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大日本神國  作者: 野薔薇
2/6

大日本神國Ⅱ

神天皇鷺ノ宮一香の部屋を後にした出雲特務大尉は皇居地下にある戦略室に足を運ぶ、


重い扉を開くと大画面の電子戦略マップがあり、その前を横に三列と並ぶ職員がpcを前に各部隊との連絡を行なっている。


出雲は戦略室の横の会議室に入る


「すみません、遅れました。」


「構わん」そう一言言うのは


参謀総長蔵影政宗参謀大将


「では今後の動きについてですが、この作戦で各国の代表達が難色を示してます。アメリカ、ロシア革命国、EU、カナダ、南北統一国

一方で我々に賛同するのが東南アジア諸国です。列強諸国が難色を示すと動きにくくなる可能性もあるかと」


電子パネルを見ながら額を拭うのは外交特務官斉木望


「列強が介入するとなると、いくら神機があると言えど、厳しいなまだ量産段階なのに」


腕組みをする体格の良い軍服の男、神國陸軍元帥朝日陽炎 


参謀総長が言う「介入も時間の問題だろ、もしこのまま中華を落とすとなると…まず同盟国のロシア革命国が介入してくるな」


出雲が冷静に判断して発言の許可を求めた


参謀総長は許可すると一言言う


「ロシア革命国が介入するとなるとアメリカ

が介入してくるのでは?我々には安全保守条約がありますし、日本とは同盟関係ですよね?」


「いやあってないようなものだ、現状香港の条約も機能してないし、いつでも切れる関係ってことだと思う」


「そうですか」出雲は落胆した。


「話し合っても平行線だ陛下に助言を頂こう」


出雲はちょっと待ってくださいと言うが参謀総長は鷺ノ宮一香の部屋に電話をかける


「な〜に?今忙しいんだけど?」


参謀総長の顔は先程までと違い緩み切った顔をしている。


「陛下今後どのような動きをされたらよろしいですか?詳細の方を送りましたのでご確認をお願いします!」


鷺ノ宮一香の返答を待つ、


「中華連合を壊滅させちゃおうか〜あ、でも一方的になっちゃうかな?まぁいいや!中華は見せしめで壊滅させちゃおうか!それでウチの神機を各国に売り込もう!そしたら!いい感じに面白くなりそう!神機対神機!見てみたい!じゃよろしくね」


参謀総長は笑顔で承諾


驚愕した


「ちょっと待ってください!神機を他国に売るなんて、正気じゃないですよ!独自の技術で改良され、新たな兵器が各国で生まれます!パワーバランスが崩れます!!神機は日本で独占すべきですよ!」


斉木は言うが皆下を向き唇を噛む、小刻みに震える人もいる、私もその一人だった


そして乾いた音が戦略室に響き渡る、皆が驚いた、音がした方向を見ると参謀総長が拳銃を構えていた。


銃口からは煙が上っていた、銃口の先を見ると、外交特務官の斉木がだらしなく椅子に座っていた、その頭には穴が空き血を流していた。


「総長!何を!?」

朝日元帥が椅子から立ち蔵影に言う


「陛下の言うことは絶対なの、神様の言うとおりにしないと」


まるで子供のような言動だった。


そして、参謀総長は部下を呼び命令をする。


「香港にいる部隊に連絡しろ、中華連合本国の侵攻を許可すると、そして各国に連絡し、神機を数台売ると言え極秘裏に」


部下は敬礼を行い、命令を実行する。


皆が会議室から出る、出雲の精神は限界だった、出雲は戦略室の外にあるトイレに駆け込み、嘔吐する、


(このままでは、日本が、世界が終わる、頼む

誰か助けてくれ)


出雲のポケットが振動する、ポケットから携帯式の電子機器を取り出すと1通のメールが来ていた。


その内容は[出雲特務大尉、我々と共に立ち上がりませんか?日本に大和の魂を]



香港、前哨基地


榊原達は第二大隊と合流し、補給を受け、格納庫で機体の整備を行なっていた。


「波風そっちの機体は大丈夫か?」


「ええ、機体の損傷は軽微だったから」


榊原は他の機体を見て回る、格納庫入り口に女性の兵士がこちらに向かってくる


「貴様が榊原か?」


榊原は階級章をみる、(大尉か)


気をつけを行い敬礼をする


「はっそうであります!」


「第二大隊のラヴィリアだ、今回はよくやったな。先行攻撃隊に選ばれた時は驚いたがな」


(ラヴィリア隊長が選んだわけじゃないのか?)


