~ パンタル と シーダヤ ~
「チタチェラ … 明日から 私達と共に 巡礼に出る … 今夜は 身を浄め 早く休みなさい … 」
司祭達 は 微笑んだ …
「はい 司祭様 … 」
この時代 …
此の帝国にとって 何よりも純粋であるのは …
無垢な子供達であると …
そう 信じられていた …
チタチェラ が 司祭に 告げられたとうり祈りの間を 離れると
司祭達は 話し始めた …
「チタチェラ には 他の者に聴こえぬ 声が聞こえる … 他の者が 感じぬものを 感じる… きっと 神も喜ばれるに違いない…」
「そうだな … では チタチェラが 神に会う迄の道を 浄める 従者が必要ではないかな ?」
「うむ … 連れて行くか … 」
「此れも全て カパコチャを成し遂げる為… 男児を二人 連れて行こう … 」
司祭達は 互いに頷き合い
巡礼の旅に チタチェラと 共に向かう者に誰を選ぶかを話し合った …
程なく …
選ばれた 二人の男児が 祈りの間に呼ばれ
た …
二人は チタチェラよりも幼い …
パンタル 9才 と シーダヤ 10才 だった …
司祭に 巡礼の旅に出る事を 告げられると
二人は コクン と 頷き 少しだけ 震えた …
司祭 は 二人に 向かい
「良いか 二人共 … そなた達は チタチェラが 神に会う道を進む為 その道を浄める役割を持つのだ… 決して 恐れを心に宿してはならん ! 勇猛な戦士であれ!」
威圧的な 司祭の 言葉に
パンタル と シーダヤ は ピンッと背筋を伸ばしていた …