、ドアマースを押し返し、バレットでけん制。ドアマースが飛び退いたところにレベッカの爆裂風弾を複数浴びて消滅した。


「レンさん、無事でしたか!?」


「あははははははははは」


 おっと少し壊れたぞ、大丈夫かな?


「こっちの心配は無しですかー!」


「いや、ミコトは余裕でしょ。一応、視界の端で確認してからコッチーの方に加勢したよ。」


「信頼されているなら仕方がないか!」


「ボ、ボク、やっていけるかな…」

エンカウント:Lv38 モーショボー / Lv40 ドアマース / Lv41 鳩槃荼(クバンダ)

タイトル詐欺です。反省はしていない。

凄くどうでもよいですが、クバンダは本来馬面ではありませんが、あるビジュアルを参考にしているため、本作では馬面にしておきました。


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