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ニコル視点

ボリスがあの〝アーヤ〟とかいう恐れ多くもアヤの名前を貰った子犬を置いていってから

はや数日。最近アヤはあの、犬っころにかかりっきりだ・・・。


〝アヤ〟と〝アーヤ〟じゃ紛らわしいからって〝あっちゃん〟って呼んでもらったり・・・

(俺もアヤになら・・・クロでもポチでも玉でも・・・アヤから呼ばれるならなんでもい

いからあだ名で呼ばれてみたい・・・)


手ずから食事を食べさせてもらったり・・・

(俺もアヤに食べさせて貰いたい!てか、俺がアヤにあ~んとかしてたべさせてあげたい!)


ブラッシングして貰ったり・・・

(俺もアヤになら髪以外でもどこでもいいからさわって欲

しい)


一緒に同じベットで寝たり・・・

(俺もいろんな意味でアヤと一緒に寝たい)






せっっかくミッシェルとミランジェが交配中で久しぶりに二人っきりでいちゃいちゃ出来

ると思って仕事を終わらせたって言うのに・・・機嫌が直ったのはいいけど、アヤは犬っ

ころに夢中。俺に対しては数ヶ月前喧嘩した時みたいに口も聞かなければ顔さえも会わせ

ない・・・。


「ロイド・・・あの犬っころをアヤにばれずに抹殺する方法ないか?」

「・・・いやや、ワンッフル王国の王子から預かった子犬を殺しちゃったりしたら国際問

題に発展するぞ!・・・それ以前の問題だし・・・・」

「・・・・・・(チッ)」


アヤはよく俺のことを王子様みたい!とか言っていたが(実際そうなのだが・・・)こん

な憎々しげに舌打ちするところをみたら王子様どころか・・・百年の恋も一変に冷める勢

いだろう。


「そもそもさ、アヤは元々はこの国の人間じゃないんだから、パンダ同士交配させようっ

て告白しても意味が通じないんだから・・・まぁ、お前はそれを理解してて告白してるん

だろうけど・・・・いきなりすぎてアヤは戸惑ってると思うの。・・・ここはさ、きちんと

自分の気持ちをアヤにも分かるように伝えれば?」


ロイドはイヤイヤながらも俺にそう言ってくる。恋敵に助言するのが心の底からイヤなの

だろう。まぁ、ロイドなど敵にもならなかったが・・・。

俺に助言するのと、機嫌が最悪に悪い俺と一緒に過ごすことを天平にかけて、俺に助言し

て少しでも機嫌が上昇するほうを取ったのだろう。


「伝えるって・・・交配以外でか?」

「そうそ、なんでもアヤのいた国では異性に告白するときは〝スキデス、ツキアッテクダ

サイ〟っていうらしいぞ」

「は?なにそれ・・・どういう意味だ?」

「いや・・・俺に聞かれても困るけど・・・つまり、そう言う意味なんじゃないの?」

「・・・・ふむ」


〝スキデス、ツキアッテクダサイ〟・・・か。意味はよく分からないが・・・異性に告白

するときに使う言葉なのだから・・そういう意味なのだろう。

アヤの国の言葉で告白しようがしまいが、果てはアヤがその告白を受けようが断ろうが交

配は100%成功するので結末自体は変わらないが・・今のぎすぎすした関係や嫌われて

いる関係から脱却するためには言ってみる価値があるかもしれない。

無知ほど怖いものはないとよく言われているが・・・今まさに本当にそう思う。アヤが交

配を了承した時点でアヤの運命は決定していて逃げられないものになっていたのだから。

知らなかった・・・ではこの運命からは逃げられない。


「アヤ、あなたを世界の何よりも愛しています」

もし、断られたら?・・・その時は言葉巧みに了承させればいい話。

最悪了承させられなくても運命は変わらない。

アヤ・・・あなたは悪い男に捕まっちゃいましたね・・・ふふふ。そう不適な笑みをうか

べると俺はアヤがいるであろう中庭へと向かった。


短くてすいません・・・。

この話に続くアヤ視点も一緒にしようかな?って思ったんですけど、今度は長くなりすぎるので次回に!


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