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★忘れてた

前回の続きですー

 


 現在俺は宿の部屋で”撫でていた”。


 癒される、色んな疲れが抜けていく、嫌なこととかも忘れられる、、



「あの、あの、」


 魔石魔物で救援を頼まれて援軍に行ったのに、な~んか蔑ろにされたし、、



「あの、そろそろ、、」


 大体アイツ等、お礼の一言も無かったよな、別にお礼が目的じゃ無いけど、、


「ご主人様?あのそろそろ、、」


 まぁ崖下では最高に素晴らしいモノを拝見出来たから、それは良かったけど、

「‥‥‥‥」


 アレは目の保養として最高だったけど、この尻尾の手触りも最高だ、、

「うう、、」


 そう言えば、なんで俺は崖下に行ったんだっけかな、アレ 大事なことを忘れ、

「あの、ご主人様そろそろ、」

「あ――!!忘れてた!俺って魔法で攻撃されてたんだ!」


 攻撃された自覚が無かったことと、衝撃的な話を聞いたからすっかり忘れてた!!

 魔法で攻撃してきた奴は、赤城か上杉だろうな、きっと俺を亡き者にしようと、、


 そうと決まれば、

 

「ちょっと出かけて来る、ラティは部屋で待機していてくれ!」


 俺はすぐに赤城組が宿泊している宿に向かう事にした、ラティを巻き込む訳にはいかないので待機を命じた。

 向かう宿は、先程の個室を借りた食堂がある宿屋。



「あうぅ、最近撫でるのをなかなか止めてくれなくなりました、」

 

 飛び出した部屋の中から何か聞こえたが気のせいだ!




            ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

  

 




 俺は町の中を激走して目的の赤城達が居るであろう宿に向かった。

 とけいを見ると夜の8時前だ。もう赤城達は宿の部屋に戻っている時間。


 魔法攻撃の事を抗議しようと、宿に入ると一階の食堂に蒼月亮二が座っていた。


 亮二もあの時は、段差上で回復魔法を受けていたはず

 それならばあの時、魔法を使った相手を知っている筈だと思い問い詰める。


「亮二!赤城と上杉どっちが俺に魔法で攻撃しやがったんだ!

 それとも両方か?確かラティは2発の魔法を俺が喰らったって言ってたし」


「陽一、いきなり決め付けるなよ、それに違うし。

 あの魔法でお前を攻撃したのは、多分、北原だよ見間違いじゃなければね」


 蒼月亮二は、質問される事が分かっていたかのように平然に答えてきた。

 俺は問い詰める様に、正面の席に腰を下ろして。


「――ッ!見たのか?」

「魔法を放つ瞬間を見た訳じゃないけど、明らかに撃った後の姿勢をしてたからね」


「捕まえたのか!奴はどこだ!」

「陽一も知ってるだろ、あの時俺は怪我で動けなかったことを、逃げたよアイツは」


 そうだった、学年でも一番足の速いコイツが追わなかったのは怪我の為か、


 俺が一人納得して唸っていると、亮二は意外な事を話してきた。


「でも、流石に見過ごせないからドライゼンにお願いして北原探してもらったんだよね」

「――ッ!!」



「でも逃げられた後だったみたいだけどね、馬車でもう移動したみたいなんだ」

「そそ、情報と言えば俺だからな!」


 亮二の台詞の後に、後ろから会話に参加してくる奴がいたのだ。


「あ、ドライゼンさん、いつの間に」

「よぉ、ルーキー! じゃなかったんだな、まさかラティさんのご主人様だったとは」


 ドライゼンは少しニヤついた笑顔で、俺の隣の席に腰を下ろす。

 前と同じ調子で馴れ馴れしく話を続けてくる。


「しかし凄かったぜぇあの戦闘は、まさか一人で倒しちまうなんてよ」

「ああ、、」



「あの戦いを見ていた奴は、みんな魅せられたぜ。うち等の間じゃよぉ、

 アンタの事を、必殺フェイタルて呼んでるよ、ガレオスさんは英雄って言ってるけどな」


( おふう、俺にも二つ名がが、、)


「あの一撃はホントに凄かったぜ、あとよ、、」

「待った!その前に北原のことだよ、詳しく教えてくれ」


 ドライゼンは少しクールダウンして、つまらなそうに北原の足取りを話す。


「さっき言った通り、逃げられたそれだけ、この町にはもう居ないみたいだな」

「取り敢えず町にいないなら、今俺が奇襲される心配は無いってことか」


 よかった、何時までも警戒し続けるのはめんどいからな、


「そんでな陽一、これは赤城からの頼まれた事なんだけど、

 今回の事は伏せて置いて欲しいんだって、勇者が殺人しようとしたってのはねぇ、」



「ああ、世間体みたいなのが悪いと、赤城の考えそうなことだよ!

