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百合とTSと悪役令嬢  作者: 宇奈木 ユラ
第三章 主人公の誕生日は大抵波乱。
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81 三人の肖像(Ⅰ)

 ▽▲▽


 ゲームセンターの隅の方。

 男性立ち入り禁止エリアにソレらはあった。


 プリクラ。


 前世で男子高校生だったボクには縁遠すぎる代物だ。

 女子になって長いのに、正直このコーナーは居づらさを感じてしまう。

 そもそもプリクラってどういう由来で()()()()なんだろう。

 プリはプリントだろうけど、クラってなんだろ? 

 クラ、クラ──。


「──クラッシュハンマー、いやないか」


 閑話休題。


 兎にも角にも、三人でプリクラコーナーまで来たはいいもののそこでハタとボクたちは足を止めてしまった。


「リンちゃん、プリクラって結構種類あるんだね」


「そうだね、まじで侮っていた」


 その理由は、プリクラ機の種類の多さだ。

 あまり広くはないエリアにぎゅっと10台近く連なって設置してあるソレらは何一つとして同じ機体はなかった。

 これってそれぞれ何が違うんだろう。

 

「キノはどれやりたいとか、ある?」


「うーん、どれって言われてもなぁ」


 そう言いながらくるりと周囲を見渡すキノ。


「美白機能? 小顔機能? どれがどう違うかわからないし」


 わからん!と手を挙げるジェスチャー込みでそう言った。

 しかし次の瞬間、ぽんと手を叩いた。


「紫波さん! 何かオススメある? さっきの話からよくゲームセンター来てたみたいだし」


「無いですわ」


「即答かよ」


 あまりにも素っ気ないスパッとした物言いに、ボクは即座にツッコミを入れた。


(わたくし)はあくまで周りの人達を撒く為にプリクラコーナー利用していただけですので、プリクラ使ったことないですわ」


「──ちっ使えねぇ」


「そこ! 何かいいました!?」


 ボクが小さく呟いた悪態に即座に反応する紫波雪風。

 無駄に耳ざとい。

 もとい、めんどくさい。


「まぁ、そもそも陰の私がプリクラなんて撮るとお思いですか」


「紫波さんは、紫波さんが思ってるより陰キャじゃ無い気がするけどなぁ」


 顎に手を当てて、紫波雪風をしげしげと観察しながらキノは言う。

 その点に関しては、まぁボクも同意だ。

 見た目も上の上といっても過言ではない美少女で、言動もややエキセントリックな感じはあるが陰りが無い明るい性格だ。

 正直、これで陰キャを名乗るのも変だ。

 ──まぁ、こんな褒めるようなことは絶対に口に出さないけども。


「いやこれは、お兄ちゃんの影響というか、なんというか」


「え、紫波さんにお兄ちゃんいるの!?」


 ──それはボクも初耳だ。

 でも言われてみれば、そうかもしれないと思った。

 彼女の性格は、末っ子的な感じがしたからだ。


「まぁ、お兄ちゃんはいないんですけど」


 いや、言ってることおかしくない!?

 紫波雪風の発言に、ボクは大いに混乱した。

諸事情により、次回から更新ペースを落とします。

ご了承下さい。

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