表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/690

防衛崩壊

 


 防衛戦二日目


 斥候からの報告で第二波の魔物の群れが到着すると報告がくる。


 中央は勇者組、左端側が俺達、昨日あったアムさんは右端の配置だった、アムさん達の戦いを見ておきたい俺だったが、どうやら無理なようだ。


 魔物の群れは昨日と同じで黒い靄を纏った魔物ばかりだった、開幕だけサリオが魔法を放ち、後は俺とラティが戦う流れだった。


「あ!ジンナイ様、勇者様また凄いWSウエポンスキル放ってますです」

「あれ楽しそうだよね、どっかーーんって感じで」


「ですねぇ、なんかイキイキとしてますね」

「僕は勇者だって感じ全開だな」


「あ、ラティちゃんが一匹こっちに流してくれましたよ」

「えいえい!」


「ラティちゃん優しい、出番の無いジンナイ様に出番くれてますよ」

「ごめん、そろそろ泣きそうなんだけど」


「ぎゃぼ、ジンナイ様をイジメ過ぎたです」

 


 向かって来る魔物をWSウエポンスキルで我先にと味方が奪い合いに近い形で戦闘が進んでいたのだ、出てくる魔物のレベルが低いのと、ただ向かって来るだけなので余裕なのだ。


「この魔物達は何がしたいのでしょです」

「単なる暴走なのかな~」



 ほとんど、会話を交わしながらの戦闘であった。

 だが、一つ気になる事があった。それは隊列が歪んでいるような気がしたことだ。本来は横に並んで待ち構えているはずなのに、まるで魔物に釣られて、前に出過ぎな人が多く見受けられたのだ。


 そして数時間の戦闘後。

 第二波はほぼ終わり、警戒しながらの待機の時間になった。怪我をした者は回復魔法を掛けて貰い、他の者は武器の手入れや消耗品の補充などを行った。

 その後、斥候からの報告で。しばらくは魔物は来ないと報告があり、警戒を解いて夜を迎える事が出来た。



 その日の夜。

 俺は騎士のアムさんにまた声をかけられ、雑談を交わす事となった。


「武勇伝聞いてるよ、瞬迅ラティさんだっけ?凄いみたいだね」

「そうみたいですね、もう一人で戦ってますよ」


「君はカカシってあだ名付いてたね、心当たりある?」

「たぶん、槍を横に肩に担ぐように持ってたからだと、」


「はは、なるほど」



 騎士アムさんとの雑談は続いていく。


「勇者様には逃げられたからラティさんみたいな強い人が居ればなぁ、この領地も」

「逃げられた?とは」


「うん実は、」


 俺は騎士アムさんに、俺には・・・説明をされていない勇者支援政策の事を教えてくれた。

 

 勇者を支援して、今回のような魔物大移動が起きた時などに備え、勇者を囲っておくのが普通だと。ある程度の自由を与えるが、有事の際には必ず駆け付けてもらえるようにするのだと。


 だが、この領地は支援していた勇者に逃げられ、他所に行かれてしまったとアムさんは教えてくれた。


 俺はこの辺りの話は予想通りであった。予想通りではあったが、やはり改めて聞くと、勇者を利用するシステムが出来上がっているのだと再確認出来た。


(コレを感じて、赤城は脱貴族をしたのかもな‥ )



 そんな感想を俺が浮かべていると、アムさんが不安なことを俺に言ってくる。


「あと忠告みたいなものなんだけど、騎士団‥、この領地には気をつけた方がいいかも」

「え!」



「僕にも責任があるんだけど、ラティさんが強すぎた、そして君は嫌われ過ぎたって感じかな」

「それはどういう、」


「いいね、この騎士団を信用し過ぎないようにね」



 騎士アムさんはそう言い残して、自身の天幕に戻っていった。



 俺はアムさんの忠告を聞いて少し悩んでいた。

 普段ならラティとサリオに相談するが、ここ最近、ラティにはお世話になりっぱなしであり、申し訳ない思いと。そして頼りすぎは”かっこ悪い”と。


 ――よし、俺が騎士団に注意すれば良いか、

 何でもかんでも頼るのは駄目だな、



 俺は相談するのを止めて、自分が騎士団を警戒することにしたのだった。





 防衛戦三日目

 

