表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

帰還

現実に戻った僕は病室のベットにいた。

身体の痛みは少し残ってるけどある程度は回復したみたいだ。

目が覚めたときは病院の先生がおどろいて急いで親に連絡したらしい。


「あんた!1年も寝てなにしてたんだよ!あんたはただでさえ他の子より遅れてるのにさらに遅れたじゃないか!」


母の怒号が病院中に響き渡る。いい迷惑だ。


「それにあんたが寝てたせいで...」


母の声を聞いた医師たちが取り押さえてどっかいってしまった。

そうか...1年たってたのか...あの世界のことは夢ではなく現実だったのかもしれないな...

そう思う僕がいた。


家にいても地獄だから入院期間を終えたら学校に行くことにした。

1年もあってぴょん太郎たちと仲良くできた。他の人たちとも仲良くできるはずだ。そう思って教室についた。


「よう智也ー!」


そう話しかけてきたのは純也だった。またあの日と同じようにはなしかけてくる。


「やあ純也。」


その瞬間教室内に沈黙が走った。


「おい!てめえなんだその呼び方は!あの場所に連れてけ!」


純也の声に呼応するかのように取り巻きたちが僕を校舎裏に連れて行った。


「お前が入院してる間なにがあったかしらねえけど立場をわからせないとな」


僕は久しぶりに暴力というものを感じた。なぜ殴られるんだろう。あの世界ではみんなが仲良くできたのに。


「お前罰金な!」


取り巻きたちが僕の財布からお金を奪い取る。

なぜ取られるんだろう。あの世界ではみんなが平等で奪い合いなんてなかったのに。

僕は誰もいなくなった校舎裏で涙をこぼしていた。


こんなひどい世界では僕は生きていけない。あの優しくて平和な世界に戻らなきゃいけない。方法はなんとなくわかる。僕は家に帰りベランダに向かった。


また行こう。ワンダフルワールドに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