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第12話 新たな仲間

「みんなお疲れ様。怪我した人は痛み止めの薬草と少量だけど回復薬を持って帰ってちょうだい。怪我が完治したらまた警護団の仕事に復帰しなさい。」


サレンの言葉に『ウィーッス』と団員達の軽い返事が返ってくる。


「そして今回は大物を狩って魔鋼蟲の素材が大量に手に入ったから臨時収入が出るわ!!」

「「「イエエエエエエエエエエエエエエエイ!!!!!」」」


サレンの突然のボーナス発言に団員達のハイテンションな返事が返ってくる。現金な人たちだである。

その大量の素材を持って帰って来たのは俺なんですよサレンさん・・・。風魔法でえっちらほっちら運んで来たのだが団員の方々のお給料になるようである。

だがこれは俺なりのこれから行うことのちょっとした罪滅ぼしでもあるから良しとする。


「そして聞いて欲しいんだけど、わたくし皆が復帰したらこの街を出ようと思うの・・・」


突然の団長の宣言にざわつく団員達であったがどこか納得している様子であった。そして副団長ノリスが立ち上がる


「団長・・・ルーク達と一緒に行くんだな都に・・・。アンタを追い出した貴族共を見返したらまた俺らのところに顔でも出してくれよ!」

「ノリス・・・」

「そしてルーク!!!」


えっ俺!?と突然ノリスさんが話を振る


「ウチの団長をよろしく頼んだぞ!街一番・・・いや都イチの魔法使いを引き抜くんだ、生半可は許さねぇからな!」

「あぁ!任せてくれノリスさん!!サレンは必ず俺が守り抜くよ!」


『ヒューーーー!』と団員達が口笛を吹く。横には顔を真っ赤にして俺をポコポコ叩くサレン。もう一方にはジト目のミィ。


「これからよろしくなサレン!」

「こちらこそ・・・よろしくお願い・・・しますわ・・・」


こうして俺達のパーティーに新たな仲間が加入して旅立ち・・・という訳には行かず様々な事務的手続きの山が待っていた。

市長はサレンの秘書をしていたノートンさんに引き継がれた。ノートンさんもお嬢様の旅立ちに大いに賛成しナーヴァ家の誇りを胸に行ってきなさいと送り出してくれた。

警護団は順当に副団長のノリスが団長の座に収まった。警護団員達が怪我から復帰するまでの2週間、俺がノリスさんを徹底的に鍛え上げた。頼りきりの団長がいなくなるのだから強くなってもらいたい俺なりの恩返しである。

ノリス団長は地獄を見たと語っていたが見違えるほど強くなったのでこれで街に余程のことがなければ危機はないだろう。

そして魔鋼蟲の素材をほとんど換金し、一部は防具にするために俺が譲り受けた。


実に3週間の滞在を経て旅立ちの時は来た。


「それじゃ行ってくるよ」

「お世話になりました!みなさんもお元気で!」

「じゃあみんな行ってくるわ!街をよろしくね」


「「「おう!この街は任せな!!」」」

「行ってらっしゃい!」

「また戻ってこいよー!」


頼もしい団員達の言葉と、ニバンガイの人達に見送られ出発する。

空間魔法と爆裂魔法の使い手サレンを新たなパーティーに加え、いざドワーフの街へ!

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