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第10話 二つの戦い

魔鋼蟲(ミスリルワーム)の親によって俺と副団長ノリス、ミィ・サレン・他団員の二つに分断されて突然の戦闘が始まる。

俺の前では魔鋼蟲(ミスリルワーム)の卵から続々と幼虫たちが産まれ出し数を増やす。一方で倒れた木々の向こう側では巨大な魔鋼蟲(ミスリルワーム)が一団へ襲い掛かる。

後ろの心配と目の前の大量の敵への対処に焦る俺だったが


ドゴオオオオオオオオオン


上空で大きな爆発が起きた。それは『心配するな』というサレンからの合図であった。巨大な敵を前にしてこの一瞬の判断に思わず惚れてしまいそうになる流石団長。


「じゃあコッチはコッチで早く蹴散らしましょうノリスさん!」

「おいおいマジかよ・・・この数だぞ何匹いんだよ・・・」


俺は幼虫の群れを切り開きまずは大本の卵を叩きに行く。後発でこれ以上バラける前にまとまってる卵を消し飛ばす方が効率がいいからだ。ミィ達のところへ戻ろうと卵から距離を取ったのが悪手であったと少し後悔する。

幼虫といえど魔鋼蟲(ミスリルワーム)、その名の通り外殻が魔鋼石のように固い。後ろでノリスは刃を弾かれて苦戦している。俺は関節の柔らかい部分を的確に斬りつけ頭を刎ねて行く。見る見るうちに数は減るが卵が遠い。


「クソッ邪魔ってぇ!しゃあねぇくらえ!!!」


<<風刃連斬>>


魔法の風を刀に乗せ大量の斬撃を飛ばす広範囲への攻撃スキルを放つ。魔鋼蟲(ミスリルワーム)の外殻すらも、やすやすと切り裂く風の刃は卵への道を開く。

『なんだよその威力ふざけんな!!!』と敵に囲まれてるノリスさんから野次が飛んでくる。割とあの人余裕そうだな・・・・

一気に駆け抜け卵に刃を突きつけるが相当な硬度で刃が弾かれる。


「硬えぇ!?これはアイアンソードだけじゃさすがに無理か。ノリスさんも見てることだしもいっちょ見せてやる」


<<魔風刀身>>

<<魔風礼装>>


風が剣に集め切れ味を跳ね上げるスキル魔風刀身、風を身に纏い高速の機動力を得る魔風礼装。霊狼の腕をブロンズソードで斬り飛ばせた理由がこのスキルであった。

二つのバフから剣を構え、神速で切り抜けるーーーーーーーー


<<疾風一閃>>


魔鋼幼蟲の悲鳴が起こるよりも速く卵が一瞬でバラバラに切り刻まれる。


「よしっ!どうですかノリスさん!!!」

「『どうですか?』じゃなぇよ!見えねぇよ!!気が付いたら卵がバラバラになってたわ!!!」


なぜか半ギレのノリスさん。俺が頑張るとドン引きしたり半ギレするのは悲しいので辞めて頂きたい。今のところ褒めてくれたのサレンくらいだぞ・・・。

一番の障害であった卵を突破して残りは辺り一面の幼虫だけである。



一方でミィとサレンの戦況は


「なんですか今の爆発!?」

「安心してミィ!ルークにこっちは大丈夫と合図しただけ!」

「なるほど!で、何が大丈夫なんですか!??」


目の前には巨体をくねらせ今にもその顎の牙で襲い掛かってきそうな魔鋼蟲(ミスリルワーム)がこちらをロックオンしている。


「安心しなさい!あんな虫ケラわたくしの魔法で消し炭よ!」


『燃え尽きなさい』と手をかざし魔鋼蟲の足元に魔法陣が浮かび上がる。


[[空間爆裂]]


魔鋼蟲(ミスリルワーム)を包み込み大きな爆発が起こる。勝ったな!この爆発ならひとたまりもない!ニバンガイに帰れる!!!と思った矢先



キシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア


煙から表面が少し焦げただけの魔鋼蟲が顔を出す。


「ちょっとこれは・・・不味いわね」


サレンの景気良い爆発が開戦の合図と共にピンチの警鐘となった

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