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大日本神國  作者: 野薔薇
6/6

大日本神國Ⅵ日本決起編2

8月14日12時30分皇居内外演説場

一発の銃声が全てを変えた。


「第一防衛隊!親衛隊は手強い二機で一機を囲め!」


「了解!」


親衛隊と防衛隊が皇居内で戦闘を始める


「こちら親衛隊隊長、朝日奈大佐殿どういうつもりだ?即刻戦闘を中止しろ」


「そちらの命令には従えぬ、我々は神天皇陛下の拘束が目的そちらこそ無用な争いをやめ、陛下を渡してください」


「それは聞けぬな、仕方ない、親衛隊諸君防衛隊を駆逐する」


通信が混戦し状況が掴めない状態になる


「朝日奈隊長!そちらに二機向かいます」


「了解、視認した。」


朝日奈達、防衛隊の神機には神盾と呼ばれる盾を装備している、それが防衛隊の象徴でもある


「隊長機朝日奈を確認、これより排除します。」


親衛隊二機が朝日奈を挟む


親衛隊の一機が神刀で朝日奈を突く、しかし盾で朝日奈は防御する。


さらにもう一機が後ろから神刀を振り下ろすが盾の先でコックピットを貫く


「がぁぁは!くっ鷺ノ宮様に栄光あれ!」


貫かれた親衛隊機は自爆するが朝日奈は跳躍し、避けるが追撃してくるもう一機がライフルを乱射する


「はぁ!!」


盾に装備されている内部機関砲を発射する。


親衛隊機は蜂の巣状態になり崩れ落ちる


「朝日奈隊長が二機やったぞ!親衛隊なぞ名ばかりだ!俺らでもやれる!日本の為に!いくぞ!」


「防衛隊の猛者達、私について来てくれたこと感謝する!そして皆と共に戦えることを誇りに思う!今こそ命を燃やそうではないか!」


防衛隊の士気が上がり次々と親衛隊機を撃破するが、


「親衛隊諸君、そろそろ本気を出そう……」



皇居内地下貨物通路、


「陛下こちらです、お足元におきをつけを」


出雲達護衛隊、特務隊は鷺ノ宮一香を地下内にある高速列車に案内する


「なにを焦っている出雲?」


鷺ノ宮は足を止める


「緊急事態なので焦るのも当然です。」


特務隊の式部が間に入る


「一香さんどうしたの?危ないから先を急ぎましょ?」

鷺ノ宮は出雲を睨む


「いや、そうだな、とにかく列車に行こう」


鷺ノ宮達高速列車に乗り込み、特務隊2人は神機の中で待機する、護衛隊数人は列車内、他は神機にて待機する


「列車の発進まで少しお待ちください」


出雲はそう言い、鷺ノ宮一香はうなずく


「しかし、反乱を起こさせてしまったとは、私の失態でもあるな不平不満を汲み取ってやることができなかったとは私もまだまだだな」


出雲は振り返り鷺ノ宮一香を見た今の彼女はどこか弱々しかった


「そんなことはございませんよ陛下、」


出雲は護衛官に首で合図する


「それと陛下これを」


出雲は電子機器を鷺ノ宮一香に渡す


「これは?」


「陛下宛にお電話です」


鷺ノ宮一香は出雲を見ながら電話に出る


「久しぶりだな我が妹よ」


「兄上……貴方でしたか」


「いやいや、ご苦労だったね大変だったでしょここまで日本を軍事国家にするのは、でもやはり支配からは逃れられないのが日本だね」


「なにを仰っているかわからないですね、兄上」


「でもな一香、このまま日本が独立していくと都合が悪い国が多くいるんだよ。だからここらで交代だ」


鷺ノ宮一香は激怒する


「兄上が言った通りにこうして、馬鹿な女を演じて、女を要求してくる豚どもに私自ら犠牲になって入らなくなったから殺すか!我が国民を使って!」


「でも一香…お前は最初から反抗する気でいたろ?せっかく頭にvice(ヴィアス)を埋め込んでやったのに」


「脳内思考制御書き換えプログラムチップあれのせいで私は…神機を…」


「まぁ独占したい気持ちはわかるけどね、思考を書き換えさせてもらったよでも最近、言うこときないなと思ったら取り外したんだね?よくできました!」


「強化人間など建前、あんな物を作る人間が兄上だったとは…この鬼畜め、このクーデターも書き換えて起こさせたのか?」


「いいや?この計画に関しては実際一香のやることに不満を持っているからだよ?まぁその不満要素を作ったのも俺だけどね妹の思考を制御してね!全て気まぐれってやつかな?影の主人公!ってね!」


