壊れていた1ピース
あれは…
俺は地べたに傷だらけでころがっていた。何十人の不良にリンチされていた。理由は目つきが悪い、そんなけだった。
そこに……
一人の女子がこっちに向かってきた。助けてくれると思った。そんな考えを持った俺が悪かった。
不良をかきわけて俺を見下した。次の瞬間…
足を大きく振り上げて勢いよく俺をけり飛ばした。
俺は五メートルぐらいぶっ飛んだ。
また俺に近寄って俺の胸元をつかみ、話かけてきた。
「助けて欲しいか?私の高校に入るなら助けてやんこともない。どうする?」
「別にいい。」
顔面をたこなぐりされた。
不良よりひどい。
「入りたいと言え。」
ってかこれ脅迫じゃね…
あぁ…
「入りたいです。」なんで…
俺の未来は俺のものだろう。
何度も言うがなんで…
まぁ言っていることが冗談だと思って
「入りたい。」
と言った。
そしたら「そうか。そうか。そんなに入りたいか。」
いや、別に入りたくないし…
「じゃあ待ってて~
また今度」
ってなんだよ
つか俺女ニガテだし
俺は気を失った。
気がつくと不良の死体のようなものと血がとびちっていた。何をしたんだ…あぁ自己紹介を忘れてた。
俺の名前は霧塚海音。
中学生三年だ。
成績は中の中ぐらい。
いたって普通だ。好きなものはとくになし。嫌いなものは女…。
とにかく女がニガテだ。
次の日、学校に行ったらみんなが俺から遠ざかっていく。
なんとなく理由はわかるが…
「ちょっと…」
「やめて~。頼むから殺さないで…」
ただ声かけただけで。ってかめちゃくちゃ広がってるんだけど。
なんか学校に来たくなくなった。みんなにそれから理由を話したが信じてくれなかった。
あげく、先生たちに呼び出しもくらった。
今考えるとあの時、助けてもらわなくてもよかった。
あれ、小さいころこれとにたようなことあった気がする。まぁそんなこと気にす必要ないし。
あの不良のことから二週間がたった。
ピンポンパンポーン!!
「霧塚くん。大至急校長室に来なさい。繰り返します……」
はぁ
なんで俺が校長室?
何にもやってないのに。
呼ばれたからには行くしかない。まっすぐ校長室に向かった。俺が廊下を通るとみんながそわそわしている。またやっかいごとが増えた。しかもまだ誤解をといてくれてないし。
ついた。さすがに緊張がはしる。
「今、来ました。俺は何にもやっていません。これで失礼します。」
すぐ校長を出ようとした。
「ちょっと待った!!」
「ごめんなさい。ごめんなさい。何にもやっていません。」
「君は何を言っているのかな?」
「は?いや、悪いことしたから呼ばれたんじゃないんですか!?」
「何を言っているのかな。
君のような生徒がうちの学校にいてくれてありがたいよ。」
は、マジで意味わからないし。悪いと評判の俺がこの学校にいてくれてありがたい、頭大丈夫か?もう歳かな~。
「やっほー。」
この前助けてくれた女の人だ。
ヤバい。俺が危ない。体がサイレンを鳴らしている。
ここでの選択肢は
1、知らない振りをする。
2、間違いましたと言い逃げる。
3、襲いかかる。
3は絶対駄目か。返り討ちがわかっているなら1と2。
どちらに進むべきだ。これで俺の人生が決まる。
ここは2にしよう。
「間違いました。」と言い俺は校長室から逃げようとした。
だがしかし校長室には、がぎが かかっていた。
なんで…なんで…
だんだん気が遠くなっていく。
気がついたら保健室にいた。
足には鎖が繋いであった。
「起きたんだ。私の名前は鈴村奏。前にあっているんだもん。忘れたとは言わせないけど。」
背中に寒気が走った。
「この前あったばかりじゃ…」
気がついたら顔がふくれ上がっていた。痛い…
「本当に忘れたんだ…ますますかわいい。」
今から何されるんだ、俺。
「約束したでしょ。今後私たちが…」
なんか思い出して来たぞ。
「離ればなれなったらまた、再会して思いを添い遂げることを誓います。」
と奏の言おうとした言葉を俺は言った。あれ…かってに言葉が……
「覚えているじゃん。海音は私の……じゃん。親にも挨拶したよね。」
昔のことは覚えていない。
一回事故にあい、中1から記憶がない。
「お前は誰だ?」