 その日の斥候からの報告はいままでとは違った。

 魔石魔物クラスの大型の魔物が一匹混ざっていることと、いままでよりも魔物の数が圧倒的に多く、魔物のレベルも上がっていると報告が入ったのだ。


 そして魔物が到着が近いと聞き、防衛線の陣を騎士と冒険者が作り上げていく。


「よう、カカシ今度の魔物は数多いからお前も少しは働けよ」

「瞬迅、今日も働きを期待してるぜ」

「カカシよう今日は案山子なんてやるなよ」


 近くの騎士達から声をかけられた、どうやらホントに俺はカカシとあだ名を付けられているようだった。


 ――ちょっと待てよ、冒険者ならともかく、

 まさか騎士にあだ名で呼ばれるとは、俺ってそんな有名なのか‥



 それから一時間後。

 魔物の群れが森から溢れて雪崩れ込んでくる。報告通りの数の多さであった。


「数多いぞ!気を抜くとやられるぞ」

「もっとWSウエポンスキルで数減らしてけー」

「少し押され気味だ、もっとこっちに数をくれー」

「もっと注意しろー」

WSウエポンスキルばっかだとSP枯れるぞー」



 いままでが余裕だった為か、油断をして押され気味になる防衛ライン。立て直す為の肝心の指揮は、『前に出て押さえろ』の指示ばかり。


 そして当然問題が起こった。指揮官のいる中央には、勇者達がいるエリアであり、指揮官は無能にも”前に出て押さえろ”とばかりだったのだ。


 勇者達とその仲間は他の部隊より圧倒的に強いので、他が苦戦する中でも魔物を押し返すことが出来たのである。

 その結果、勇者のいる中央だけが森を押し込んでいく形に。

 防衛がライン戦では無く、中央部隊だけが森に近づき、魔物の群れを二手に割る形になっていったのだ。


 しかも、押している勇者は目の前の魔物を倒す為に、ドンドン前に進んで行き、挙句の果てに魔物を探しに森に入って行く始末であった。



「おい!どんどん魔物が増えて無いか!」

「魔物が左右だけに集中してるぞ」

「中央戦力を左右に割り振ってくれー」


 陣形が最悪の形になっていた。迎え撃つ陣形が、一箇所だけ攻め上がる形になった為に、魔物の流れが二つに割れてしまったのだ。そしてその負担が左右に圧し掛かり。


 

「ラティ!平気か」

「はい、ご主人様。ですがこれが限界で、フォローに行けそうには」

「ぎゃぼおー!?勇者さんがこの状況で森に突っ込んでますよです」


 陣形の左右が完全に押され始めて、危険な状況に陥っていると、狙い澄ましたかのように、前に報告があった大型魔物が姿を現したのだ。しかも中央に。


「おい!八十神、アイツ完全に横を抜けられてんじゃねーかよ」

「あの、たぶん森に入って視界が悪くて横を抜けられたのかと」

「ジンナイ様大変です!大型のが中央に行ったです」



 陣形が最悪な形かと思ったが、もっと最悪な流れになっていた。

 防衛ラインの中央、突出した辺りを巨大な狼型の魔物に横から切り込まれたのである。そしてそのまま中央の指揮官が居る辺りまで食い込んでいったのだ。


「ジンナイ様!デカイ狼が無双してますです」


「こっちは魔物の群れの数が多くて手一杯です」

「っちぃい!」


 森に入り視界が悪く状況が見えない勇者組、左右の戦力は魔物とギリギリな戦い。そして勇者達が居ない中央戦力相手に無双する大型魔物。


 俺はそこで昨日アムさんの言っていた事を思い出す。

 ”ラティみたいな強い人が欲しい”、あれは今のような大型の魔物や魔石魔物相手に、対抗出来る戦力が欲しいと言う事なのだと。

 

 まるで、その考えが正しいと示すかのように、中央にいる騎士達を巨大な狼が蹂躙していったのだった。



「マズイな‥中央が完全にやられている、誰か勇者を森から呼び戻せよ」


「あの、完全に混乱してるので無理かと‥」

「あうう、あたしもここまで乱戦ですと魔法がつかえまてんです」



 ――くそ、ラティと俺が行ければあの大型の狼魔物をやれるが、

 行けばここが魔物に抜かれる、どうするか考えろ、くそ、

 いっその事ここは破棄して中央の援護いくか‥


 

 俺が自分の持ち場を放棄して、中央の援護に行べきか悩んでいると――


大剣WSウエポンスキル”スピスラ”!」

剣WSウエポンスキル”サークブレッド”」


 突然強力な範囲WSウエポンスキルが後ろから放たれた。

 その放たれたWSウエポンスキルが魔物達を薙ぎ払っていく。 


 俺はWSウエポンスキルが放たれた方に振り向くと、そこには援軍が来ていたのである。


「陣内君、遅れてゴメンね」

「英雄のダンナ、ここは任せて中央のデカブツをつぶしてくれや」



 遅れて行くと言っていた伊吹組が到着したのだ。

 そしてこの状況を確認して、すぐに中央に行くよう言ってきた。


「ガレオスさんの言うとおり、ここは私たちが受け持つからお願い」

「クレア!ダンナの回復と支援援護任せる」

「はい、ガレオスさん分りました」


「伊吹ここは任せた、ラティ行くぞ!サリオはこのまま待機だ」

「はい、ご主人様。サリオさん行って来ますねぇ」

「がぉーん、まさかの戦力外通知‥」


( いや、だって邪魔だし )




