ワンダフルワールド
\ドサッ/
ある音とともに僕は広い野原にいた。
「やあ!はじめまして!」
兎が話しかけてきた。前にも似たようなことあった気がする。
「君は?」
僕はうさぎに話しかけた。また気のせいなのかな。
「僕はぴょん太郎!よろしくね!君は?」
気のせいではなかった。しっかり話していた。
「僕の名前は新橋智也。よろしく。」
「よろしくね智也。じゃあ友達のもとに案内するよ!」
僕は兎の言われたままついていくことにした。
「やあぴょん太郎!新しいお友達かい?」
猫が話しかけてきた。
「うん!智也っていうんだ。」
「そうなんだ!よろしくね!私の名前はミーア!」
猫の言葉も通じる。どういうことだろう。
「お!新しい友達は人間か?」
「いいじゃん!俺に近いやつがきた!」
犬と猿も来た。ここでは仲いいみたいだ。
「おお!面白いじゃないか!」
「仲よくしようぜ」
他の動物たちもたくさん挨拶してきた。
一連の動物と挨拶した後1つの疑問が頭をよぎった。
「ねえ、ぴょん太郎。ここはどこなんだい?」
「ここはワンダフルワールド。すべての動物が仲良い素晴らしい世界だよ。」
「素晴らしい世界とは?それに仲がいいって。いじめとかないの?みんな平等なの?」
「いじめ?平等?何それ?智也は変なことを言うんだね。」
いじめや平等について知らない?どういうことなんだろう?
「いじめって言うのは他の動物に暴力をしたりお金をとったりする行為だよ。」
「お金についてはわからないけどそんなに酷いことする人がいるの?僕の世界にはそんなことする人いないよ...」
「そんなことしない人はいいね。お金がないならどうやって生きてるの?」
「毎日ごはんが届くんだ。だから争う必要はないよ。」
「なるほどね。」
ぴょん太郎とか話してるうちにいろいろなことが分かった。
この世界には差別やいじめはもちろん喧嘩もない。
お金の概念はなく毎日おいしいごはんが出てくる。
ある日突然仲間が増えることがある。
たまに帰らなきゃいけない仲間がいる。
色々なことを学べた。
現実世界にいるよりこの世界の方がずいぶん居心地がいいみたいだ。
現実で無理だった分ここでは友達は出来そう。新たに頑張ってみようと思う。