「外道だな同じ血が通ってると思いたくないほどだ」


「それじゃ大人しく捕まってね、まだしばらく傀儡の神天皇を演じてもらわないと困るんでね」


鷺ノ宮一香は電子機器を投げ捨てる


「なるほど神國の神とは兄上のことか…」


出雲が拳銃を向け言った


「大人しく着いてきてください陛下、」


「総一…無理もないな身近で私を見てきたお前は心底絶望しただろうな、すまなかった」


「ええ、私は貴女が行ったことは間違っているとはっきり言います!」


「今更本当のことを言っても信用してもらえないだろ」


鷺ノ宮一香は列車の窓を見る外は地下なので自分が反射して写る鷺ノ宮一香は自分を見つめると自然と涙が溢れる


「何で鷺ノ宮に生まれてきたんだろ…普通の人に生まれたかったな、普通の生活を送りたかっな。」


涙ながらに訴る


「信頼してた人には裏切られるし、貴方が頼りだったのに…『そうちゃん』なんでよぉ!」


「俺だって!こんなことしたくなかったよ!小さい時から貴女を見ていたから!信じられなかった」


泣き顔を晒す鷺ノ宮一香に対して銃を下ろし、なかったことにしたくなる、気持ちを抑える

心を鬼にする


「さぁ来てください」


「わかった…でも悪足掻きだけはさせてちょうだい?まだ私は諦めない…」


鷺ノ宮一香は懐から無線機を取り出す


「奈緒美!来栖!敵だ!」


無線を聞いた2人は神機を即座に起動させる

「来栖くん聞いた!?いくよ!」

「御意」


出雲も無線機を使い指示を出す


「列車発進!特務隊の神機格納車両を切り離せ!残ったものは特務隊を足止めしろ!」


護衛隊の隊員は車両の結合部を切り離す


そして格納庫車両の神機が起動するが、


「来栖くん、護衛隊より、早く起動しないと!」


「わかってますよ」


服部来栖は目の前の護衛隊が神機に乗り込もうとしているのに対してコックピットを空け、拳銃を数発撃ち込む


「式部さん、お先に起動をして下さい」


「後もう少し……うん大丈夫!来栖くんいいよ」


式部は胸部に内蔵されている機関砲を乱射する、

生身の護衛隊隊員達は粉々になる、しかし起動が終わった護衛隊機が式部に襲いかかる


「日本の為に!」


神刀を振り上げるが式部は腰を落として構えるそして振り下ろされた神刀を避け胸部内蔵の機関砲乱射する


「聞け!同胞は殺したくない!今すぐ降伏せよ!」


「神天皇の犬が!」


「式部さん車両が切り離されてます!」


「邪魔な敵だけ倒して、一香さん追いかけるよ!」


式部と軌道が完了した服部が車両から脱出する


「ブーストを最大限に!」


「了解です」


護衛隊員は出雲に連絡する


「出雲隊長!そちらに特務が行きました!申し訳ありません!」


「了解した。お前達は先に第五艦隊と合流しろ」


無線を聞いた出雲は鷺ノ宮に言った


「陛下御免」


出雲は鷺ノ宮を気絶させ、神機に乗せる


「式部さん列車を視認」


「車輪を撃って脱線させる」


「それ大丈夫なんですか?」


服部は言った。


「大丈夫よ一香さんなら」



すると目の前の列車から突如として神機が現れる


「こちらは日本決起軍出雲総一特務大尉だ特務隊の2人に警告する、鷺ノ宮陛下が此方に乗っている。」


「なんだって?…」


服部は驚愕する、式部が先程とは一変し静かになる


「そう…一香さんをね…出雲君、君死んだよ?」


「式部さん!危険です!」


式部は出雲に向かい神刀を構え突進する


「申し訳ないがここで少し退場です」


出雲はジェネレータキャンセラーのスイッチを押す


すると強力な電波を発信し、一瞬出雲の機体の電子機器の画面が消えかけた


「神機が!?式部さん!」


服部は叫ぶ


「なんで!?シャットダウン?どいうこと?来栖君聞こえる?」


特務の二機が停止する


「ジェネレータが動いてない…一体?」


