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『七色の手』&『愛波』

作者: AKIRA

『七色の手』


太陽に向かって背伸びをし、風に身を任せながら、今日も左右に体を揺らしている。


僕の“手”は、自分で言うのはちょっと恥ずかしいけど、“見事”だと思う。


いい香りを放つし、形もいいし、何より色が鮮やかなんだ。


そう僕は、人間社会でいう『花』である。


そりゃ、『花屋』っていう、僕の仲間が集まるところには、行ったことはないけれどね。


そこには、すごく綺麗な、僕の仲間が集まっているんだという。


この『花屋』の話は、この川岸によく来る、ヒロっていう女の子が話してくれたんだ。


その娘が言ってた、「この花は、どこの花屋を、探してももないね」って。


そうそう、そのヒロっていう女の子の膝には、いつも、かわいらしい男の子が


座ってて、笑ってるんだ。


その男の子は僕の手を良くいじめるのさ。


叩いたり、時には食べようと口を大きく開けて迫ったり(焦)。


でも、あの丸っこい瞳は大好きだよ。


じっと見つめられると、なんだか、体全部が、こそばゆくなるけど。


そして今日、ヒロと僕と、瞳の丸っこい男の子と三人で写真ていうやつを撮ったんだ。


僕は、いつもの様に太陽へと「七色の手」を、おもいっきり伸ばしてたんだけどね。







『愛波』


貴方達の想いを私に乗せて下さい。


私は意志を持っていません。


貴方達の目にも見えません。


しかし、想いは形となるでしょう。


何百、何千と気持ちをかわして


恋が愛へと姿を変え、今日という日を向かえましたよね。


激しく気持ちをぶつけた日もあれば、愛を囁いた日。


幾度も、感情を私に乗せて。


私は意志を持っていません、言葉も持っていません。


しかし、二人の気持ちの重さを、私は感じることが出来ました。


私は“電波”。


貴方達、二人の想い、私が形にしましょう。


この“波”に乗せて。


結婚式の会場にいる人達の携帯電話が一斉に、主人を呼び出す。


“電波”が起こした小さな奇跡。


たった一行のメール。


「この幸せが全ての人に届きますように」


私は“電波”。


私は“愛波”。














読んで頂きありがとうございました。


貴方の中に何か一つでも印象に残ったのならば、


私にとって一番嬉しいことです。


感想をお待ちしております。

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