魔神の城編6話
6話
黒い翼の小鬼どもが空から襲ってきた。
あたいは槍で襲って来るのを刺して応戦。
ノノの長剣も、槍のように使える。
ノノ・ナンムとドナの周りにはバタバタと小鬼どもが落ちる。
「多いな、翼を斬ったヤツは地面に落ちても襲ってくるわ。きりないわね!」
「止まってると群がり動けなくなる、ドナ走るぞ」
二人は空飛ぶ小鬼どもを斬りながら走った。
「うわっ、ノノ。道にデッカイ穴だ進めない!」
「横の崖から周れば行ける!」
グワァーツ
「穴からデカいのが!」
獣とも虫ともつかぬ異様な姿のモンスターが現れた。大きな鉤爪を振り上げた。
「うわっ、戻れドナ!」
「ひっ、もう一頭出てきた!」
ヤツラは背中にある触手を上げて飛んでる小鬼どもを捕らえた。地面に居る小鬼は鉤爪で取り寄せた。
「背中の真ん中にタテ長の口が開いた!」
「触手で捕らえ子鬼を中に……」
「子鬼を捕らえ食ってるんだ。よし、走鳥に乗れドナ、あそこを突っきる!」
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「ナンムたちの前に現れたモンスターはイイやつなんだね」
「いや、この魔物はね腹を空かしてたんだ。もし、子鬼どもが飛んでなきゃノノたちが食われたかもね」
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くだり坂を進むと谷底に。
暗い谷底に村が見えた。
「あれは、城下町? 先の方に城が見える。アレがゴルマ城ね」
「城下町というほど建物もないし広くもないよドナ。それに……」
村まで下りて見ると壊れた建物とかが、多い。上から見たら岩かと思ったが、瓦礫の山だ。昔はホントに城下町だったんだろう。
魔族の連中だろう道端でゴロついてるのがいる。
ヒトに異形と呼ばれてもおかしくないヤツだ。
「おい……。食い物持ってたらくれ……」
ど、ボロ布をまとったやせ衰えた奇形のじいさんが寄ってきた。
「食うもんなんか持ってない、どけっ! 通れないじゃないの」
走鳥が少しじいさんにあたったら倒れた。
「ああ、」
「可哀想に……」
少しは丈夫そうなのが現れ倒れたて、奇形のじいさんをおこした。
そいつもやはり奇形だ、頭には大きな角のようなコブが二つ。
デカいとびだした目が顔の両端に。
視点が定まらず、やたら動く。
口もデカくて水棲動物みたいな顔のヤツだ。
黒い皮膚に黒いボロ布をまとってる。脚が悪そうで大きな杖をついてる。
「あんたらはなんだ? 単眼族はわかるが、お前はヒトか?」
「いや、違う私はナンムだ」
と、ノノは耳を見せた。ノノの耳はエルフ族ほどではないがとがってる。あの小人のコロロ族よりは大きい。耳たぶには赤い宝石を下げてる。
「ナンム……。古い種族だな。たしかにヒト族とは違うな」
「あんた、この村の偉いヤツ?」
「いや、ただのジジイだ。あんたらはダーマ谷にナニしに来た?」
「さっきも聞かれたよなドナ」
「ええ」
「ここは、理由がないと来ちゃいけないとこなのか?」
「いや、来るのは自由だ。が、命は自分で守れ」
「ソレは、わかってる。そこをどいて前に進みたいんだ」
「この先は城に通じる道だ。城に行くのか?」
「ああ、ちょっとね。欲しいものがあるんだ」
「欲しい物? 城のナニが欲しいのだ」
「城になんの毒でも効くという毒消しの薬があると聞いたんだ」
「毒消しの薬。コペラの汁かな」
「名前は知らない。詳しいんだな、あんた」
「ゴルマ王は、ヒトのカネなどでは薬はゆずらんよ」
「じいさん。どうしたら、そのなんとかツー汁はもらえるんだい?」
「王は魔族だ、生物魂を欲する」
「生物魂……」
あたいは胸に手を。
「セイブツコンって魂のこと?」
「ああ、生物が生きるための力だ。おそらく王はあんたらふたりの魂を欲するだろう。そうすればコペラの汁が手にはいる」
ノノが走鳥から降りると奇形に詰め寄り。
「ふたりの魂だと……」
ノノは、肩にかけてた長剣を素早く抜くと一振りで奇形の首をハネた!
頭は石畳の上に落ちた。
首をなくしたボロ布をまとった体が弾けて、魔王の使いと言った黒霧が空中でうごめいた。
そしてあの光る目が開いた。
「きさまら、ココから生きて帰れると思うな」
「そうかい、でも私らは生きて帰る。コペラの汁とやらを持ってね!」
「ふたりの魂で手に入るだぁ黒霧ヤロー。魂やったら、生きて帰れないじゃない!」
「威勢がいいな一つ目の女よ! 命を大切にしろ、ワハハハハ……」
黒霧が風に飛ばされたように散っていった。
城下町だった村を出ると城に通じる石の橋のそばの岩陰に妙なのがいた。
「ナニあれ、城の門番?」
「門番? 城は見えるが、まだ先だ。それに手にしてる瓶は酒瓶だ。酒を呑んでる門番が居るかドナ。それに妙すぎるあの姿は」
近くまで行くと長めの首が二本。片方には長い髪が生えた離れた目に厚い唇。
片方はメスだが、もう一つの首の上の顔は頭には毛がなく真ん中が割れたのっぺり顔で赤い顔。酒を飲んでるのはオスだろ。
でも、体は一つだ。
そいつはあたしらが近づくと立ち上がった。
腰には布を巻いてるが上は何もつけてない。
「あら、あんたらヒト?」
「ちがうわ、あんたこそナニ? 片方の胸だけにおっぱい付いてるわね」
「あなたも片目じゃない」
「片目じゃない単眼だ。目は、はじめから顔の真ん中に一つだ」
「ああ、一つ目かぁ〜酔っぱらって目が一つに見えたぞウイ〜」
まるでヒト族のオスのアレみたいなオスらしい頭の方は酒瓶口にして。
「オレの母ちゃんのおっはいはリッパだろウィ〜」
と、自分で乳房をつかんだ。
「あんた、何やってんのよ」
「ゲヒヒヒ。自分でもんでも気持ちイイっウィ〜」
首は二つだが体が一つの夫婦?
あの腰巻きの下はどうなってんだ?
「この道を通るんなら、あんたら城に行くんだろ」
つづく