出雲は特務隊に背を向け走り去る


「こちら護衛隊の出雲だ陛下の確保に成功、決起隊の諸君繰り返す、陛下の確保に成功」


式部はコックピットのハッチを開く走り去る出雲の神機を睨む、そして携帯電子機器を取り出し電話をかける


「くそが!舐めやがって!こちら特務隊式部だ副長に連絡してくれ、いいから早く連絡つけろって言ってんだよ!」


「式部か?ニュースで見たぞ大変そうだな?」


少し低い声が軽快に聞こえてくる


「副長、陛下が人質に…申し訳ありません」


「あらーそりゃ困ったな…ってことは多分お嬢は気絶してるってことか」


「攫った賊は護衛隊隊長の出雲です。」


「ほぉ〜出雲も中々やるな〜一番敵に回したくない奴が回ったってことはちょっと厄介だなあいつ何考えてるかわかんねーからな」


「副長こっち来れます?」


「んー総長いねーしな『例の演習』で行方不明だし」


「難しいそうですかね?」


「正規軍の知り合いに声をかけとくよ、お前らに協力するようにって多分まだこのこと知らないやつら多いだろ正規軍が動いてないってことは、参謀本部、警察、国会も制圧されてると思うよ〜」


「わかりました。神機が復旧次第、我々も地上に出ます」


「頼むよ」


式部は電話を切り服部に言った


「正規軍と協力して、ことに当たるわよ、神機の方はどう?」


「まだダメですねジェネレータが止まってます何度起動してもダメです」


「チッ、一本取られたわね」



大日本神國 首都東京


「こちら第二大隊、参謀本部制圧完了、」


「こちら虎連隊、国会制圧完了」


「教導隊も警察本部制圧完了!警察本部で接待してた参謀総長が居たけど連行でいいのね?」


「ええ、そのまま第五艦隊へ連行してちょうだい」


ラヴィリア達は首都の主要施設を完全制圧する


そして出雲から通信が入る


「こちら護衛隊隊長の出雲だ陛下の確保に成功決起軍諸君陛下の確保に成功」


「朝日奈大佐の隊は?」


教導隊の藤宮が言った。


「私が見に行くわ」


ラヴィリアが言った。

そして第二大隊を引き連れて皇居の様子を見る


「これは…酷いわね」


皇居の様子を見たラヴィリアは言葉を失った


朝日奈の隊は制圧され、神機は粉々にされており、


見せしめに防衛隊、そして朝日奈の首が掲げられていた。


「こちらラヴィリア、朝日奈大佐の隊は…全滅よ…」


そして親衛隊の隊長からオープンチャンネルで話す


「日本決起軍よ、降伏せよ。こうはなりたくないだろ?」


「ラヴィリア隊長!私達で仇を取りましょう!」

第二大隊の隊員がラヴィリアに言うが


「ここは一旦引きましょう。そろそろ正規軍が来る頃合いよ」



群馬県赤城基地


「もしもし、」


「久しぶりだな、草壁ー、俺だよ特務隊の中之条」


「お久しぶりです中之条中佐」

 

「今は特務中尉だよ」


「どうされたんですか?」


「その様子だと知らないみたいだな。今首都で、日本決起軍とやらが暴れているんだよ、しかも、陛下を人質にとってな」


「なんですって!?」


「主要施設は制圧されてるし、親衛隊が決起した防衛隊を殲滅したらしいが、まだ決起部隊は残ってるってことで、うちの特務が現場にいるから協力してくれないか?」


「司令に連絡してみます。」


「頼む」


大日本神國 神國報道ビル


「ほら、歩け!そこに立て」


虎連隊の秀虎は教導隊から参謀総長を引き渡されカメラの前に立たせる


「おい、報道しろ」


「はっはい!」


全国に報道が開始される


「我々は日本決起軍だ!聞け国民よこの者は欲望にまみれ、神天皇陛下鷺ノ宮一香様に仕え我々を戦争に向かわせた者である!我々は決して戦争の道具ではない!我々の目的は日本の平和である!力によっての決起は致し方なかった。国民よ目を覚ませ!そして日本を取り戻そう!」


