愛する魔族の為に、第2王子は国を裏切る
魔族は世界の敵だ。
ならもしも。
もしも君の愛する人が魔族だと分かってしまった時。
君は世界を取るか、愛する者の手を取るか。
どっちを選ぶ?
第2王子ブレイブにとって、身近で大切な人は2人いる。彼の兄であるロイズとその婚約者のミリアベスだ。
婚約と家族の関係を持つ彼ら彼女ら3人は、小さい頃から仲が良かった。互いに思い出を作り、そのまま年を重ねて同じ学園で過ごす。いかなる時も3人は一緒で、共に絆を育む愛しい仲だった。
だがその絆は唐突に終わりを迎える。
それは学園による夜会で起こった。
ロイズはミリアベスとの婚約を破棄したのだ。
冷酷な程に呆気なく破棄を伝えたロイズの声と共に読み上げられる噂同然の罪状。
それに叛逆するブレイブ。だがブレイブはロイズから重大な事実を告げられてしまう。
ミリアベスは人類の敵……魔族だ。
人類に害をなす存在は抹消しなければならない。
故にロイズは国を挙げてミリアベスを始末しようとする。だがブレイブは、ミリアベスを助ける選択をした。
世界の敵になったブレイブ。
彼は国の追手に追われながら、ミリアベスを守れるのだろうか?
強いられた2択
2025/04/01 02:34
(改)