第50話:メイドの秘め事
50話達成記念ということで、先行き不安すぎる企画を立てました(爆)詳しいことは本文と後書きにて!
こんにちは、城でメイドをやっておりますメアリ=アンです。
以前は伯爵の屋敷で雇われていましたが、白うさぎ様が城に勤めると共に、私も城で働くことにしました。
と、そんなことは置いておきましょう。今回は私、ある企画のために頑張らせて頂きます。
まずはこの物語の主人公、【アリス】様の元へと行きましょう!
◇
「アリス様!」
「あら、アン。どうしたの?」
「はい。突撃インタビューです! 今回は登場人物紹介、及び、人気投票の──おっと」
最後まで秘密の企画内容。つい口を滑らせてしまいました。
「に、人気投票!? そんなことするの?」
どうしましょう。早速言ってしまいました。
――まぁ、仕方ないですよね。
アリス様は特別な方ですから、良しとします。
「はい。そこで皆様のプロフィールを公開し、読者様に投票してもらうのです」
「へぇー。そんなに票が集まるとは思わないけど」
「そんなことを仰ってはいけませんよ。ではアリス様に質問です。今一番の願望はなんですか?」
「また脈絡のない……。願望?」
そうだな、と顎に指をあてるアリス様。どうやら考えてるらしいです。
「平和な日常……かな」
どこか遠くを見るアリス様には哀愁が漂っております。
余程ここでの生活に憔悴していらっしゃるのでしょう。いつか倒れてしまわないことを祈ります。
「アリス様、もっとアピールしないと。人気投票1位狙えませんよ!」
「え、えぇ〜。そう言われても……あ、好みのタイプは可愛い系。そして絶対、年下」
そう言って頬を染める。きっと脳内には白うさぎ様が描かれているのでしょう。
アリス様が浸っている内に、彼女のプロフィールを公開します。
【アリス=リデル】
性別;♀
年齢;16歳
外見;金髪碧眼。基本は水色のエプロンドレス。身体は、ディー曰く凹凸が乏しい。
身分;居候
在住;城
秘密の国で絶叫した回数;39回
兎を追って秘密の国へ落ちた、この物語のある意味悲劇のヒロイン。天然系の姉がいる。運動神経は元々いいが、常識外れに鍛えられ更に良くなった。かなりの年下好み。女の子らしい外見に反して中身はサバサバしてる。ツッコミは激しく、バイオレンス。
「ではアリス様、どんどん行きますよ」
「え、わたしも参加?」
「当然です! 次は白うさぎ様ですよ」
「じゃあ行く」
◇
「白うさぎ様……あら」
「ギャアアアア!!」
「メアリ、お姉さん」
隣でアリス様が叫びました。きっと白うさぎ様が返り血を浴びているせいでしょう。
また誰かを殺してしまったのでしょうか。しかしそんな白うさぎ様も素敵です♪
「白うさぎ様、インタビューよろしいですか?」
「いいですけど……。お姉さん、何故後退りしてるんですか?」
「わたしのことは気にせずに! ほら早く答えて!」
「では白うさぎ様。一番の幸せはなんですか?」
「血を浴びることです」
アリス様が更に後退りました。
【白うさぎ】
性別;♂
年齢;14歳
外見;かなりの美形。白いウサ耳。銀髪をひとつ結びしてる。瞳は赤。いつも時計を肩にさげている。
身分;伯爵
在住;城
嗜好;殺戮快楽
幼いながらに伯爵。知力と腕力を併せ持つ天才少年。容姿はまだ幼さが残り、可愛らしい。ピッタリの時計を持つ。5歳のときに両親を殺害。それ以来殺戮快楽者に。時間にかなり細かい。優しく穏やかで礼儀正しいが、どこか感情が欠けている……?
