魔神の城編 3話
3話
「あたしも行くよ」
一つ目族の女が立ち、座布をたたんでリュックに詰め込んだ。
「あたしは、ドナ。見てわかるだろうが、単眼族だ」
「ボクはコロロ族のシュロ。コッチは妹のナラ」
「ナラです。ドナさん立ち上がると大きいですね」
ドナさんは、胸と腰に布を巻いただけの簡単な衣服だ。胸が大きいがひょろっと背がたかい。
ボクらは小さいので倍くらいある。腰布から流れるように出た長い脚は細いけどホネホネしくわない。
初めて接する一つ目族の人だ。
皆そうなのか、彼女だけなのか皮膚の色がボクたちとは違い草の様な色だ。
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「一つ目族って、見たことないけど肌の色が緑なの?」
「私もないけど、聞いた話では小人族のシュロが言うようにドナは草色と……」
「あたしたちみたいな、肌の一つ目族も居るの?」
「小人のコロロ族ってどんなサイズなの?」
「ドナの腰くらいの大きさかな。ヒトとの違いが耳が少し小さくて先がとがってるのよ」
「エルフみたく長くないんだ」
「そうね。では、つづきを」
クオーツ クオーツ
「なんだ、あれは、みたことない動物が」
「あら、ジロー。来ちゃたの。この子は私の相棒よ。え、お腹すいた……」
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「おい、そんなにジロジロ見るな、子どものくせに。あたしのスタイルの良さが目をひきつけるのはしょうがないが。小人族は皆、小さいからわからないが、あんたは子どもだろ」
「はい、子どもです」
「ドナさん、どうなると大人なの? オッパイ大きくなって腰が細くなってお尻が大きくなったら?」
「う〜ん。オッパイでっかい子どもも居るからなぁ〜。コッチかな」
「頭? 大人になるとハゲるの?」
「違うわ、コレはハゲじゃなくてオデコが広いの。後ろの金髪を見てキレイでしよ」
後ろを見せたドナさんの頭は長い金髪の一本の三つ編みだ。
ドナさんの武器は手にした槍。
勇者の槍で黄金色だが、主に握る場所が細くなってるのは使ってるのだろう。
「ノノは、そのへんに居なかったのか?」
「はい、っていうか、ボクはノノ・ナンムさんの顔を知りません」
「そうか、じいさんは特長とか教えてくれなかったのか?」
「長老も会ったことも見たこともないと……」
「ノノはね、表に出るの嫌いなんだよ。ホンとは名前が知られるようになったのも気にいらないんだ」
「そうなの」
「どんなヤツか教えるから探して、髪の色は黒だ。前髪を降ろしてて、後ろ髪はあたしくらいかな。背はあたしより低い。今は山牛の皮で作った服を着てる。腰には短剣を両方に一本づつ。でも、今は大剣を持って歩いてるんだ。知ってるか、バレミアという国の四凶将軍」
「知りません」
「ああ〜バレミアは、あんたたちが生まれる前の国かな。今はないんだ。まあ、ソコにな居た四凶将軍の一人が持ってた大剣なんだ」
「その四凶将軍って強かったの?」
「ああ、あたいはあったことねーけどさ。四人で一軍隊殺っちまうくらいだ。が、平和になったバレミアのお荷物になってよ暗殺されたんだよ」
「強かったのに暗殺されたの」
「そいつらの一人を殺ったのが、少女の頃のノノだ。で、そいつらのひとりの大剣を今も持ってる」
「その話は長老から聞いたことないよ」
「そうかい、あたしは本人から…。あら、アレは違うか。後ろ姿が似てた。大剣を持ってない」
「そうか、黒髪で大剣を持った山牛の皮の服着た人を探せばいいんだね」
「ああ、でもなノノの剣は……。ほら、あそこの。あの大男が持ってるみたいな幅広の大剣じゃないよ。細身でちょっとしなっててね長いんだ。あたしくらいある。あ、それから目の色が紫色なんだ。見た目はヒト族に似てるから、目を見ろ。あたいみたいに脚が長くてスタイルは良いが、胸はあたしより小ぶりだ。でも、いい女だ。見つければすぐわかるんだけどなぁ……」
背の高いドナさんはヒトの多い市場を探すが見つからない。
「腹減ったと言ってたから、屋台ではなく食堂に入ったかもな。この町には2軒しかない。宿のあるトコと食堂だけのトコ。どちらかに……」
「宿があるって町外れの?」
「ああ、そうだよ。ノノは昨日までそこで用心棒を……。なら、そこで食ってるわけないな、反対の通りにある食堂のほうだ行ってみよう」
つづく