「隊長が私を選んだのではないのですか?」


口元を緩めラヴィリアは言う


「いや、草壁のやつだ、余程お荷物を抱えたくなかったのか?期待したのか、だな」


波風と、椎名が駆け足でラヴィリアに近づくと、敬礼をする


「2人ともよく無事だったな2人なら攻撃隊に向いてると思ったが、よく頑張った」


2人を労うラヴィリア


「そうだ、この分隊は私の直属の隊になる、

それを言いにきた榊原お前は伍長から曹長に昇進を申請しておいた。」


「はっありがとうございます。直属と言うと隊長はラヴィリア大尉ですか?」


「ええ、それと私も前線に出る」


3人は驚いた、

「三木を死なせてしまった責任があるからな、事前に攻撃隊に配属されることを言えれば良かったんだが、急に決まってな、」


それだけ言うと悲しげな表情をする、その顔が美しく、魅入ってしまう

そろそろ行くよと言い残し、格納庫を後にする、ラヴィリア大尉、その後ろ姿に3人は敬礼をする


香港 前哨基地、司令室

司令室には草壁、織田、派遣軍隊長、白井中尉が机を囲むように戦略マップを見ている。


「このまま進むのであれば、重慶市を落とすのが得策かと、あそこを落とせば、補給路が確保できます。ですが市街地戦となると神機では不利かと、」


織田が顎に手を当て言う


「沖縄基地から、援軍は送れないのでしょうか?輸送船で神機を送り込み強襲、または降下攻撃か」白井が言うが、草壁が反論する


「現状厳しいだろな、いつ南北統一國が攻めてくるかわからないからな、戦力は極力割けないだろうからな」


司令室のドアが開かれ、ラヴィリアが入ってくる、


「どう?状況は」


「そのまま進むとは言ったが、現状戦力を分散させるしかないな」


難しい顔で草壁が言う


ラヴィリアがマップを見て

「分散させるなら上海と重慶を落として、上海から北京を回るような形で挟み撃ちは?」


織田が呆れた様子で言う、


「仮にその作戦で補給は?上海から北京に回るまでどうするんだ?」


ラヴィリアは言う


「上海から北京に潜入する…神機ごとね」


織田がふざけるなと机を叩く


「貴様ふざけてるのか?何を考えている!そんな作戦通用するわけがない」


ちょっと待ってくださいと白井が言う


「もしかして神機をバラして、潜入するってことですか?」


ラヴィリアはそうと一言


「北京に神機2台を隠せる倉庫が手配できれば問題なく、潜入はできる組み立ては.1人でも整備できるように簡単に設計されているから1週間あれば完成するわそして2台で首都を攻撃して、あなたたちが来ればいいのよ」


ラヴィリアは自慢げに話す


草壁が渋い顔で


「しかし、誰がその作戦を実行する?」


「立案者の私はもちろん、先行攻撃隊の分隊を潜入させるわ」


ラヴィリアが言うことに、織田が反論する


「ラヴィ訓練時代からの仲だが一つ言わせてくれ、お前は三木を死なせたと言っても間違いじゃないんだぞ、勝手に人員を決めることには反対させてもらう」


ラヴィリアは目を閉じ、心に誓ったもう同じ過ちを繰り返さないと


「先行攻撃隊の件は俺の責任だまぁここにいる隊長クラスも初の実戦なんだ、多少の犠牲は仕方ないだろその作戦については上海を落としてからだな」


草壁が険悪な雰囲気を和らげるように優しく話す


「と言うことはやはり分散させるんですか?」


白井中尉が話すそれに対して草壁は首を縦に振り


「俺と織田の隊で重慶を落として、ラヴィと白井の隊で上海を落とすが本国から潜水強襲部隊を派遣できるか掛け合ってみよう」


ラヴィリアはお願いと一言、白井は小声でその部隊ってなんですか?とラヴィリアに尋ねる


「最近できた部隊でね、通称[河童]なんて呼ばれてるわ、水陸両用の神機を扱う部隊みたい私も実際は見たことない」


潜水強襲部隊通称[河童]