 それなら、なんで赤城が直接俺に言わないんだよ、わざわざ亮二に頼まなくても」


「え?分かりきったことだろ。赤城が陽一、お前に言ってそれを素直に聞くのか?」

「ぐぅぅう、、」


「っな?こじれるだろ?だから俺に頼んだんだろうな」


 

 亮二の言うことはもっともだ、

 くそ、赤城に心を読まれてる様で気分が悪い!

 

 それに、俺にも悪い話じゃないな、勇者が俺を狙っていたなんて話が広まったら、

 もしかしたらだけど、冒険者まで俺を狙い始める可能性もある。悪い提案じゃないな、、



「今日のうちに来てくれて良かったよ。来なかったら明日俺が話しに行こうと思ってたから」     

「ああ、なるほどね、」


「あとは、最後になったけど、助けに来てくれてありがとうな」

「ああ、それも赤城に頼まれたってか、?」


 蒼月亮二は、人懐っこい笑顔で俺に今回のお礼を言ってきた。

 ( やっぱ、コイツは良い奴だな )


 その後

 俺が落ちた後に、魔石魔物をどう倒したかとか、ありふれた雑談をして宿に戻った。



 宿の部屋に帰ってからは、ラティに北原の事を話しておいた。


 俺の命が北原に狙われた事と、そして北原がもう既に逃げた事。

 そして今回のその件は、周りには伏せておく事を。


 因みに、サリオは寝ていて話を聞いていなかった。

( あ、俺に二つ名が付きそうだったのは黙っておこう、きっとすぐ消えるはず )



「よし今日は此処までもう寝るか。

 明日は、伊吹の所に行って北原の件を話しに行くか」


「はい、ご主人様」


 明日のやることを決めて、今日は寝ることにしたが、その前に。


「ラティさん、ちょっとおねが」

「あの、ダメです!」


「えっと、尻尾を、」

「今日の分は終了しました!」


「なら、頭を、」

「それも売り切れました!」



 何があったのか、ラティさんが反抗期に入ってしまっていた。

( くすん、明日には反抗期終わってると良いな )








              ◇   ◇   ◇   ◇   ◇








 次の日は、早めに宿を出て伊吹組が泊まっている宿屋に向かった。

 遅れると、先に伊吹組が出発して地下迷宮ダンジョンか何処かに向かってしまうと思ったからだ。



 伊吹組が泊まっている宿に着くと、彼女が出てくるまで暇なので。

 その宿の食堂で朝食を取ることにした。


 朝食は三人仲良く、ブタの生姜焼き定食を選択した。

 

 毎回思うんだけど、勇者が好んだ料理って男が好きそうな料理ばかりな気がするな、         

 女性が好きそうなパスタとか他にはチーズ系の料理が少ないな、なんで偏ってるんだろう、      



 そんな感想を思い浮かべながら、食事を取りつつ伊吹を待っていると、彼女がやってきた。


「あれ~?なんで陣な、 必殺フェイタルが此処にいるの?」

「おぃぃぃい!なんでそれを!」


 食堂に姿を現した彼女は。

 どこで仕入れて来たのか、最新の心底勘弁して欲しい情報を披露した。


「あの、伊吹様その必殺フェイタルとは何でしょうか?」


 何故か意外にもラティが喰い付いた!『がぶり』と聞こえる位に。

 伊吹が目を丸くして驚き、その後に、にやりを俺を一瞥してから語りだす。



「ラティちゃん、昨日の魔石魔物のこと覚えてる?棘の付いた奴」

「はい覚えております、わたしが不覚を取った魔物ですし、強い相手でした」



「そそ、それでね、その魔物を陣内君が一撃で倒したでしょ?バーンって感じで」


 結界の小手で張った、防御用魔方陣を使用した攻撃のことだろう。

 あれって結構怖いんだよな、手が届く範囲まで接近しないといけないから、、


「小手の結界を利用した、ご主人様の切り札ですね、

 あの攻撃方法は、接近する勇気と楔を打ち込む場所の判断力など、他の方にはとても真似の出来ないご主人様だからこそ出来る攻撃方法ですね」


 おおぅ、ラティさんからの高評価ですよ!俺、

( だから尻尾をまた触らせてくれないだろうか、、)