「ありがとうございました白うさぎ様。……アリス様、どこまで後退るのですか」
◇
「つ、次は誰…?」
「女王様ですよ。あ、丁度いました」
「あら、アリスにメアリ。どうしたの?」
「インタビューに回ってるのです。質問よろしいですか?」
「いいわよ。なぁに?」
「女王様の趣味はなんですか?」
「趣味? そうね、綺麗なものを鑑賞することかしら」
「女王様…かわいい」
アリス様が女王様に抱きつきました。
【ハートの女王】
性別;♀
年齢;15歳
外見;ブロンドはカールがかかってる。アリス曰く、フランス人形のような容姿。
身分;国の最高権威女王
在住;城
15歳にして女王。この国では一番権力をもち、最も地位が高い。リボンやレース、薔薇などが好きと女の子らしい。しかし怒ると自分より大きな鎌を振り回す。白うさぎ同様、命を軽く見てる面も。返り血は嫌いらしい。
「アリス様、次行きますよ」
「ああっ」
◇
「ジャック様」
びくりと揺れる彼の肩。相変わらず挙動不審です。
「な、なんだ。メアリか。何の用だ?」
「はい、いきなりですが悩みはありますか?」
「な、悩み…!?」
頬を引き攣らせる。地雷を踏んでしまったのでしょうか。ど、どうしましょう。
「どうせ俺は出来損ないだァァァァ!」
「じゃ、ジャック様!」
ああ…申し訳なさでいっぱいです。使用人風情が騎士を傷つけてしまいました……。
【ジャック】
性別;♂
年齢;25歳
外見;騎士らしく、マントを羽織り剣を腰に常備してる。
身分;騎士
在住;城
被害妄想が激しく、臆病で疑り深い騎士。その内容は飛躍してる。部下からは慕われているのか、ウザがられているのか分からない。騎士団長になれる強さらしいが、その実力はまだ定かでない。
「どうしましょうアリス様」
「……いつもの事だし、大丈夫じゃない?」
ごめんなさい、ジャック様。
◇
「お次はトゥーイドルに行きましょう」
「ってことは、あの双子ね」
街に出て、お店に入る。私ここに来るのは初めてなので、緊張します。
「あ、いましたディー様とダム様です!」
「……えーと、君は?」
「メアリ=アンと申します。詳しいことはさて置き、早速お二方に質問です」
「ななな、何だよ」
「ディー、どもりすぎ」
「う、うるせぇ!」
何やら兄弟喧嘩が始まってしまったので、プロフィール公開といきます。
【ディー】
性別;♂
外見;灰色の瞳で、よく前髪にピンつけている。服はデザイナーだけあっておしゃれ。
職業;トゥーイドルデザイナー
かなり有名なデザイナー。一卵性双子の兄。口が悪く、精神年齢低め。いろんな意味でブラコン。素直じゃなく、意地っ張り。優先順位はダムが一番。デリカシーがない。嘘が下手。
【ダム】
年齢;16歳
外見;見た目はディーにそっくり。瞳は紫で伊達メガネをかけてる。
在住;自邸
トゥーイドルのデザイナー。一卵性双子の弟。優しく落ち着きがあり、常識人。ただし実はかなり腹黒。ディーのことは本気で嫌いなわけじゃない。面白いので、からかっているだけ。でも本当は……。
「何やら含みがあるわね」
「きっと本編で明らかになりますよ。次はお茶会へ行きましょうアリス様」
◇
「到着です」
「なんや、アリスとアンやん。二人でどうした?」
「やっほー帽子屋。突撃インタビューよ。最近あんたの人気が上がってるみたいだけど、それについて一言!」
「いや、一言と言われても……」
「はい時間切れ〜。次は三月に質問」
「なんでや!!」
ハイペースで取り仕切るアリス様。どうやら前半に時間をかけすぎてしまったようです。私としたことが、なんたる不覚。
「三月の将来の夢はなんですか?」
「帽子屋のお嫁さんです!」
「はい予想通り! ではヤマネくん。今の気持ちを一言ッ」
「……眠い…」
アリス様が抱きつきました。
【帽子屋】
性別;♂
年齢;21歳
外見;大抵タキシードにシルクハット。胸には赤薔薇一輪。
身分;男爵and会長
在住;ペンションand屋敷
若いながらに会社を持つ。常識があるため自然にツッコミ役に。かなりの甘党で、彼が食べるものはまるで砂糖の塊。なのに紅茶はストレートティーを好む。見た目や仕草は優雅でかなり上品。変わった口調が特徴。