水圧に耐えられるよう、神機の装甲を厚くする代わりにブーストの装備が排除されており、そのかわりブーストタンクを背中に背負い、それで水中を移動する地上に出る際ブーストタンクをパージさせ、頭部からセンサーを円形に展開させ敵を識別させる、この円形に展開させた状態が河童に似ていることから河童部隊と呼ばれている。


「参謀本部から連絡があるまで、待機だな」


そう告げたと同時に参謀本部から連絡があった。


香港前哨基地、格納庫


榊原達は整備を終え昼食を取るため格納庫端のテーブルに集まって、各自配給の食事を取っていた。


「この配給いつ食べても慣れないわ」


波風が言う


「まぁ今は戦争中だから贅沢は言えないよ」


榊原も言うが箸は進まない


軍の配給は戦時中とそうでない時で配給は変わる、通常時はかなり豪華で美味しいと評判の配給だが戦時中はすぐカロリーが摂れるものばかりなので味が全く考慮されていない、訓練で一度口にするのだが榊原達、他兵士達もまた口にするとは思わなかった。


「そう言えば榊原は新兵できたのよね?かなりの判断力だったけど、どこの訓練所の出身?」波風が言う、


椎名、赤石も耳を傾ける


「鷺ノ宮訓練所だよ」


三人は驚いた、


「鷺ノ宮訓練所ってあの親衛隊の?っ てことはあなた強化人間ってこと?」


「まぁそいうことになるかな、」


榊原は口元の前で手を組みながら言う


「でも鷺ノ宮様の訓練所を卒業された人は親衛隊に所属するのではないのですか?」


椎名は恐る恐る聞く


「一応正規軍か、親衛隊か選べるんだけど親衛隊になるには俺の能力ではダメだったんだよ。危険察知能力、それは誰にでもある能力だから」


「なるほど、ってことは落ちこぼれってことか」


赤石が言うと波風がちょっとと赤石の肩を叩いた。


「いやそれが正しいだろうな、すごい能力に目覚める確率は25%しかないらしいから、俺はその中の5%ってどこかな」


椎名が興味を持ったのか、質問をする


「すごい能力ってどんなのがあるんですか?」


「そうだな、俺の同期では、スコープを使わないで目だけでズームできる能力?みたいな

後は予知能力、空間把握、まぁ色々あるがまだ研究段階らしいからね」


榊原は3人の過去のことを聞いた


波風が最初に答える


「私は第二に配属されて一年くらいしか経ってないわ、訓練所は、相模原訓練所、摩耶とは訓練所からの一緒」


椎名は頷く、


「赤石は?解放戦線からこっちに入った経緯は?」


波風が質問をする、少し間があったが口を開く


「草壁と一騎討ちをしたんだよ、生身で、その時に連れて行かれた。」


「素手でか?」


「いや、草壁の副官、そいつの軍刀を借りてお互い戦った。」


波風が余計な一言を言う


「それで負けたのね」


赤石は黙ってコップに入った水をゆっくり飲み黙る

皆は察してそれ以上は聞かなかった。


基地内に設置されているスピーカーから声が発せられた。

「全隊司令部前に集合!」


織田大隊長の声だった


4人は食事を全て口に押し込み司令部前に集合する


草壁が145人の前で話す


「全隊聞け、参謀本部から中華本国への進撃が許可された、まず第一目標として重慶と上海を落とす!重慶は第一、第三大隊、上海は第二、派遣軍、潜水強襲部隊で攻める0200時に出発する各隊、準備を怠るな!以上」


