書籍化への野望!! その2 & 泡を食った話。
なろうで書いているエッセイを、書籍化したい! そして蛇口から、お湯が出る生活をしたい!
これから冬に向かいます。お湯が出ない生活は、しんどいです。お料理も洗顔も辛いし、お風呂を準備するのに1時間以上かかるし……(涙)。
というワケで小学館で私の担当をしてくださっているP様に「なろうで書いているお話、何とかなりませんか?」と相談しました。
……その前にP様にお世話になっている「姫さまですよねっ!?」の二巻を完成させろという話ですよね……。やってます! ちゃんと進めています! ホントです!!
そして昨日、P様から返信が届きました。お忙しいのに、即レスです。ありがとうございます!
P様はちゃんとカクヨムと、ここ(なろう)の私のエッセイを読んでくださっていました。
お忙しいのに、恐縮です!
お返事は、温かく励ましてくださるものでしたけれど、ここでは端的に一言で。
「書籍化は、ランキングのトップ3に入ってから考えられい」
つまり35位くらいで売り込みに行っても、望みは少ないと。
ちなみに売り込みは、ここぞと思う編集部に自分で電話をしてアポを取って、何とかするのが良かろうと。
ふむふむ。現状で私が売り込みをしても、相手の編集者さまも困る……ということですね。
もっと上位になって具体的な実績を作ってから、その実績を元に売り込むのが良かろうと。
わかりました! 私、頑張ります!
この話、P様には一円の得にもなりません。私の書いているエッセイは、P様のジュニア文庫には全く不向きですから。それなのに親身に相談にのってくださって、ありがとうございます! 感謝です!
P様の恩に報いるためにも、二巻は頑張ります!!
〇泡を食った話
泡を食う……ひどく驚き、あわてること。
引きこもりの私も、用事で外出することがあります。
図書館にお願いしていた資料の本を受け取りに行くのと、先日お世話になった建築士の部長様(10月12日公開『突撃!』の部長様)に、お礼状と自著をお届けに行きました。
クールな部長様が、可愛らしい私の本を欲しがるとは思えませんけれど、それは、それですよ……。気は心ってヤツです。もしかしたら、お好きかもしれませんし♪
いつものバッグと、図書館バッグを持って、いざ出発です!
自転車(私はビンボーなので、クルマを持っていません)で、図書館までは7分。部長様の会社は、その途中にあります。
図書館は本を受け取ってすぐ帰りますから、5分もかかりません。
移動時間を合わせても、お出かけは20分ですむ。
引きこもりの私にとっては荷が重いですが、ギリギリ許容範囲です。
メンドクサイので、髪はボサボサ、部屋着のジャージで出発。司書様とはアクリル板超しだし、部長さまは土曜日でご不在のはず。誰にも会わないから、こんな格好でも大丈夫!
今日の予定は、2つ! 頑張るぞ~! (← 引きこもりなので、自分を鼓舞しないと動けない)
外は秋晴れ! 空は、快晴! 名残の金木犀が、さやかな香りをさせています!
お出かけ日和! しあわせ!!
予定は「図書館で本を受け取って、お礼の自著を押し付けて帰る」それだけ! カンタン!!
と考えている間に、図書館に到着。司書様にお礼を言って、本を受け取る。
これで用事の半分は、済んだ! 楽勝! カンタン!
図書館を出ると、歌声が聞こえました。なに? イベント??
振り返ってみると、近江鉄道(通称 ガチャコン)の小さな駅に、人がたくさん!!
一瞬、幻覚かと思いました。だって駅に人がいることなんて、ほとんどナイ駅なのです。
いつでもガラガラ、いつでも無人。その駅に、人が溢れかえっている!!
みなさん楽しそうに、ニコニコしています。帽子をかぶってリュックを背負って、歩きやすそうなスニーカーをはいている。遠足でしょうか??
歌声は、駅のホームから聞こえます。ギターを鳴らして男性が楽しそうに歌っています。
まさに、お祭りさわぎ!!
初めてみる人の多さにビビりましたが、やっと思い出しました。近江鉄道が「一日無料乗車の日」を企画して、今日がその日でした。そうか! 無料だと、こんなにお客さんが来るんだ!
楽しそうで、すごく良いと思います!
良かったね~♪と思いながら小さな駅と、溢れかえる人を見ていると、目の端っこで何かがパタパタしています。えらく目立つ登り旗が、市のホールではためいている。なんだ??
鮮やかな登り旗には「旭堂南湖さん江」という染め抜きの文字が!
旭堂南湖さんと言えば、私が住んでいる甲賀市出身の講談師さんです! 南湖さんが大きな賞を受賞されて凱旋公演のため甲賀市にいらしているのは、知ってる。だって私、公演に行きましたもの!
講談が何かも知らず「たぶん笑わせてくれるのだろう」と思って行ったら、笑いだけでなく感動して号泣する羽目になりました! まさか泣くとは!!! さすがプロ!!
南湖さんの他にもたくさんの方が出演していらして、とても豪華な公演でした! 前座はなんと! 岩永甲賀市長さま! 市長さまが、小噺をしてる!
旭堂一門の若手の、一海さんだったかなぁ~? すごく綺麗なお顔立ちでシュッとしてて、着物が似合ってた。若いせいか声が枯れてなくて、女性の声真似が艶っぽくて、ドキっとした。
面白かったし、泣けたし、良かったよなぁ~! また行きたいよなぁ~!
ん? もしかして、南湖さんの本が売ってるんじゃないの!?
私が公演に行った日は、どうしてもな用事があって途中で退席しました。南湖さんの講談全集を買いたかったけど、昔の言葉がたくさん出てくるので資料に欲しかったけど、公演が終わらないと本は買えないから、買えなかった。もしかして、今なら買える??
