ロイドとブレット
12/14改訂
ところどころ付け足したりしてますが、後半は全く変わってません。
そんな子供の頃のあどけないやりとりを思い出しながら、ミランジェと庭を散歩
していると、後ろの方から男性特有の低い声が私を呼んだ。
「お前、こんなところにいたのか」
「なんだ、ロイドアルか…」
彼はロイド、見た目だけなら軟派なやつ。
ニコラ様の知り合で、本人いわく悪友らしいのだが…『悪友』というとニコル様は
とても嫌そうな顔をする。
大概暇そうにしていて、仕事は何をしているのかはニコラ様同様わからない。
そして彼の愛パンダは、〝ブレット〟という雄パンダ(24歳♂)で、ブレットは
ミランジェのことが好きなんだけど、ミランジェはブレットを嫌っている。
どのくらい嫌っているかというと・・・
「みゃあ~(訳:ミランジェ…こ、こんにちは)」
「ミッシャァァァ!(訳:気安く近づいてくるんじゃね!)」
『ゴスッ!!』
↑は、ミランジェの右クロスでブレットが吹っ飛ばされた音☆
と、ほらこの通り。(※訳は私こと〝アヤ〟がアフレコしています)
結構いい音がしたのだがいつものことだし、ブレットはかなりタフですぐに復活す
るので気にしない。タフなとことか、学習能力がないところとか、ほんと彼は主人
によく似ている。
「おい、なんでお前のパンダ毎度毎度そんなに攻撃的なんだよ。パンダは主人に似
るっていうのに、ミランジェはお前にほとんど似てないよな…」
「じゃあ、きっとニコル様に似たアル。子供の頃世話をしていたのはほとんど世話
していたのはニコラ様アルから」
普段のにこにこ~とした笑顔からは想像できないが、案外好戦的な性格している。
(特にロイドとかロイドとかロイドとかに!)
そんな彼に育てられたミッシェルとミランジェも似たような性格をしている。
(特にブレットとかブレットとかブレットとかに!)
案外本当に似たのかも知れない…〝三つ子の魂百まで〟とかいうあれだな。
「あ~そうっだったな・・・。
ところでさ、ニコルから聞いたんだけど、お前、ニコルと交配するってほんとか?
あいつ、顔が始終にやけっぱなしで気持ち悪かったぞ」
彼も私がこの国来たときからの知り合いだ。なので『友達』では無いがつき合いは
結構長い。
にしても、にやけるニコル様?!それはそれでレアな顔だから見てみたいよう
な・・・見たくないような・・・って、いやいや、
そんなことより、私とニコル様が交配?!
その言い方じゃまるで私とニコル様が子供を産むみたいじゃないか!?
「違うアル。ミッシェルとミランジェが交配するヨ」
「ミッシェルとミランジェ・・・って、意味ほとんど一緒だろ?」
何を言う!!
前者と後者じゃ大分意味が違うぞ!!
前者だと大変恥ずかしい!
真っ赤になってぶんぶんと首を左右に振っていると、ロイドがぼそっと聞こえるか
聞こえないかくらいの声で言った・・・・。
「・・・・・・交配、俺とじゃ駄目?」
ロイドと交配!それじゃまるで(以下略~)
大体ブレットとミランジェを同じ部屋なんかにいれたらミランジェにぼっこぼっ
こにされて、ブレットがストレスではげるぞ!
「無理アルネ!」
「無理・・・いやぁ~実際無理なのは事実なんだけど・・・そう即答されると、傷
つくんだけど・・・?」
ブレットとミランジェが交配できないのがそんなにショックなのか?
親心ってやつ???やっぱりこの世界の人の感覚はよくわからないなぁ~。
「てかお前さ、・・・交配の意味ちゃんと分かってる?」
「知ってるアルよ!」
「いや、絶対分かってない。交配って、こん!・・・にゃく」
こんにゃく?!
私は見たこと無いけどこの世界にもこんにゃくあるの?!と考えていたらロイド
が突然地面にぶっ倒れた!!
〝え??!!〟
と、思った瞬間にロイドの後ろから現れたのはいつも通りのきっらきらスマイル姿
のニコル様だった。
意味深なとこで終わってますけど、特に深い意味とかはないんで!
きりが良かったので丁度そこで終わってるだけですw