草壁が敬礼をし、145人全員が敬礼を行う


さらなる地獄の幕開けである。


中華連合国掲陽市


「こちら2.1、01応答されたし」


「こちら01どうぞ」


「敵戦車多数、歩兵多数確認、航空機は確認できずどうぞ」


「01了解、第二中隊と第三中隊で強襲されたし」


「了解、第三中隊と合流し、強襲」


ラヴィリアは神機コクピット内で戦力マップを確認する


「隊長、やはり航空機はまだ来ないのでしょうか?」


榊原は心配な様子でラヴィリアに言う


「中華の攻撃が予想より弱い、何故なのかはわからない、北京に部隊を集結させていると不味い、もちろん上海を落とされることも考えているだろうが、どっちらかだな、北京か上海か」


戦力マップに第二中隊、第三中隊が掲揚市を囲むように動く


椎名怯えながらがラヴィリアに話す


「もし航空機が来た場合、私たちの装備では歯が立たないですし、一番の天敵ですよね?」


そう神機には航空機が一番の弱点である、機動性に優れるがそれは地上限定であり、空の上での航空機に対する防御が皆無である、


尚且つ、航空機にはロックオン性能があるのでミサイルを回避するにはさらなる機動が必要になる、神機のライフルも射程圏外である


「航空機にロックオンされたら回避行動一択しかないな、こちらもライフルと神刀だけじゃ太刀打ちできないしな、ミサイル詰めればいいのに」


赤石がぼやく


通信がラヴィリアに入る


「01こちら2.1掲揚市を包囲これより殲滅戦を開始する。」


「01了解、燃料を節約しろ、ブーストをあまり使用するな、殲滅後、合流せよ」


「2.1了解アウト」


「第四中隊、第五中隊は第一中隊に続け、掲揚市を迂回し先を目指す」


部隊は跳躍をし、掲揚市を迂回する


榊原は横目に掲揚市を見る、神機が頭を出し、戦車、歩兵をアリを潰すかのように殲滅していた。


ラヴィリアの隊は順調に上海まで部隊を進める。


東シナ海 深海


潜水輸送艇作戦室


「え〜今回の作戦、上海を夜間に強襲する以上」


小太りな体型で潜水服を着用する永道大尉


「それだけですか?隊長?あとは適当に?」


「まぁ上陸したら航空機を真っ先に叩くぐらいだな、後はまた海に戻って、潜水艇に戻る」


作戦室の中には10人程、皆だらしなく椅子に座る、もちろん注意する人もいなければ永道大尉自身もだらしなく煙草を吸う


「今攻めてる106軍団は初の戦闘らしいが、俺たちは初戦闘じゃないからな先輩面して攻めてればいいのよ、号令あるまで待機〜」


中華連合国 福州


「やっぱり敵は戦車と歩兵しかいないわね上海に航空機を集結させてるかな」


ラヴィリアは頭を抱え考える


「簡単に進み過ぎですよね?草壁隊長の方はどうなんでしょうか?」


榊原はラヴィリアに言うが返答はない


「念のため、空爆を行う、民間人に被害が出ないよう民間施設には落とさないように座標を設定する」


ラヴィリアは空爆を行うため通信手に連絡を行う


「5.1、白井聞こえる?空爆を要請するから座標の設定をお願い」


「了解、座標を設定します。ヴァイパー1こちら第106軍団第二大隊、第五中隊今から言う座標を攻撃されたし」


「こちらヴァイパー1了解」 


白井は戦力マップを確認して民間施設を避けて座標を設定した。


「ヴァイパー1座標を確認、10分後に空爆を開始する」

香港基地から爆撃機が緊急発進される