 到着した伊吹組にこの場を任せて、俺とラティは大型魔物に向かった。


 大型魔物は、黒い靄を纏った体長6~7㍍はある黒い狼。その大型魔物は、狼らしい力強い四肢で大地を蹴り、まさに獣の動きでとても素早く、魔法や弓の攻撃をことごとく避けていったのだ。


 しかも毛皮も硬いのか、騎士達の剣による攻撃も弾いていった。



 騎士達の力量が完全に追いついておらず、たった1匹の魔物に追い込まれていった。


 その強さを目の当たりにし、俺はラティに魔物の強さを尋ねる。


「ラティ!あの魔物の強さは?」

「はい、レベル56カゲロウ(大)強敵です」


「いけそうか?」

「あの、かなりの強敵だと思います。ですがご主人様と一緒なら雑魚です!」


「なら問題無い、先行任せた」

「先行します!」



 大型魔物に向かって走りながらラティと短いやり取りを行い、ラティは速度を上げて果敢に魔物へ切り込む。


 ラティが切りかかるが、相手は大型なので初手は魔物の後足から切り裂いていく。騎士達の剣を弾いていた強靭な毛皮だが、ラティの持つ蜘蛛糸の剣は、その毛皮を物ともせずに掻っ切った。


 周りの騎士からは”瞬迅”の動きと、カスリ傷すら負わせれなかった魔物を切り裂くラティに歓喜の声をあげる。


 奮戦するラティに、騎士達の挫けかけていた士気が戻る。


「瞬迅が来たぞー!」

「剣は諦めて、貫通力のある槍を持てー」

「弓と魔法は邪魔になるから支援と回復に切り替えろ」

「距離を取って囲めー!」

「倒せるぞー退くなー」


 騎士達が各々声を上げ、お互いに鼓舞し合う。しかし、このタイミングでまた指揮官の最悪な指示が出される。


「押せるぞ全軍で囲み総攻撃だー!これは命令だ!」

 


 掌握した戦いの流れが、再び振り出しの乱戦へもどる。

 隙をうかがって攻撃すれば良い物を、何も考えていない突撃のお陰で、ラティが囮役として機能しなくなったのだ。

 

 突撃により囮役として機能しなくなったラティは、すぐにアタッカー役に切り替えた。そして味方の騎士達を足場にして駆け巡る。


 そして彼女は一瞬の隙を突いて、大型魔物の右目を切り裂く。


「ッシィ!」

「――――ッ!!」


 右目を切り裂かれた魔物は激怒し、咄嗟にラティに顔を向ける。

 その時、ラティの腰とスカートの揺らめき、そして亜麻色の髪の流れ――


 それは俺だけに解る、ラティの十八番おはこの合図。



 俺は【加速】を使って大型魔物の死角となった右目側に滑り込む。


 ラティは急接近から、相手の前足も足場にして顔も踏み台にして左目側に飛んだ。目が見える左側なので魔物は噛み付こうと首を伸ばすが、潰された右目側から、伸びきったその首筋に俺が全力を込めた槍で貫く。


「 ――ッキャゥウウウ!―――― 」


 鳴き声をあげ、そして黒い霧となって霧散した。


 

 その後は呆気なく魔物の群れの進撃は収まった。

 斥候からの報告で、もう魔物の群れはなく散っていったと伝達が届いた。


 もしかすると、大型の魔物がボスな存在だったのかも知れない。



 

 予想外の激闘に疲れと喜びの声を上げる騎士達。しかし其処に、怒気を含んだ声を上げて近寄る一団がいた。指揮官をしていた総大将ヴェノムと騎士隊長のデウス、それとその取り巻きの騎士達であった。



「貴様!我が兵の総攻撃のよる大型の撃破の手柄を横取りしおって」

「全くだ、瞬迅が作り上げた好機に、我らが誇り高き騎士の一撃を入れる所を、横槍にて邪魔をしおって!」


「は?」



 物凄い言い掛かり来たのである。

 ストレスの溜まる戦いと、酷い指示で苛立っている俺は、その感情のままに言い返しそうになる。


( 駄目だ、我慢するんだ、、)


「全く使えないカカシの冒険者風情が」

「ふざけんな!あんなクソ指揮で崩壊寸前まで追い込まれて、その被害が大きくなる前に魔物を倒したってのに、」


「なんだと!誰に口を聞いている、このカカシが!」

「――ッ!」 

 

「やはりアイツ・・・と密会をして俺様を陥れる算段でも立てていたのか!」 

「?、何のことだが‥」


 互いに熱くなる俺達。収拾がつかなくなる。

 其処に、空気を読まずに声をかけてくる人物が現れる。


「やぁ、みんなお疲れさま、何とか守り切れましたね、僕も頑張りましたよ」

( う、うっぜえー ) 