【三月うさぎ】
性別;♀
年齢;12歳
外見;頭に生えた兎の耳。スイートショコラの短い髪にくりくりの大きな瞳。
在住;ペンション
万年発情期兎。素肌を見ると、理性が飛び男女無関係に襲ってくる。しかもかなりの怪力。年齢制限はある。一人称は『僕』で男の子みたいな格好。今は天真爛漫だが、重い過去があったりなかったり。
【ヤマネ】
性別;♂
年齢;9歳
外見;丸い耳。キャラメル色の髪は天然パーマ。瞼はいつも重そう。
在住;海辺のペンション
趣味;睡眠
一日のほとんどを睡眠に費やしている男の子。天然で、いつもぼーっとしてる。ただし安眠妨害されるとたちまち機嫌が悪くなる。一度寝れば忘れるが。チェシャ猫が嫌いらしい。三月とは付き合いが長い。
◇
「次は誰?」
「えっと、チェシャ──ちょ、アリス様! どこへ行くのですか!?」
「無理無理無理! 公爵夫人には会いたいけど、アイツの顔は見たくない!」
「酷いなアリス」
「でで出ギャァァァァ!!」
【チェシャ猫】
性別;♂
年齢;18歳
外見;ピンクの髪に紫のネコ耳。瞳は金色で服は露出度が高い。
身分;公爵夫人のペット
在住;一応公爵邸
属性;サドでマゾ
眠るごとにSとMに変わる特性がある。興味のある人にはどこまでもしつこく、興味のない人にはとことん冷たい。今のお気に入りはアリス。猟気的。いきなり現れ、いつのまにか消える神出鬼没な人物。SMグッズを常備してる。
「アリス〜♪」
「いやァァァァ!!」
◇
「大丈夫ですかアリス様…」
「命からがら逃げてきたわよ」
息切れ気味に言うアリス様。汗だくです。
「最後は公爵夫人ですね。緊張します。あ、いました」
「あらメアリ。アリスも」
「夫人の好きなデザートはなんですか?」
「唐突ね。一番はジーナーのフルーツケーキかしら。あ、でも有二屋のチョコも。でも……」
【公爵夫人】
性別;♀
年齢;24歳
外見;紺の髪に切長の瞳。目も覚めるような美女。
身分;公爵夫人
在住;屋敷
物腰柔らかな妖艶美人。身分は女王の次くらいと、とても高い。チェシャ猫の飼い主だが、放任主義で主とは名ばかり。甘味依存症で常に甘いものを摂取してるが、スタイル抜群。帽子屋とは結構仲が良い。
「あとあそこのプリンも美味しいのよね。シュークリームも良かったわ」
公爵夫人の甘味トークは延々と続きました。
◇
「これで一通り終わりですね」
「うーん、なんか忘れているような……あ、タイムだ」
「タイム様…? 時の使者に会うのは、鏡池を見つけるくらい難しいと言われております」
「嘘だぁ!」
「本当ですよ。だからプロフィールだけという事に……」
【タイム】
性別;?
年齢;?
外見;マントを羽織りフードをかぶっている。瞳は琥珀色。
謎が多い人物。彼方と此方を結ぶ唯一の者。時の使者、時空の支配人、時計を司るなど、たくさんの名前で呼ばれる。アリスの前に現れては意味深なことを言う。絶対時感を持つ。かなりの潔癖症。
「タイムー。出てこーい」
「以上、プロフィール公開でした」
「終わっちゃうよータイム?」
「では、人気投票の方法を簡単に説明致します」
メッセージ、感想、評価等、方法は自由です。復重しないよう、お一人様、二票までにします。
その二票は同じキャラクターでも、違うキャラクターでも大丈夫です。
たくさんの票をお待ちしております。どうぞお気軽に投票お願いします。
あ、もちろん1位の方には素敵な特典が待っております。〆切は途中結果の際にお知らせ致します。
「タイムー?」
「そんなに呼ばずとも聞こえている」
「うわッ、いきなり出て来ないでよ!」
「そっちが呼んだのだろう?」
「そうだけど……もういいや」
「………」
露骨に嫌な顔をして、時の使者は消えました。まぁ当然でしょう。呼ばれて来たのに、もういいとは不憫です。
そういえば私、時の使者に初めてお目にかかりました。今日は何かいいことが起こるかもしれません。
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