榊原がぼやく


「こちらも本国から戦闘機を出せればいいんでしょうけど、やはり安価な神機の方がいいんでしょうね」


波風は当たり前でしょと一言言う


「戦闘機一台何億として、神機は何万でしょ?でも神機ってなんでこんな安いのかしら」


「装甲が鉄だからよ」ラヴィリアが言う


「爆撃機です!」


椎名が神機で指を差す、通信が入る


「こちらヴァイパー1目標に到達、目標の攻撃を行う、FOX4FOX4」


号令と同時にミサイルが敵基地を攻撃する


「目標命中、旋回し、機銃掃射を行う」


爆撃機が旋回し、機銃を掃射し跡形もなく施設を攻撃する施設の中が露出する


榊原は露出した施設を神機のモニターでズームする


「ん?あれは?」


煙が晴れ、中の様子がはっきりと映し出される


「あれは!?神機です!隊長軍事施設に神機が格納されています!」


榊原は焦った様子で大声を上げる、ラヴィリアは返答をしないですぐにズームで施設の中を見る


「撃破された、神機を回収したのか?でもあのカラーリングは日本のじゃない、装甲は継ぎ接ぎで修理してある」


神機のカラーは濃い緑色で全て塗装されており、ぶっ恰好な神機が3台格納されていた。


「確か撃破されたのは5台だったなうち3機はここで修理されていたのか」


ラヴィリアは冷静に話すが表情は強張っていた。


すると一台の緑色の神機が起動する、起動したと同時に素早い動きで、先行して待機している第四中隊に向かってくる、


「こちら第四中隊!神機が向かってきます!指示を!」


焦った様子の声が各隊に響く


「応戦しろ!動きが素早いぞ、第四中隊で一機を囲め!」


ラヴィリアは勢いよく声を発する


第四中隊隊長が指示を出す


「4.2と4.3は左右、4.4と4.5は上下で囲め」


4.4「こちら4.4動きが早い、本当にうちの神機か!?」


4.1「4方向で囲む際は射撃を禁止、近接戦闘に移行せよ」


「こちら4.2こっちくる!!なんでだよ!こっち来んなよ!」


「4.2ブーストを最大限に!回避せよ」


4.2のコックピット内にアラートが鳴る


4.2「だめだ、燃料がもうない、速度がが落ちる」


4.2の機体の速度が落ちる、落ちた同時に緑色の神機のライフルがコックピットに刺さる


「うがぁぁ、中隊長…たすけ…かぁさ…」


そして引き金を引く、コックピットは貫通し、穴が空く周りには血か、オイルかわからないが液体が付着している


4.3「なんで中華のやつがこんな動き出来きるのよ!」


4.5「4.4挟撃行けるわね?左右で交差し、敵の横をすり抜け振向き射撃を行う、訓練通りに」


4.4「了解!」


日本軍神機が緑色の神機の後ろを走る、そして左右から敵を挟み、すり抜けようとするが、緑色の神機の懐からナイフと、神刀を構え、二機を呆気なく倒す、神刀はコックピットを見事に貫通、即死、ナイフの方はコックピットから少し外れているが身動きができない状態


4.5「はぁはぁ、なんで…4.4…真弓…ちきしょー」


緑色の神機は神刀を抜き、もう一機にとどめ刺す瞬間、隙ができ、透かさず4.3が射撃を行う、緑色の神機は日本軍機を盾にし防御する


4.3「こいつ!外道が!」


4.3は最高速度で相手の懐を目指し、神刀を懐に刺そうとするが、相手もこちらに向かい、片手に神刀を構えるが、もう片方の手にライフルを隠し持つ、それに気付いた4.3だが遅かった。