秀虎は拳銃を取り出し参謀総長の蔵影に向ける


「やっやめてくれ、私はただ!」


「日本のために!平和の礎になれ!」


そしてカメラの前で頭を撃ち抜く


秀虎に通信が入る


「貴様何を勝手なことをしている」


出雲からだった


「神様からの命令だ粛正しろとの」



大日本神國 埼玉県 朝霞基地


「ニュースの通りだ首都は制圧された。今わかっている決起隊の部隊はこれらだ赤城第二大隊、富士教導隊、虎連隊、強襲部隊 そして皇居護衛隊だ」

電子パネルを使って説明する草壁


「第二大隊ってラヴィリア隊長…」


「そう我が軍団からも謀反者を出してしまった責任を取らなければいけない、すでに即応部隊の海兵隊が首都に向かっている。我々は首都にいる海兵隊、特務隊、残存する部隊と合流し、作戦にあたる」


波風が言った。


「そんなラヴィリア隊長が何かの間違いだよ」


波風は落ち込んでる様子だった


さらに草壁は作戦を話す


「今回も中華と同じ手を使うお得意の落下傘降下攻撃だ!各主要施設に降下し、即座に制圧するあの広い中華を制圧した我らなら自国の制圧など容易いだろう」


「国会は我ら第一大隊、警察本部、は第三大隊、そして参謀本部は新設した第二小隊と特務隊が一機そちらに回る」


榊原は反論した


「参謀本部を小隊と、特務だけで制圧ですか!?敵は大隊規模ですよ?」


「特務一機は軍団規模と考えろ」


「一機が軍団規模?」


椎名が榊原に小声で言った


「特務隊は代々陛下をお守りして来た人達なんですよ。名のある武家なんですよ。式部、服部、中之条、あと1人いるんですがその人はなんでも行方不明だとか」


「その行方不明の人の名前は?」


「えーと確か…あれ」


椎名が言おうとしたが草壁が号令をかけた


「全隊準備!輸送機に乗り込め!」



大日本神國 首都東京


「こちら神國海兵隊第四中隊敵の攻撃が激しい、応援を!」


「ダメだこっちも手が一杯だ!なんせ向こうは正規軍の精鋭だからな」


「コマンドポストより海兵隊各隊へ通達、そちらに第106軍団の輸送機が10分後に到達する誤射に気をつけよ」


「ありがてぇーコマンドポスト了解」


「こちら第三中隊!腕部に虎のマーク、虎連隊だ!応援を応援を!うっうぁぁぁぁぁぁ!」


即応部隊の神國海兵隊は各主要施設を攻撃するが、決起軍により足止めを喰らっていた。


「こちらは虎連隊、第二連隊だ引け海兵隊よお前らでは敵わない!」


「裏切り者が!神天皇陛下の為に!」


「神國陸軍特殊コマンド部隊だ、今到着したコマンドポスト指示を」


迷彩柄の神機が首都に侵入する


「コマンド部隊、現場は混乱している、優先目標は主要施設の制圧だ」


「了解した、コマンド部隊、主要施設に向かうこい」


コマンド部隊は前進するが背後から襲撃に遭う


「たっ隊長!後ろからです!」


「な、なに!レーダーには映らなかったぞ!」


「敵視認!ロシアンカラーにドクロ!?教導隊です!」


「こちら決起軍教導隊だ!コマンド部隊即刻首都から離れろ」


教導隊はコマンド部隊を四方で囲む


「コマンド部隊攻撃しろ!」


「ばかだね勝ち目はないのに」


教導隊率いる藤宮がコマンド部隊を一掃する


「コマンド部隊全滅!次行くよ!」


大日本神國 神奈川横浜司令基地


「コマンド全滅、海兵隊、第三、第四中隊全滅、」

机を叩く陸軍元帥の朝日陽炎


「一体どうなってる!?」


「敵残存戦力、90%」


「陛下はどこだ!陛下の支持なしでは親衛隊は動かせん」


「朝日元帥どうしますか!?」


「神機が配備されている全部隊を首都に集めろ!それと特殊作戦軍も!」


「特殊作戦軍は現在中華ですが?」


「呼び戻せ!」


朝日元帥は怒鳴る


「どうもこんにちは」


戦略マップに笑顔の人当たりの良さそうな人物が映し出された


「皇居特務隊の中之条勇士か」


「我々は京都の部隊がそちらに向かっていますので全国の部隊は集めなくていいですよ」


