「復讐編5」
「復讐編5」
グオォアォオオ
大柄なロードン公の二倍はある一角のケモノが襲って来たのをレオ・ハリーオは、剣で避けた。
地に着いた獣は牙をむき出して、いかくする。
ガァアアア
次の攻撃をかわしたつもりだったレイは、大カギ爪の手で。
「くそっ!」
グギャウ
うまく身体をひねりケモノの目に剣を刺したが。
バキィーン
うまく着地できず転げてしまったレイ。
「剣が折れた」
グギャオーン
ケモノの片眼にはレイの剣が刺さったままだが、ケモノは怯まず頭の一角で突いて来た!
角をかわしたレイは、もう一つの眼に折れた剣先を刺した。
ケモノはそのまま走り回る。
が、顔にしがみつき無防備になったレイを巨大な手で掴んだ。
「しまった!」
ケモノは鋭い牙だらけの大口を開けレイにかぶりつこうとした。
シュルルル
鉄球付のロープが一角に巻き付いて、ケモノの頭が後ろに引かれた。
∇
「ロッシュだ!」
「そんなの皆わかったよ。黙って聞けよ!」
∇
かかったロープをノノとロッシュが引きながら。
「いまだリック!」
闇の中から走り出たリック・ライバーが、ワンジャンプして、レイを掴んだケモノの腕を斬り落とした。
ズバッ
ウギァ
片腕になっても襲い来るケモノにリックは剣を振り上げた。
グッバッ
ケモノの首が飛んだ。
「レイ・ハリーオ!」
闇より出て来たノノとロッシュとほぼ同時にケモノの屍体の上に現れたのは黒衣の老人。
「おおっ息子よ……」
老人の眼前に剣の先が。
「おまえはバレミアに仕える魔道士だな」
「わしの息子を……おまえは何者だ!」
「オレはリック・ライバーだ。城の魔道士なら知っているだろう。おまえの醜い息子が待ってるぜ」
グザッ
「ウグッ、リック・ライバーだと。おまえが……もうバレミアに……」
城のバルコニー。
ガチャン
手がすべった。
持っていたグラスをロードンは落とした。
まさか、ギガが。
「おい、誰かいないか!」
「ココにロードン様」
警備兵か。
「魔道士ギガは? ギガはもどったか?」
「いえ、まだ」
嫌な予感が。まさかと思うが。
∇
「リックって、強いね。何者なのおねえさん」
「まあ最後にね」
「ノノやロッシュとレイは再会したんだよね」
「そんなの聞けばわかるだろう」
∇
「なんだって、レイ!」
「本当だ。そのレイ・ハリーオという名だって持ち物で知ったけど本当に私の名かしら。みんな忘れたのに、なぜかこのバレミアへの怨みは憶えている」
「あたしたちは、憶えてる。あなたはレイ・ハリーオよ」
「そうだ、あんたはレイだ!」
「間違いない、キミはオレの知っているレイ・ハリーオだ」
「私は、あなたたちを知らない。レイ・ハリーオってこんな醜い女なのかしら」
と、レイは傷めた顔半分に手をそえた。
つづく