4.3「くっ!まずい」


相手は腰付近から腰撃ちをする


4.3の機体は文字通り蜂の巣になった。


すべてが一瞬の出来事だった。


たった一機に4機落とされた部隊は、呆気に取られ、恐れた。


ラヴィリアも唖然として言葉が出ない


4.1「こちら第四中隊隊長の鈴木です私以外やられました。ラヴィ隊長申し訳ありません。

玉砕覚悟で使命を果たす所存であります。」


ラヴィリアが通信に応答する


「あなた一人ではどうにもならない一旦戻り体制を立て直しましょ」


ラヴィリアは冷静に言うが


4.1「いいえ、隊長、責任を取らせていただきます。部下を死なせてしまった責任を」


それだけいい通信を切る


4.1が敵機に向かい通信を試みる


4.1「聞こえるか、貴官の武功恐れ入る、一騎討ちを申し出る受けてくれるなら通信に応答せよ」


??「まさか、日本人と戦うことになるとはな」


通信から聞こえたのは日本語だった


4.1「日本人!?貴様は…」


??「お前は強そうだな、本気で来いよ雑魚の相手はあきた」


4.1「貴様は生かしておけない!神天皇陛下の為、日本神國の為、ここで落とす!赤城第106軍団第二大隊第四中隊隊長鈴木恵梨香少尉参る!!神天皇陛下万歳!!」


??「勢やよし、隊長クラスなら私も本気を出そう、中華連合国、特務部、玄武隊隊長 春日野謙一勝負!!」


二機はお互い向かい合わせのまま神刀を構え突進する

神刀と神刀がぶつかり合い火花が散り、金属音が鳴り響く、


鈴木少尉は相手の神刀を下に円を描くように受け流す、春日野神の刀が上に弾かれ、鈴木は下から神刀から切り上げるが春日野は弾かれた勢いで、ブーストを噴射し宙返りで間一髪の所を避ける。


「貴様、中々やるな、だがまだ弱いな」


ブーストを駆使して鈴木の前まで行き蹴りを入れる

「うっ…まだ、まだやれる!神國軍人をなめるな!」


鈴木は上段の構えをする


「ほぉー血迷ったか?」


春日野はブーストを噴射、そして鈴木の懐に入るが鈴木はブーストを駆使して神刀を高速で振り下ろす

春日野はそれを片手を犠牲にし神刀の軌道を逸らした。


「片手を犠牲に軌道を変えた!?」


そしてもう片方の手には神刀が、鈴木のコックピットを横に斬る


「あがっ…くっ、んっラヴィ隊長…あなたと共に戦えて…光栄でした…雅也さん…お返事お返しできなくもうしわけ……」


鈴木の機体はコックピット付近から火花が散り数十秒後爆発した。


ラヴィリアが怒りを露わに叫ぶ


「たった一機に中隊がやられるなんて!くそ!」


波風が涙を流し悔しがる、 


「鈴木少尉ご立派でした、今までありがとうございました…」


榊原はラヴィリアに次はどうしますか?と焦りながら言う


「たった一機全員で掛かれば倒せるが、相手の狙いはこっちの戦力を削ることだ」


ラヴィリアは考える、相手の神機はその場に待機している。


「私が出る」


ラヴィリアが言う、他の兵士も止めるが


「いや第四の仇もある、私が出るのが筋だろう」


そう言い残し、相手の神機の前までいく、


「第106軍団第二大隊隊長浅井・F・ラヴィリア大尉だ、敵機応答せよ」


通信を試みる


「ほぉー大隊長のお出ましか、ん?ラヴィリア?」


ラヴィリアのモニターに灰色の目をした男春日野が映し出される


「春日野…謙一…元皇居護衛隊護衛隊長か」


「久々だな、神機の模擬戦以来か」


ラヴィリアが春日野の問う


「行方不明とは聞いていたが、何故中華に?」


春日野が怒りを露わに話す


「何が神天皇だ、何が、日本神國だ、ふざけるな、息子を殺しがって、」


ラヴィリアは額に汗をかき、いつくるかもわからない、攻撃に備える


「息子はな、神天皇に犯されたんだよ…それでな、狂っちまったんだよ…連れて行くんじゃなかったよ…息子は神天皇を拝みたいって言うから…そしたらさ…神天皇、鷺ノ宮の部屋で息子が…」


弱々しく話す春日野


「…………」


目を瞑り黙って話を聞くラヴィリア


「それで神機のデータを盗み中華に亡命した。そんなところか」


モニター越しに頷く春日野


「復讐だよ、そして取り戻す、あの時の平和な日本をそして、今こそ大和の魂を!!」


そう言い、いきなり神刀で襲い掛かる春日野


ラヴィリアは相手の動きをよく見て、攻撃かま当たる直前までその場に立ち尽くす


(こいつ避けないのか?)