「そ、そうか!特務隊が!」


「静観しようと思ったんですがね思ったより手こずってるみたいなんで、」


「た、頼む」


「わかりました。我々がつくまで首都から近い部隊だけ向かわせてください。それと106軍団もそろそろそちらにつくと思います」


中之条はモニターから消え3機の輸送機がレーダーに映る


「元帥!輸送機です!106軍団です!」


「こちら第106軍団草壁だヘッドクォーター戦略マップを共有せよ」


「ヘッドクォーター了解、そちらに戦略マップを共有、現在敵の残存戦力90%、我が軍は50%を切っている」


「ヘッドクォーター了解!各主要施設に降下し制圧する」


「了解、ご武運を」


大日本神國 首都上空 


「敵の識別に関しては機体に大和とペイントされている味方と見間違えるなよ!」

第三大隊の織田隊長が全隊に言った。


「波風大丈夫か?」


榊原は波風に声をかける


「これが現実なら受け止めるしかないよね」


椎名が申し訳なさそうに2人に話しかける


「噂ではラヴィリア隊長の部隊に赤石くんもいるとか」


「戦場では会いたくないな」


榊原の小隊は4人で構成されている

榊原、波風、椎名、そして新しく配属になった田辺


「こちらに新しく臨時配属になった、田辺伍長です」


「ああ、よろしく頼む、新しい小隊だから慣れないと思うが頼むぞ」


「はい!」


「降下3分前!」


草壁の通信が入り


輸送機内のランプが赤になる


「田辺怖いか?」


「いえ!怖くないです!」


と言うものの声が震えていた。

榊原はそれに気づいて言った


「俺は怖い…この後何が起こるかわからないからな無理はするなよ」


そして輸送機のランプが緑に変わる降下の合図だ


「小隊降下!俺に続け!」


そして榊原、波風、椎名、田辺の順に降下する


「パラシュート開け!」


背部にあるパラシュートを開く


「全員生きてるか?」


「波風問題なし、」


「椎名も大丈夫です!」


「田辺大丈夫です!」


ゆっくりと参謀本部付近に着地する


そしてマップを開き、敵機を確認


「敵大隊規模!」


「波風敵視認!あ、あれは!?」


波風はズームすると腕部に大和とペイントされておりその付近に赤2と書いてあった。


「赤城第二大隊…」


波風は怯む


「ひ、怯むな!あれはもう国家に仇をなすテロリストだ!」


「特務の到着まで待ちましょうよ!」


椎名は言ったが特務はまだ来そうにもなかった


そしてオープンチャンネルでラヴィリアが話す


「こちら日本決起軍赤城第二大隊のラヴィリアだ。その場から即刻立ち去れ」


「こちら赤城第106軍団第二小隊隊長榊原少尉です。ラヴィリア大隊長…大人しく降伏してください。今ならまだ間に合います。」


波風がいきなり無線で話しかける


「ラヴィリア隊長!どうしてなんですか!なんで!あの時のことはうそだったんですが!?」


「榛名…ごめんね、これだけは貴女に任せられなかった。」


「私も、摩耶も第二の隊員ですよ!その道が間違っていようと私は貴女について行きたかった!」


そして摩耶もラヴィリアに対して訴えかける


「ラヴィリア隊長、摩耶は馬鹿ですそんな、馬鹿な私を助けてくれました。だから今度は私達が貴女を助ける番です」


「摩耶も成長したわね」


そして田辺が榊原に言った


「隊長!部隊が動き出しました!囲まれます!」


「二人とも散開しろ!囲まれるぞ!」


椎名は即座に跳躍し回避するが、波風はその場から動かずラヴィリアに向かいブーストする


「私の気持ちを裏切った貴女は許さない!」


「波風貴女では無理よ」


「波風やめろ!冷静になれ!」


榊原の声虚しく、波風は神刀を構えて突進する


「馬鹿ね…榛名…」


ラヴィリアも神刀を突きの姿勢で構える 


「やぁぁぁぁぁ!」


波風はラヴィリアの目の前で跳躍し、急降下で神刀を突き刺す


