第14話 無駄に長い旅路
「いやぁ美味かったよ!!コイツはちょっとした御礼だよ」
作った料理を皆で綺麗にたいらげてからガンテツさんが剣とショートソード、ダガーを刺し出す。
「これは俺とミィの剣とダガー?」
受け取った剣を抜いてみると新品の時よりも鋭く研がれていた。ミィの方のダガーも綺麗に研がれていた。
「まさか料理を作っていた短い時間で3本も!?」
「使い手がいいのかしっかり手入れされていて時間もかからなかったわ。だがアイアンソードの方は麻痺小蛙でも斬ってから放置してたのかちょっと表面が錆始めとったぞ」
恐ろしい職人芸である。この道中で倒した魔物もピンポイントで当てられてしまった。さらに剣の摩耗の仕方が特殊なことから俺が普通の剣士とは少し違うことまで見抜かれていた。
「お主ら実は結構な手練れかもしれんの。よかったらドワーフの街に行った際には何があったか教えてくれんか?」
「いいですよ!武器を作って貰えないとわかっててもドワーフの街には行ってみたいですし。雨宿りさせていただいた恩もあります」
「ハッハッハッ!話の分かる小僧じゃ!」
雨が止む気配がなくそのまま俺たちはガンテツさんに勧められて一泊していくこととなった。
翌朝ーーーー
「それじゃ行ってきますガンテツさん!」
「泊めて頂きありがとうございました!」
「この御礼はあらためてさせて頂きますわ」
ガンテツさんの家を出て俺たちは再びドワーフの街へ向けて歩き出す。今度はキチンとガンテツさんに道を教えてもらって安心である。安心である・・・?
「なにが安心なんですかねルークさん?」
「わたくしたちはなんで麻痺小蛙に囲まれているのかしら?」
「えーっと・・・」
真っ直ぐ向かっていたはずが・・・大音量のカエルの鳴き声についつい釣られて木々を抜け鳴き声の先に顔を出した結果。
こうして麻痺小蛙に見つかってしまったのである。おそらく巣だったのだろう。真に面目ない。
「まぁなったもんはしょうがない!援護頼んだサレン!行くぞミィ!!」
((あ、この人反省してない!!))
道端の狼よりひとまわりほど小さく攻撃的な性格ではない麻痺小蛙であるが何よりも厄介なのは名前にもなっている麻痺性の毒である。
直に触れたらしばらく動かせない神経毒を皮膚表面に所有しており素手の武闘家などにしたら相手にしたくない魔物の筆頭と言われている。
しかしこちらは剣士と魔法使い。獲物の短いダガーを使うミィにとっては少し厄介だろうがミィなら大丈夫だろう。
<<風刃連斬>>!!!!
[[連鎖爆撃]]!!!!!
戦闘開幕10秒程の出来事である。
15頭ほどで囲んでいた麻痺小蛙はあっけなく全滅した。サレンが来てから火力が格段に上がったのを感じる。
ミィにいたっては私いなくてもいいんじゃね?と棒立ちしていた。ミィは本来は火力というよりも高い機動力と索敵能力が強みなのでこの場で出番がないのは仕方ない。
こうしてドロップ素材をいそいそと集めて再び行く道へと戻る。
サレンの爆裂魔法の轟音で大量の音響鳥に襲われたり。ミィが用を足すために入った茂みの先に道端の狼がいたり。無駄に長い旅路を経てついに
「「ついたああああああああああああああああああ!!!」」
「長かったですわねホント」
こうして無事にドワーフの街に着いた俺たちであった。




