再会、病室にて
飛行機の事件から目を覚ました鎌田大地は病室である少女との再会を果たした。
話はさらに続き・・・
「ここは・・・うっ 頭がずきずきする。ここは病院?」
と目が覚め、鎌田大地はベッドの上仰向けの体を起こしながら周りを見渡しながら今のこの状況を把握しようとしていた。ここはまるで病院のような感じだが、大地以外は誰もおらず完全個室のようであった。そう思いながらも大地は振り返りながらも記憶をたどる、
「たしか、飛行機に乗っていて・・・そうだテロリストが拳銃をもってハイジャックしたんだっけ、それで少女が「目を瞑って」といって・・・爆弾のカウントが。」と記憶がよみがえり大地は「あっ!」と声を上げた時、病室のドアが横にガラガラと開いた。
「あっ!起きたんだね」と白い髪の小さい少女が小走りで大地の所まで駆け寄ってきた。大地は戸惑いながらも、少女の顔を見つめて思い出したかの様に、「君は確か飛行機で、」と続きを言おうとした時、それを遮るように後ろから二人の姿のうち背の高いおじさん?みたいなスーツ姿の男性が声をかけた。
「君が、鎌田大地君だね。急に申し訳ない私はその子の保護者である龍ヶ崎源人と申します。そしてその子が」と言おうとした時にその子、つまり白い髪の少女が自己紹介をしたいかの様に
「エリーゼ!エリーゼ・クリスタル!」と言った。そんな少女の自己紹介を別に気にしないかのように男性、つまり龍ヶ崎源人は話をつづけ、
「君には感謝しています。エリーゼを助けてくれてありがとう。もし君がエリーゼの言ったことを聞いてなかったらあの時機体に乗った人たち全員亡くなっていただろう。それで」と言おうとした時、大地は待ってくれんとばかりに言った。
「どういうことですか?あの時機体は爆発したはずじゃ・・・それにおれ右腕に包帯まいてるし・・・」と話を続けようとした時、大地は疑問に思った。なんで爆発したはずなのに腕一本のけがだけで済んでいるんだ、死んでいてもおかしくないはずなのにと大地の疑問に答えるかのようにもう一人
つまり龍ヶ崎源人と一緒に入ってきた人が答えた。
「ダイちゃん。実はね機体は爆発しなかったの」といったのは大地の幼馴染である波風楓花だった。
大地はその問いになんで楓花がいるんだと言いかけたが波風楓花はさらに答え、
「実はあの時、カウント表示が0になった時に突然白い光が出てその後は特に爆発も起きなかったんだけどなぜか機体のエンジントラブルで東京JEHの第1都にある空港に不時着したんだけどなんとか機体の乗客は軽傷で済んだんだよ。だけどダイちゃんはあの白い光の後、意識がなくなって不時着の時に頭打ったんだけどお医者様が言うには特に問題はないみたいで良かった。だけどダイちゃん2日も目を覚まさなかったからさすがに心配したんだよ。」と波風楓花は大地に悲しそうに語り掛けた。
大地は楓花にすまないと思いつつも、疑問に思っていたことを聞いた、「楓花、あのとき東京JEHの第3都副隊長ってなんのことだ?」波風楓花に問いかけたが楓花は「それは・・」と言いかけた時に突然病室のドアから一人の男性が声をかけた「君は、東京JEHの機関の仕組みは初めてかい?」と病室全員に聞こえるように話しかけてきた。病室にいた4人(大地)も含めてみんなその男性のほうへ視線を向けた。
その男性はまるで昔にいた武士の袴みたいな感じで青色の格好をしており、身長は約175cmくらいで腰には刀みたいな木でできた模造刀をつけており、波風楓花はその男性をしっているかのように「あなたは・・」といい、男性は会話をつづけた。
「これはすまない、自己紹介がまだだったね俺は第1都にある東京一資源大学に所属している剱崎火焔だ、そして第7都の隊長を務めているよ。波風楓花君久しぶりだね。今度会議があるみたいだから隊長さんにも伝えといてね。」
とすらすらと自己紹介を終え大地達に近づいた。
大地はその紹介を聞いていたがまだ隊長やら第何都やらまだ呑み込めていない。それを察知した波風楓花は大地に話しかけ、
「ごめんダイちゃん急すぎたね、実はねこの東京JEHは都に分けられていて13都まであるの。そして都ごとに治安を守る役目の為に、各能力を持った選ばれた方がなれる隊長と副隊長という制度があるの。
そして私は第3都の副隊長として選ばれて活動しているの。」
と波風楓花は話していた時に横にいた剱崎火焔は
「つまり簡単に言えば代表者みたいなものだよ、この東京JEHの機関っていっても東京の約3分の2の面積を占めているからね、各国々のテロリストもスパイ・悪事を働く機関もいつ襲ってきてもいいように実力のあるものが必要になる。だから各都に隊長と副隊長という実力者を置いてこの機関の治安を保っているんだ。」と波風楓花に続いて大地にも分かりやすい様に言った。
大地はその説明でようやく分かったように波風楓花に言った。
「ってことは楓花すごいじゃんか!選ばれたんだろ!なんで黙ってたんだよ。」とまるでうれしいように言った。波風楓花は恥ずかしかったのか無言になり。ここまで会話を聞いていた龍ヶ崎源人は大地達に話しかけた。
「話の途中ですまないが、大地君は東京北源高校に入学するんだろ?」と大地に語り掛け、大地は不思議そうに「ええまあ、なんで知ってるんですか?」と龍ヶ崎源人に問いかけた。
「それはね・・まあ仕事柄ちょっと君のことを知ってね、そこですまないがこの子つまりエリーゼもその高校に入学するんだが出来れば面倒を見てもらえないだろうか」と聞いてきた。大地は突然の返事にまあ自分も初めてだしまだ友達もいないから特に問題はないと思い「はい、別にいいですけど。この子って高校生?」と疑問に思いながらも龍ヶ崎源人に訪ねた。その時にエリーゼは「うん」と答えたが、龍ヶ崎はそれに補足するかのように
「そうだよ、後君がこれから住む事になる寮もエリーゼと一緒になるからよろしくお願いします。」と
突然言いだし、大地は「えっ」と突然の龍ヶ崎源人の発言に驚きながらも、剱崎火焔は「これで失礼するよまた後でね」と大地達に言いながら病室から立ち去り、龍ヶ崎源人とエリーゼも続きながら病室を後にしたが去るときにエリーゼは「またあとでね」と普通に去って行った。
波風楓花は大地と会話をした後、すぐ看護師と医者が現れて大地の検査をしたが特に問題もなくその日のうちに退院となった。そしてそれまで待ってくれていた波風楓花とともに病院を去って、これから大地の住むこととなる寮に向かった。