ラヴィリアはクイックブーストを使い細かく動き、着地した波風に狙いを定め、コックピットを貫く


「がっあはぁっんっラヴィ……リア…さ……ん私は!はぁはぁはああああああ!」


貫かれた状態で尚、動こうとする波風をラヴィリアはナイフで突き刺すそして波風は息絶える



「これが戦争よ…」


「波風!おい!波風!返事をしろ」


「隊長!囲まれます!」


「小隊!退避!退避!」


3機は全力でその場から逃げるが第二大隊に行手を阻まれる


「仕方ない!抜刀!容赦するな!」


「第二大隊第三中隊隊長早水聡美大尉参る!覚悟!」


早水は榊原にライフルを撃つ、榊原は横に飛びよけ、応戦する


「第三中隊!隊長機を囲め!」


3.2「こちら3.2、3.3左から回れ」

3.3「了解よ!相手は榊原?」

3.2「そうよ、油断するな!」

二機は左右から榊原を挟み並走する、

「左右を挟まれたくそ!」

3.3「捉えた!」

3.2「撃て!避けた後に切る!」

3.3はライフルを撃つ、榊原は急停止し、跳躍する

すると3.2は神刀で追撃する

3.2「斬り捨て御免!」

「舐めるな!」

榊原は神刀で相手の攻撃を防ぐが、3.3は着地する榊原を予測してライフルを構えている

「くっ!はぁぁぁぁぁ!」

空中で相手を弾き飛ばしその勢いで神刀を地上にいる3.3に目掛けて投げる

3.3「えっ?」

3.3はジェネレーターを貫かれ火花が散った後爆散する

3.2「友美!くっ!早く体制を立て直さないと」

3.2は体制を立て直し着地するが、榊原機がタックルする

3.2「くっ!は!ちょまっ」

榊原は倒れ込んだ3.2にライフルを向け2発コックピットに向けて発射する


「次は!?」


「3.4挟撃だ…上下で囲むぞ」

3.4「了解隊長」

二機は最大速度で榊原に詰め寄る


「こちらは第三中隊隊長早水だ。さすがはラヴィリア隊長と共に戦った勇士だな?」


「裏切り者が!陛下をどこへやった?」


「答える義理はない!今だ3.4!」


3.4は背後からライフルを撃つ


榊原は肩部に被弾する


「くっ!」


ブーストを使いその場から退避すると見せかけて、追いかけてくる3.4をビルの影からナイフで刺す


3.4「な、に!抜かった!がっぁだっ」

ゆっくりと神機は崩れ落ちる


「中隊をほとんどやってしまうとはな」


「くっ燃料が」


「いざ尋常に…第二大隊第三中隊隊長早水聡美大尉日本の為に!いざ参らん!はぁぁぁぁ!」


「こい!」


早水は神刀を振り上げながら突進する

そして榊原は倒した敵から神刀を拾う

お互いに斬り合うそして早水に蹴り飛ばされる


「大和の魂を今ここに!」


早水は倒れた榊原に向け神刀を振り下ろすが


「隊長!」


椎名と田辺が早水を後ろから斬る


「なに!?ぐぁぁっんっ!」


「隊長!大丈夫ですか?」


「ああ助かった!逃げるぞ!」


しかし、ラヴィリアの機体が田辺を襲う


「た、隊長!たすけっ……」


田辺の神機は真っ二つになる


「田辺くん!そんな!」


椎名は後ろを確認する、しかしもう目の前にラヴィリアが迫ってきた。


「はっはやい!榊原くん!逃げて!」


「椎名!やめろ!やめるんだ!」


椎名は振り向きラヴィリアと対決する


「ラヴィリア隊長お手合わせ願います!」


「摩耶…貴女も相手にならないわ退きなさい」


「いえ!ここは通せません!」


「なら死になさい!」


刀と刀を合わせ椎名はブーストを最大限に使いラヴィリアを押し戻すが、ラヴィリアはクイックブーストで受け流す

その勢いで体制を崩す椎名をラヴィリアは容赦なく、背後から斬る


「さか……き……ばら…隊長、に…げ…て」

椎名はゆっくりと倒れていく


「椎名!おい!おい!くっそ!くそくそくそ!」

榊原は何度もコックピット内を殴る


「ラヴィリア隊長!なんで!なんでなんだよ!」


「だから言ったでしょ?敵は身近にいるって」」


「だからって!」


ラヴィリアは榊原に突進する