本が欲しい!!
本になると目の色が変わる私は、ドカドカとホールに入っていきました。後から考えると公演前で、準備中だった。明らかに入ってはいけないのに、本に目がくらんで気づかなかった!
舞台で設営している人と、舞台の下で作業をしている人がいます。
「あのぅ~。すみません。南湖さんの、ご本が欲しいのですが……?」
舞台下のおじさまに、声を掛けました。
「今日の公演会の後で発売します!!」
「公演は先日お尋ねしたので、今日は本だけを……」
「公演には来ないっ!?」
なぜかおじさま、めっちゃ切れキャラです。大声で断定口調なので、怖い……。
怖いけど、本は欲しい……!!
おじさまが、舞台の方に声を掛けました。
「南湖さんの本は、ナイですよね!?」
見かねた設営スタッフの男性が、助けてくれました。
「本は、お渡しできますよ! すぐに持ってきますから!」
「じゃあ、ここで待っててくださいね!!」 ニコっと笑う、おじさま。
おじさま、別に怒ってないらしい。単に、そういう話し方みたい。良かった!
すぐにスタッフさんが、本を持ってきてくださいました。
って、ちょっと待って! 私、お金持ってる!?
「お待たせしました! 2千円です!」
良かった! ギリギリ足りた! (← この時点で、お札は無くなった。後は、小銭だけ)
お札を、スタッフさんに渡します。本とお財布をカバンに入れて、早く逃げなければ!
お金が足りて、良かった! 助かった!
「すみません! 本人の南湖がいれば、ご挨拶して本にサインをさせて頂くのですが、南湖は席を外していまして……」
「そんな! 本だけで十分です! ご挨拶なんて、もったいない!!」
「お近くの方ですか? 南湖とお知り合いでしょうか?」
親切に言ってくださるスタッフさん……。ちょっと、待って。作業着だけどイケメンの男性、どこかで見たおぼえが……。
「!!! 講談師さんですよね!? 公演で、出演なさっていましたよね!?」
「旭堂一海です! 出させて頂いてます!」
「見ました! 感動しました!」
イケメンの講談師さまと、会う羽目になろうとは!!
髪はボサボサ、部屋着のまんま! なんてこったい! 一生の不覚っっっ!!
お会いするのがわかっていたら、ドレス(持ってナイけど)くらい着てきたのに!
っていうかわたし、いまパンツはいてないし!! (← ジャージのみ着用)
私の動揺に気づかないようすで、一海さんは眩しい笑顔を見せます。ただでさえ恰好イイのに、笑うと眩しすぎて直視できない!!
「南湖と、お知り合いでしょうか?」
「し、し、し、知り合いというほどではナイですが、ソウマチと申します。南湖さんにお伝えいただければ、名前はご存じかと……」
南湖さんと直接お話したことはありませんけれど、ツイッターでやり取りしたことはあります。
「ソウマチさん!? ソウマチさんですか!? 地元じゃ有名人ですよ!!!」
おじさまが、叫びました! おじさま、なぜ叫ぶっっっ!?
「今度、市の講演会をしてもらうんですよ!!! ソウマチさん! お世話になっています!!」
頭を下げてくださるおじさま。どうやら、市の職員の方らしい。一海さんは尊敬の目で、私を見つめています。やめて! 見ないで! わたし、パンツはいてませんから!!
「ど、ど、どう、どうも! (パンツはいてなくて)す、す、す、すみませんでした!」
意味不明なことを言いながら、逃げる私。ビックリした! 有名人じゃないのに、有名人って言われてしまった! こんなヒドイ格好で、イケメンさんと会ってしまった!!
冷や汗、ダラダラです。
出かける前は楽勝だと思っていたのに、すごい目に遭ってしまった!!!
動揺しつつ、部長様の会社へ。出てきてくださった社員の方に、本を押し付けて逃げ出します。
ふう。色々あったけど、無事に一日を終えた……!!
と思っていたら、彼からメールが。
「近くの温泉でも、いかがですか?」
予定外ではありますが、大量に冷や汗をかいたので温泉に行きたいです。
やぶっちゃの湯に行って、服を脱ぐわたし。服は脱ぎますが、パンツはありません。
「パンツはかずに、イケメンと会ってしまった……」
思い出すと、動揺する。フラフラしながら、お風呂に入る私。
温泉に浸かると、ちょっと落ち着いてきました。
「ふう……。温泉は、いいよね……♪」
って、あれ? わたし、ロッカーの鍵、どこにやった!?
あわててロッカーに戻ると、鍵が差したままになっています!
「えええっっっ!?」
バッグの中に、お財布がない! 抜かれたっ!? お財布、持っていかれたっ!?
現金は、千円も入ってない。でもカードが! 保険証が! 免許証が!!!
カード類を再発行する手数料なんて、払えません! だってビンボーだから! そんな余分なお金、持ってない!!
それにクレジットカード!! 今はフリーランス(無職)だから、新しいカードなんて作れない!
クレジットカード無しで、生きていけるのっっっ!?
ど、ど、ど、どうしよう!!!!!
私、終わった!? こんなコトで、人生終わるのっっっ!?
泡食ってましたが、お財布はありました! 南湖さんの本と一緒に、図書館バッグに入れてた!
家に帰ってお財布を発見するまでは、本当に怖かったです! もうダメかと思った!!
パンツをはいてないばっかりに一海さんと会って動揺して、そのせいでロッカーの鍵を抜き忘れて、お財布を盗られたかと思った!! 全部、パンツのせい!!(← ちがう)
何事もない一日だと思っていたのに、人生終わるかと思った!!
今日の教訓
パンツは、はいたほうがいい。じゃないと、お財布をなくす。(← ちがう)