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BioGraphyOnline  作者: ツリー
Season1 BGO NewWorld!
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第二十五章 ドラゴン討伐作戦会議

 

 今日も大繁盛の酒場

 その片隅の席に陣取るアズと有力クランリーダー及び代表者

 本日はドラゴン討伐作戦を考案中である


 ちなみに東西南北を収めているクランはフィールドでのランダムエンカウントによる被害軽減の為に共同戦線を張ることになったらしい

 そして俺は前回のドラゴン戦線で冒険者壊滅の危機を咄嗟の奇策で救ったと言いくるめられて†断罪者†のメアリーに連れてこられた


「各自、情報の交換を行おう」


 中年のボサボサ髪、背にヘヴィボウガンを背負った男

 小鳥の会リーダー、会長が話を切り出し作戦会議が始まる


 メガネをかけた青年がスッと立ち上がる


「私の看破のスキルによるとあの個体はLV53、小型のドラゴンで遠距離からのブレスを使います」


 少なくともトラック3台分の大きさはあったと思うが・・・あれで小型のドラゴンなのか

 メガネをかけた青年、円卓の騎士団リーダー、ランズロットさん

 おそらくランスロットは先にとられていたのだろう

 ランズロットは続けて情報の開示を行う


「更に情報を追加するとあのドラゴンは近接攻撃力が極端に低い、それこそLV15のタンク職なら耐えれるほどに、逆にブレスの威力がずば抜けている、それこそどんなに耐久力があっても耐えられないぐらいに」


 なるほど、いくら肉壁さんが硬いといってもよくLV53の攻撃を耐えれるなぁと思っていたがそういうことか


 お次に何故か俺の後ろに控えていたクラン†断罪者†の代表メアリー

 ちなみにマスターとサブマスは輪廻永劫の闘いに行ってくると言伝を残してランクマッチに勤しんでいる


「これは昨日草原を歩いていた冒険者の情報ですが」


 メアリーさんにしては珍しく険しい顔をしている


「草原を横断中にブルーラットがエンカウント、噛みつきを無視して進もうとした所ドラゴンが出たらしいです」


 ブルーラットから攻撃を受ける、これだけでも戦闘行為とみなされる・・・と

 それはこの街から出ようものなら問答無用でドラゴンに襲われる可能性があるということだろう


「今度は俺のじょうほうでぃ」


 色黒に無精髭を生やした50代くらいのおっさん

 漁業組合サブマス、イッカクさんが話し出す


「俺達は最初は戦う気はなかったんじゃがなぁ」


 イッカクさんが渋い顔で話す


「漁業組合の活動で水型モンスターを狩ってた所を襲われたんでぃ、ドラゴンはすでに瀕死じゃったけどのぅ」


 俺達が瀕死に追いやった時間と、その後漁業組合がドラゴンと交戦した時間は一致する


「準備不足だった俺達は追い返すのが精一杯じゃったんじゃぃ」


 ドラゴンは回復せずにフィールドを移動している・・・と


 会長はボサボサ頭を掻きむしりながらイッカクさんの話に続く


「その事を漁業組合に聞いたわしら小鳥の会は昨日ドラゴンと交戦したんじゃが」


 会長は肩を竦める


「あいつぁHPが全回復しとったわ」

「ドラゴンは何らかの手段、もしくは日にち経過でHPを回復しているって事ですね」


 倒すには一気にケリをつけるしかないってことか


「鬼策士様は何か情報はあるかぃ?」


 全員が俺の方を見る、奇策師なんて・・・なんかカッコ良いあだ名がついたな


「俺からの情報としてはドラゴンが逃げる時に風精霊を全身に纏い始める事ですかね、多分あれを乱せば逃亡を阻止する事が出来ます」


 おぉ・・・と周りの代表者


「ちなみに鬼策士様にそれは可能で?」

「見た感じできそうな感じです、なので一つ作戦を考えてきています」


 その場の全員がゴクリと喉を鳴らす


「俺はここの宿屋とも仲が良い、それこそ客室に食事を持って行く程に、そこで肉・・・グレイさんに接触、ら・・・交渉して今回のいけに・・・盾になってもらうんです」


 ランズロットさんが信じられないといった顔で見ている

 そうだろうとも

 客室まで食事を運ぶ等、従業員ですらない俺が任されている事に驚くなという方がどうかしてる


「そこで皆さんには草原のブルーラットを集めてもらい全てのブルーラットをグレイさんに押し付けます」


 会長がドン引きしている

 そうだろうとも

 ブルーラットを集めている間にドラゴンに襲われでもしたら目もあてれない

 そんな危険な作業をメンバーにさせるのはクランリーダーとして気が引けるのだろう


 だが危険を侵さずに勝利等ありえない!


「一つ一つが戦闘行為と認識されるので、ドラゴンをおびき出せる可能性は高い!そしてグレイさんにそのままドラゴンの注意をひいてもらい遠距離から一気に倒す、どうでしょうか?」


 全員俺から一歩後ずさる

 俺の完璧な作戦に戦慄を覚えたのだろう

 しかし若干引き具合がつよくないか?

 なんだ?何か問題があったか?


「流石鬼策士様・・・」

「やべぇぜよ・・・あの純粋な目、マジじゃい」


 ランズロットさんが眼鏡を直しながら俺の完璧な作戦に少し改善作を入れる


「グレイの扱いに関してはとりあえず俺達円卓の騎士団が代わりを果たす、鬼策士、良いだろうか?」

「ドラゴンの注意をひけるなら問題ないですよ」

「わかった、では皆の者!各々メンバーに情報を伝達の後、本日正午に作戦を決行する!」


 おう!っと集まった面々は気合いをいれる


 さあ、ドラゴン退治の時間だ

最近迷走中な俺はどこに向かっているのだろう

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