 伊吹が、我が意を得たりとばかりにラティの言葉に乗る。


「アレをあの場に居た冒険者が『まさに一撃必殺だな』って言ってね、

 それからみんな言い出したのよ、陣内君のことを必殺フェイタルってね」


 ドヤ顔で語っていた伊吹が、今度は目を逸らしつつ続きを語る。


「ただ、その直後に魔法を受けて崖に落ちて行ったのには驚いたけどね」


 それを聞いたラティが目が珍しく輝いている。

 とてもラティらしくない瞳の輝き放っている、そして彼女がポツリとつぶやく。



必殺フェイタルご主人様 とても良く表した言葉だと思います!」


 首狩り族であるラティには必殺とか物騒なのは琴線に触れるらしいな、、


「あたしもプリチーな二つ名が欲しいです、」

「イカっぱらのサリオなんてどうかな?」


「ジンナイ様、ちょっと表に出て体育館裏にある屋上まで来るデス」


 折角、プリチーな二つ名を付けてあげたのに、ご立腹らしい、

 まさかのサリオまで反抗期なのだろうか、、



 そんなことを考えていると、伊吹が話し掛けてきた。


「で、私に何か用があったんじゃないの?」

「あ、」



 開幕に二つ名で呼んで来ると言う、イタズラで話が脱線していたのだった。

 

 その後は、これから地下迷宮ダンジョンに向かう伊吹の為に、手短に北原の件を話した。




「うん分かった、パーティのみんなにも伝えて、口封じしておくね」

「いあ、口封じしちゃ駄目だろ、なんで殺そうとしてるんだよ」


「あ、ごめ 間違った、お口にチャックだね」

「ああ、まぁそれでいいや、」


 お口にチャックとか言われるガレオスさん。

 なんか萌えるじゃねぇかよ、いや無理萌えないなちょっと面白そうなだけだ、


 それと確認してみたいことがひとつ。


「なぁ、伊吹さん、不躾で悪いんだけど、ステプレを見せてくれないかな。

 もちろん他人の失礼なこととは思うんだけど、確認したい事があって」


「へ?別にそんな事良いけど、普通にステータスなんて誰でも確認出来るんだし」


 あああ、細かいことだけどこれも認識の違いが、

 俺は【鑑定】を持ってないから、相手のステータスを見るってことは難しいことだけど、

 

 普通に【鑑定】を持っている他の奴等には、なんでもないことだってか、、



「ほい、これが私のステプレね。あ、ガレオスさんも来たついでに見てみる?」

「お願いしたい、、」

「イブキ様、おはよ~さん。って、英雄のダンナがなんで?」


 宿の食堂にやってきたガレオスさんにもステプレを見せてもらった。 



ステータス


名前 陣内 陽一

職業 ゆうしゃ


【力のつよさ】68

【すばやさ】 67       

【身の固さ】 70

【EX】『武器強化(弱)赤布』 『回復(弱)リング』

【固有能力】【加速】

【パーティ】ラティ76 サリオ76

――――――――――――――――――――――――――――――――――


ステータス


名前 ラティ

【職業】奴隷(赤)(陣内陽一)

【レベル】76

【SP】420/420

【MP】312/312

【STR】 284

【DEX】 310

【VIT】 268

【AGI】 403+5

【INT】 252

【MND】 277

【CHR】 330

【固有能力】【鑑定】【体術】【駆技】【索敵】【天翔】【蒼狼】

【魔法】雷系 風系 火系

【EX】『見えそうで見えない(強)』『回復(弱)リング』 

【パーティ】陣内陽一 サリオ76


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――


ステータス


名前 サリオ

【職業】奴隷(赤)(陣内陽一)