春日野は神刀を振り下ろし、当たる直前に、ラヴィリアの機体は春日野の前から消えていた。


「なにぃ!?どこだ?」


春日野は当たりを見渡すと、右方向にラヴィリアの機体を確認できた。


「クイックブースト、大隊長クラスはね新しく装備が追加されたのよまぁまだ試作段階だけど、ブーストを噴射するより細かい動きができるのよ、それに燃料も節約できる」


春日野は中国語で通信を行う


「(ヤン、ヘイ、聞こえるか?こいつは強い、多分俺は殺される、北京に向かい、部隊を整えろいいな、決して振り返るな)」


そう言い、施設から残りの二機が立ち上がり、逃げるようにブーストをする


「ラヴィリア隊長、残りの二機が逃げます!追いますか?」


白井が言うがラヴィリアは止めた。


「いや、深追いはするな、山岳地帯に多分山砲が待ち構えている可能性がある、」


「さすがは大隊長鋭いな」


「春日野、確かお前は模擬戦の時に私に勝っていたな?」

ラヴィリアは過去の模擬戦の話を持ち出す


「あぁあの時はから少しは成長したのか?こっちはハンデがあるから余裕だろ?」


「いいや、片手が落ちた時点でお前の負けだ、私の部下の方が強かったってことだね」


ラヴィリアは冷めた目で春日野を睨み挑発する


「やってみないとわからんだろうが!!」


春日野は右にいるラヴィリアに対して神刀を振るがラヴィリアは後方にさがり、神刀を捨てる


「ラヴィリア大尉なんの真似だ」


「貴方にはナイフ2本で十分と判断しただけよ」


春日野は怒り心頭に神機を跳躍させ、空中から急降下攻撃を行う


「舐めるなよ!!このアマが!!」


ラヴィリアは降下してくる春日野に対してナイフを投げる、春日野の神機の胸を貫いた、そしてゆっくりと神機が空から落ちてくる、


「貴様、何を!?」


「貫通したのね、そこジェネレーターがあるの忘れてた?そこさえ貫けばもう神機は起動しなくなる、私の方がさらに強かったみたいね」


そしてラヴィリアはゆっくりと倒れた神機に近づき、コックピットにナイフをゆっくりと近づける、


「非常用のジェネレーターがあるからモニターは見えてるわよね?ゆっくりと殺すからね、貴方と違って早いのは嫌いなの」


そしてコックピットにナイフの先が当たり金属音が少しづつ音を立てる


「やめてくれ…俺は…死にたくない…」


「貴方も隊長ならわかるわよね?部下を持つ責任が、もう死なせないって誓ったのに、死なせてしまったこの気持ち」


春日野のコックピットのモニターが割れ始めナイフの先が見えてくる


「あああああああいやだぁぁぁぁぁぁぁ助けて助けてこんなのやだよぁぁぁぁぁ」


春日野は情けないほど叫ぶ外に漏れるほど叫ぶ


コックピット内で逃げ場を探し、ジタバタする、ナイフの先はゆっくりと近づき春日野の体に触れる


「いたい!ああっ…あ…ああああああああああああ!いやだぁぁぁぁぁぁぁ」


そして、全身がナイフの先に飲み込まれる


「あがっうぶぁがぁっ」


奥まで刺さったのを確認した、ラヴィリアはナイフを抜き、血がついてるのを確認する


「第四の仇よ、私は優しくないから…」


ラヴィリアは春日野の機体を見つめる


そして部隊に通信をする


「第二大隊、前進、仲間の死を無駄にするな

行くぞ」


そうして第二大隊は上海を目指す


日本神國 皇居内


出雲はこの後の演説の為、鷺ノ宮の部屋を訪れる


「鷺ノ宮様、出雲です演説のお時間です」


扉をノックし声をかける扉を開け、下着姿の鷺ノ宮一香陛下が現れる、出雲は鷺ノ宮さま様の背後のベッドに男が下半身を露出させた状態でいるのを目にする、


(蔵影参謀総長!?)


「演説か?なら用意するからお前は会場のほうにいろ」


鷺ノ宮様はそれだけいい、扉を閉める


出雲は言葉も出なかった、電子機器を取り出し、この間のメールを確認する、宛名も書いてない、場所と時間だけ


[神新宿にあるBAR神衣に深夜ならいつでもいるので志を共にするならぜひ」


そして出雲特務大尉は決心した。


[日本を助けたい]


返信を返し、すぐに返信が返ってきた


[大和の魂を]


出雲特務大尉はそっと電子機器をしまい演説会場に向かう


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