 驚く程に空気を読まずに勇者八十神(やそがみ)が登場したのだ。しかも俺は『しっかりやったぜ』感を醸し出しながら。


 俺はそれを見て、『馬鹿かテメー』と言いたい所を、落ち着きながらオブラードに包んで八十神に語りかける。



「馬鹿かテメー!回り見て戦え!今回の被害の5割はお前達のアホな行動のせいだよ、どんだけ使えねぇんだよ」


 我慢出来ず、俺が心のままに伝えると、今度は八十神がブチ切れた。


「何を言ってるんだ!お前こそ横でコソコソ動いてただけじゃないか!自分がカカシとか言われてるの知ってるのか?」


 其処で、好機とばかりにヴェノムが参戦する。

 

「そうですとも!勇者殿は立派に戦線を切り開いてくれたではないか!」

「アホか!攻めが必要無い防衛戦で戦線切り開いて意味があるのかよ」


「――っなぁ!?」

「なんだと陣内!」



 その後、酷い罵りあいが続いた。しかし、後から遅れてやって来た聖女様の葉月と伊吹によって争いは鎮められた。


 葉月は負傷者が多かった為に、来るのが遅れた様子であった。







         ◇   ◇   ◇   ◇   ◇ 








 その後は、今回の祝勝会を行うと言うことで、領地の街に移動という流れになった、人数が多いために順番の出発になり、今回揉めた俺達は一番最後の出発となった。


 途中までは、順番待ちをしている伊吹組と話をしていたが、伊吹組も出発したので俺もラティ達の所に戻ろうと歩いていた。太陽(時計)を見ると5時近くなのでそろそろ暗くなる頃であった。


 歩いてる途中に騎士隊長の話声が聞こえ、ふと、騎士アムさんに言われたことを思い出す。『騎士を信用するな』、何となく嫌な予感がして、話を盗み聴きすると。


「ヴェノム様。瞬迅は捕らえて奴隷にすると?」

「ああ、主を殺してそのまま奴隷商に連れて行って再契約をしてしまえば、首輪の効果でどうにでも出来る」


「なるほど、首輪で従えさせると」

「その通りだ、あとは俺が女として使ってやるさ」


「あれは赤首奴隷では?」

「そんなもん関係あるか!」




 俺はそれを聞いて、すぐに【加速】を使いならがラティ達がいる天幕に戻った。ラティが心配で急いで戻ってみると、サリオが俺に飛びついて来た。


「ぎゃぼう!ジンナイ様大変です!ラティちゃんに支給された食事と飲み物に薬が盛られましたです」

「――っな!!ラティ!」


 ラティは、瞼を閉じてゆっくりと呼吸を繰り返している、呼び掛けにも反応を示さない。

( まさか、毒でも )


「あたしは少し薬を知ってまして、効果は下手したら丸一日覚まさないかも知れませんです」

「睡眠薬か?」

( 寝てるだけなら )


「ぎゃぼう、それに近い効果です滝汗ものです」

「マズイ!急いで馬車――ッ!」



 ここで俺は考えた。

 強いラティが欲しいこの領地の息子ヴェノム。

 そして先程の話しからしても、俺を殺す事に躊躇いはないだろうと、そして殺した後はラティと奴隷契約。


 ラティは抵抗されないように寝かしてしまえば問題も無い。

 

 邪魔な要素である、俺の知り合いの冒険者や勇者達は先に街に向かわせて俺を孤立さ、後は逃げられないように馬車の移動手段を押さえれば終わり。

 

 仮に徒歩で【ルリガミンの町】に向かってもすぐに馬で追いつかれるだろう。

 

 ――それなら領地の街に行って‥

 勇者の葉月か伊吹に助けを請うしかないか‥借りは作りたくないが、




 行動と決めてからはすぐに動いた。

 サリオに状況を説明しながら移動を開始した。問題はラティを抱えての移動となり、ラティの剣はともかく俺の槍は持てないので置いていくこととなった。



 俺は見た目通りに軽く感じるラティの体を抱えながらサリオに指示を出す。


「サリオ!急いで闇に紛れて街に潜入するぞ」


「はぃ、でも、でもジンナイ様危険じゃ‥」

「俺はいいラティを最優先だ、最悪は俺が木刀で戦う」

 

 

 例えばラティとサリオを置いて、2人を囮にして逃げれば、すぐに葉月や伊吹の元にいけるかも知れない。だが、この場所に寝てるラティを置いていくという選択肢は一切無いので、俺はラティを抱き抱え走る。



 その後すぐに騎士達の怒声が聞こえてきた。

 俺達はその声から逃げるように街へ向かうのであった。



読んで頂きありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