第17話 飛蛇竜狩り
「頑張れ~」
「頑張って~」
ドワーフの街からしばらく歩いてたどり着いた火山、通称ドガン火山。ドガン火山の麓、岩肌に囲まれて暑さはまだそこまで厳しくない環境で俺とサレンが何を応援してるかと言うと
「頑張れじゃないんですよ!こっちは初見の武器で全然当たらないんです!!」
ドワーフの街で新たに手に入れたクロスボウで、飛蛇竜数匹に奮闘しているミィである。飛蛇竜の突進や咬みつき、たまに吐く麻痺ブレスを器用に躱しながらクロスボウを振り回している。
突進してくるのでミィならばダガーで倒せるのだが、今後の事を考えて飛んでる敵のみを倒す縛りをしている。矢の装填に失敗することも多く悪戦苦闘のご様子。それでも複数の敵に囲まれて慣れない遠距離武器を扱いながらも一発も被弾しないのは流石の一言である。
「おっサレンそっち行ったぞ」
「はいはい」
何食わぬ顔で空間爆裂魔法で飛蛇竜を撃ち落とす。ドルフのオッサンが言っていたように耐火性が高いようで、爆裂魔法も森での敵と比べて威力高めで撃ち込んでいる。
「ルーク、そっちに行きましたわ」
「はいよ」
何食わぬ顔で風魔法を利用したスキル<<風刃>>で飛蛇竜を撃ち落とす。飛蛇竜程度の高度だったら直接斬ることもできるが折角なのでスキルを使う。
「私への嫌がらせですか!うわあああああああああ!!」
こうしてミィのスキルアップを兼ねた飛蛇竜狩りを丸一日続いた。
陽も落ちそうになる頃にはミィのクロスボウの取り回しは格段に上達していた。やはりダガーの時といい、この器用さを見るとミィはただの獣人族ではないように思える。
「つ、疲れました・・・・」
「お疲れミィ」
「お疲れ様ですわ」
飛蛇竜の素材を大量に手に入れた俺たちはドワーフの街へ帰還して宿に着いた。ミィは疲労困憊で宿に着き早々にベットへダイブして深い眠りについた。
俺とサレンは一旦温泉へ行き、その後ミィの分まで晩御飯を調達することとなった。
「それにしても随分素材が大量に手に入りましたわね」
「そうだな。これで3人分耐火装備ができるといいな!」
「きっと出来ますわ。余った分は換金して今後の冒険の足しにしましょう」
「麻痺袋だけは取っておいていいかな?ミィの矢に塗れば使えそうだし。で、えっと・・・サレン?」
二人で温泉に向けて歩いているのだが、サレンは俺にピッタリとくっついている。鼻歌まじりにご機嫌のようで離れてと言いづらい感じで困惑している。
確かにニバンガイの時は市長だし団長だしで目立つから離れて歩いてもらっていた。冒険の最中は危険もある。ずっと我慢させていたことだし
「どうしましたルーク?」
「いや、なんでもない」
観念して二人くっついて歩くことにした。
「おや、昨日の!まさか恋人同士だったなんてねぇ!!」
温泉の受付をしてるオバチャンに出迎えられる。いや、恋人同士ではないのだがこの光景は言い逃れしようがない。
「よかったら家族用の混浴でもどうだい?案内するよ!」
「いや、さすがにそれは・・・」
「ぜひ、お願いしますわ!!ルーク!わたくしがお背中お流しします!」
えっ・・・マジで?
温泉のオバチャンの突然の提案で予想外のことが起こってしまった・・・。というかそれでいいのかサレン・・・。
こうして混浴に案内される俺とサレンであった。




