【閑話】 ある魔法学者の話
自分は、寺田寅彦先生に師事すべく日々勉強をする学生でした。ところが、労咳に罹ってしまいあっけなくあの世に行く事に。死の寸前「もし可能なら来世では研究者になりたい」と思ってましたら…叶ってしまいました。
ただし、幻想文学の世界でですが。
この世界では学問は前世に比べて劣っていましたが、前世と違い魔法工学なるものがありました。幼少の自分がそれを志したのも仕方のない事だと思います、何せ前世には全く存在しなかった未知の学問なのですから。
子供のころから魔法工学を勉強していたおかげで、王都では将来有望な魔法学者としてちょっと有名になり、本来ならば貴族でないから入れない王都の学園に入学する事が出来ました。
卒業後、王城勤めの魔法学者として、主にミレーユ様の魔力を活かせる強大な魔法陣の開発に力を入れてます。
初めてその少年と会話した時、天才というのはこういうものかと驚愕しました。戦闘用の魔法陣というものは使用者の魔力をなるべく多く使って、なるべく強力な魔法にするのが今まで一般的な考え方でした。それに対してこの少年が考えている魔法はなるべく魔力消費の少ない魔法陣を用いて、足りない威力は火薬で補うという物です。これなら魔力の少ない一般人でも20~30発位は撃てます。
ちょうどミレーユ様用に研究していた、魔法陣から少し離して魔法を起動させる式(ミレーユ様の魔力が強力すぎて、魔力で威力の調節が出来る攻撃魔法を使うと一発で銅板がダメになっていまうんです)を組み込む事を提案してみました。
数センチ浮かすだけなら魔力の消費も大して増えないし、いいアイデアだと喜んでおられました。後でその少年が侯爵様のご子息だとうかがった時はちょっと肝を冷やしましたが。
それからアルベルト様は月の半分は王都に来て、新型銃の研究と魔法工学の勉強をしながら、マチアス様やミレーユ様と仲良く遊ばれてました。魔法工学の覚えは素晴らしく良くて、自分みたいに前世での勉強による底上げがあるわけでもないのにこの頭の良さは本当に素晴らしいと思います。自分は教えてないのですが化学にも素晴らしい才能を見せているとか、本当に頭の良い方とはこういう人の事を言うのだろうと感心しております。
ただ、魔法工学の天才で科学の天才でもあるアルベルト様は、悪戯の方でも天才らしく、マチアス様やミレーユ様と一緒に城内で色々な武勇伝を築き上げている模様です。魔法陣を使った悪戯(轟音や幻影を駆使した物が多いそうです)に対しての苦情をこちらによこすのは止めてください。一介の平民が王族や貴族の方に説教なんて出来る訳ないじゃないですか。
そんな感じで一年が経ち、ついに新型銃であるマジックロック式マスケットが完成した時にアルベルト様は感激のあまりマチアス様に抱き付いて、その後ミレーユ様にも抱き付いておりました。ミレーユ様はアルベルト様を殴ってましたが、お顔が真っ赤でいらしたので照れ隠しなのは明白です。
ミレーユ様はどう見てもアルベルト様に好意を抱いているみたいのですが、聞いた話によるとマチアス様がアルベルト様の妹君であるイザベル様と婚約なされてるので、お付き合いされたりとかは難しいそうです。
マチアス様もそれに気付いてお困りのようでちょっと心配です。八方丸く収まればよいのですが。
次からは時間が飛んで学園編です。
どんなイベントや事件があるかは大体決まってるんですが、日常生活をどうしようか悩んでます。
うっかり感想を消してしまった可能性ががが
ごめんなさい