「覚悟を決めなさい!戦う者なら!」


榊原は怒りに身を任させ、声を上げ、突進する


「ラヴィリアァァァァァ!はぁぁぁぁぁ!」


しかしラヴィリアは冷静さを失った榊原の突進を交わし蹴りを入れる


「だから甘いのよ貴方は」


ラヴィリアはライフルを構え榊原に狙いを定める


「さよなら、」


そこに突然通信が入る


「ラヴィ隊長!第二中隊の要です!応援を!」


「どうしたの!?」


「敵です!第五、第四までやられました!」


「数は!?」


「一機です!」


ラヴィリアは驚いた


「たった一機でなにをしているの!?」


「もの凄い速さで次々と、うっこっちに!あっぁぁぁぁ隊長!」


通信が切れ新たにオープンチャンネルで通信が入る


「こちらは神天皇陛下直属の特務隊の服部だ第二大隊とお見受けした。」


「こちらは第二大隊大隊長の浅井⚫︎F⚫︎ラヴィリアです。何のご用でしょうか?」


「合流するはずの小隊に心当たりは?」


そしてラヴィリアの前に服部の神機が現れる、

服部の前には二機、神機が倒れていた、奥の機体は椎名、そしてライフルを突きつけられている榊原


「なるほど、遅すぎたか」


「できれば特務とはやり合いたくないわ」


「小隊長か?」

服部は榊原に声をかける


「はっはい」


「遅くなって申し訳ない、そのまま待機していろ」


ラヴィリアは服部に向き合う


「特務隊の服部と言えば元多国籍軍よね?どこの部隊だったのかしら?」


「第503歩兵大隊だ神機が配備される前はな」


「私も元多国籍軍よ、私は第203機甲師団」


「あそこは地獄と聞いたが」


「貴方のところは冥府だとか」


「ここよりはマシさ、仲間を撃つことはなかった」


「貴方陛下に忠を尽くすのねあの鷺ノ宮一香に」


「そうだ。陛下を愚弄するなら許さんぞ?」


服部は構える


「あの人が何をしてきたのかわかっているの?」


「そのつもりだが?」


「欲に塗れ、溺れただ面白いだけ、気まぐれだけで戦争を起こすような人よ?そんな人になぜ忠義を尽くす!?」


「お前は何もわかってないな、なぜそうなったか考えたことはあるか?」


服部はラヴィリアに問いかけるがラヴィリアは答えられなかった


「目の前の出来事でしか、物事を把握できない悪い癖だよ。人間のな、陛下は俺らが想像もできないくらい地獄にいるぞ」


「そんな戯言」


ラヴィリアはそう吐き捨てる


「陛下は国のことを一番に考えているぞ」


そして第二大隊が一気に集まる


「ラヴィリア隊長!第二、第一中隊終結しました。」


そして簡単に服部は囲まれる


「お話は終わりよ、日本の未来の為に死んでもらうわ」


「なら陛下の為に死んでもらう」


一気に数台も神機が服部に襲いかかるが服部は腰に装着、されたグレネードを投げると大きな音共に激しい光に包まれた。


「フラッシュグレネード!?中隊!離れろ!やられるぞ!」


第一、第二中隊は混乱するそして混乱に乗じて服部は次々と神機を破壊していく


「不覚を取ったわ、大隊状況報告を」


「………………」


通信はなかった

そして視界が晴れる

「そう…私1人だけね」


第二大隊はラヴィリアを残し、無惨に転がる


「ラヴィリア隊長…悪いな死んでもらう」


「虚しいわね…こんな最後」


コックピットを開け静かな青空を見上げるラヴィリア

耳障りな蝉の音それがとても心地よかった


「そっか…夏だったわね…いい天気…」


榊原がラヴィリアに近づくが

太陽のような無邪気な笑顔を榊原に見せる


そして…


「ありがとう…」




服部の神刀がラヴィリアの体を斬り潰す。




日本決起軍赤城第二大隊

浅井⚫︎F⚫︎ラヴィリア戦死



赤城第106軍団第二小隊

榊原京介負傷

波風榛名戦死

椎名麻耶戦死

田辺雅之戦死


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