【レベル】76

【SP】253/253

【MP】541/541

【STR】211

【DEX】234

【VIT】204

【AGI】233

【INT】355

【MND】332

【CHR】262

【固有能力】【鑑定】【天魔】【魔泉】【弱気】【火魔】【幼女】【理解】

【魔法】雷系 風系 火系 土系 闇系

【EX】『見えそうで見えない(強)』

【パーティ】陣内陽一 ラティ76


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

ステータス


名前 伊吹 紅葉

【職業】勇者

【レベル】76

【SP】524/524

【MP】368/368

【STR】398

【DEX】367

【VIT】365

【AGI】388

【INT】359

【MND】340

【CHR】365

【固有能力】【宝箱】【鑑定】【天駆】【剛力】【瞬閃】【高速】【成長】【剣技】【体術】【度胸】【巨乳】

【魔法】雷系 風系 火系 土系 氷系 水系

【EX】『回復(中)リング』

【パーティ】現在誰とも組んでません


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

ステータス


名前 ガレオス

【職業】冒険者

【レベル】76

【SP】402/402

【MP】308/308

【STR】305

【DEX】287

【VIT】301

【AGI】264

【INT】242

【MND】234

【CHR】298

【固有能力】【鑑定】【直感】【剛力】【強靭】【楽天】【指揮】【索敵】【体術】

【魔法】風系 水系 土系 

【EX】『回復(弱)リング』『武器強化(中)』『防具強化(弱)』

【パーティ】現在誰とも組んでません


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――

  

 確認して置きたかった事。


 勇者の恩恵ギフトの確認だ。

 ラティの経験からしか確認してなかったが、経験値の入りは正確には確認出来ないが。

 みんなレベル76という事は、昨日の中層魔石魔物で経験値が入ったという事。  


 浅い層の魔石魔物では75までしか上がらないと言われているから、昨日ので76に。


 俺と勇者達の経験値恩恵ギフトによる差は無さそうだった。

 次のステータス恩恵ギフトは5~6倍と言われていたが、多分3倍程度だと思える

 これも差は無さそう、寧ろ俺の方が高い気もする。


 ラティのステータスを確認した伊吹が驚きの声をあげる。


「え?ラティちゃんAGI高すぎない?成長上昇効果の【固有能力】があるのかな」

「あの、どうなのでしょうか、、?」



 その後【固有能力】に、ステータス上昇に影響する事をガレオスさんが教えてくれた。


「なるほど、【固有能力】の数が多ければ、ステータスの上昇にも有利なのか」

「【剛力】なんてのは、その典型だな力を強く発揮も出来てステータスも上がるんだ」


 さすがガレオスさん、熟練冒険者なだけに知識があるのか、


「それなら、【度胸】はMND辺りってところ、、それなら、、ゴクリ、、」


 あの【固有能力】の効果は、、。


「陣内陽一君、それ以上言ったら怒る」

「おっふ、デスヨネーナニノことですかー?」



 パイルバンカーみたいな釘を刺されてしまった、胸だけにパイル、、上手く無いな、

 マズイまた脱線してきた、しかもサリオが親に仇のように伊吹の一部を睨んでるし、、


 


          

               閑話休題サリオをなだめて






 その後は、『ステータスありがとな』と声を掛けて食堂を後にした。



 取り敢えず恩恵ギフトには差が無さそうだな、ただ【固有能力】の効果か、

 俺は【固有能力】一個という事は、ステータスの伸びにもハンデあるのかよ、、


 それとサリオのINTとMPが高いのは【固有能力】のお陰だったのか、

 ラティのは【蒼狼】の効果なのかな~AGIが高い理由は、


 俺が恩恵ギフトの効果に付いて考えていると、ラティが話し掛けてきた。


「あのご主人様 目的の伊吹様へのお話は終わりましたし次はどうなさいますか?」

「ああ、次はららんさんの所に行こう」


「ぎゃぼ?ららんちゃんトコに行くです?」



「ちょっと作って貰いたい物があってね、」

 

 そう、俺の今の最大の欠点 魔法防御を上げる装備を作って貰う為に!

読んで頂きありがとうございますー


感想コメントありがとうですー



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