酷評(涙)。
おかげさまで拙書「姫さまですよねっ!?」は、ご好評を頂いております。
児童書なのですが大人にも評判が良く「子どものために買ったが、親の私も楽しめた!」と、お褒めいただきます。お孫さんのために買ったおじいちゃまやおばあちゃまからも、「面白かった! 孫と話が弾んだ!」と、嬉しいお言葉を頂戴しています。本当に、ありがとうございます!!
ちなみに一番評判が良いのは、表紙です。七海喜つゆり先生による、姫さまのイラスト。
「表紙がカワイイ♡」
たしかに可愛いのですが、私も大好きですが、私の文章とは1ミリも関係ありません(苦笑)。
この本の売り上げの大部分は、七海喜先生が叩きだしています(苦笑)。
次に好評なのは「あとがき」です。あとがき!! 完全に想定外です!! 確かに私が書きましたが、あとがきで感動されるとは、夢にも思っていませんでした!!
「あとがきで、泣いた」
「あとがきで、感動しました」
嬉しいのですが、ありがたいのですが、ぜんぜん狙ってないところで感動を呼ぶのは、作家としていかがなものか? 私、それでいいのか??
とは言うものの本文も、ありがたいお褒めの言葉をいただいています。
「結末でビックリした!」と言われます。あの結末には私もビックリです。書いてる自分が「えええっ!? そんな終わり方するんっっっ!?」って絶叫しましたもの。
「キャラが全員、おもしろい!」
ありがとうございます! 冥利につきます! 担当さまいわく児童書の登場人物は、5人が上限らしいです。このお話は、5人どころじゃありません! 主要キャラだけでも15人! サブキャラも、20人くらい出ます。どのキャラも勝手に暴走するので、書くのにとても苦労したので、褒めていただけると苦労が報われます!!
心血を注いで書いていますが、お気に召さない読者さまがいるのは覚悟しています。
好みは人さまざまですから、気に入らない方がいるのは当たり前。
とは言うものの自分の一所懸命を悪しざまに言われるのは、やはり辛いです。
気持ちの準備はしているけれど、できれば言われたくない……というのが本音です。
そんなある日……。私は古くからの知人(K氏)と、会いました。
K氏 本、買ったよ。2冊、買った。
ソウマチ えっ!? 2冊も買ってくださったの!? ありがとう! 読んでくれた?
K氏 まだ途中……。
ソウマチ じゃあ、ぜんぶ読んだら感想を教えてね!
K氏 わかった。
この「まだ途中」っていうのは、クセ者です。ハマる方は、一気に読んでくださいます。一気に読んでも、1時間くらいです。その1時間が持たない方は、あまりお気に召してナイ。でも古くから知り合いのK氏なら、きっと最後まで読んでくれるでしょう。もしかしたら、途中で気に入るかもしれないし。
しばらくして、再びK氏と会いました。
ソウマチ 私の書いた本、読んでくださった?
K氏 読んだ。
ソウマチ どうでした?
K氏 どうって……。
ソウマチ 笑った?
K氏 笑う? どこで?
K氏、めちゃめちゃ真顔です。「この本の、いったいどこが面白かったのか?」と、真剣に考えています。あのぅ~、一応「コメディ」というジャンルの本なのですが……(涙)。でもでも! 笑いのツボって、人によって違いますから! 仕方ないですよね!! (←自分で自分を慰めている)
大丈夫です! 笑いだけでなく、感動する場面もちゃんとありますから! たくさんの読者さまから「あのシーンは、泣いた」と言ってもらえたシーンがありますから! なんならこの際、あとがきでもOKですよ! 笑えなくても、感動はしてくれたでしょう!?
ソウマチ 感動した?
K氏 感動? なんで?
彼、本気で言っています。ガチです! ガチで感動しなかった!
ソウマチ じゃあ、本を読んでどう思った?
K氏 ……藤原って侍は、何であんな話し方なんだろうって思った。
………そこ、どうでもよくね?? 書いた私でさえ、そこはどうでもイイと思うよ??
ソウマチ 他には? 他に、感想はナイの?
K氏 ………ない。
終了。撃沈。完敗。無残。残念。無念。
あまりのショックに、言葉も出ません。
たとえ酷評されるとしても、「気に入らない!」という心の動きはあります。どこかで心を揺さぶられたから、キライになれる。残念ではありますが、心を揺らした力は本物です。
ところがK氏は、そうじゃない。好きでもないし、キライでもない。まったく心を動かされてない。古い知り合いだから義務感で買って、読めと言われらから読んだ。読んだけど、何も感じなかった。
酷評は覚悟していましたが「何も感じなかった」という感想は、考えたこともありませんでした。
一所懸命に書いたお話が、相手の心にまったく響かなかった。泣いていいのか、ガッカリしたらいいのか、それさえわかりません。だって「相手の心が動かない」ことに対して、私の心はどう反応したらいいのか、わからないです。
心の底から、虚しいと感じました。自分が命を削っても、届かない想いがある。気合とか根性とか、ぜんぶ嘘です。本気で頑張っても、結果はゼロ。誰も悪くないけど、すごく悲しい。
やりきれない思いに、自分の無力を痛感しました。
でも……。
どうしようもない悲しさが襲ってきた後に、ふつふつと喜びが湧いてきました。その喜びは深い悲しみを洗い流し、新しい希望に満ち溢れてゆきます。虚無感で脱力した身体に、力がみなぎるのがわかりました。
「良かった……!」
「本当に、良かった!!!!!」
「私、あなたと離婚して、ほんとに良かったわああああ!!!!!」
K氏は、元夫です。今でも何かと助けれくれますし、気にかけてくれています。別れたヨメ(私)の本を2冊も買ってくれるあたり、彼の優しさが垣間見えます。ほんとに、すごく優しい人です。
でもね! 物事に対する感じ方が、壊滅的にズレてる!!! どっちが悪いワケでもナイが、永遠の平行線!!!!! 二人の想いが交わるのは、永遠にムリ!!!!!!!!!!!
考えてもいなかったヒドイ感想のおかげで「私の離婚は正解だった!!」と、ぜんぜん本と違うところで深く納得した次第です。
こういうのを「棚からボタ餅」って言うんですよね?
このボタ餅のお礼は、誰に言ったらいいですか??
(一所懸命に、考えている)
読んでくださった「あなた」に、ありがとうございます!!!!!
我が人生に、悔いなし!!!!!!!!!!!
あなたにイイコト、ありますように!!!!!!!!!!!!!!(元夫にも)