第4話
第4話
歩き始めてから約4時間といったところだろうか。暗い緑のカーテンから光が指すようになった。
「ようやく終わりか・・・」
光でくらむ目を手で覆いながら俺はようやく森の外へ足を踏み出した。
「おー、久しぶりの青い空だ。それにこれは壮観だな」
俺の視界に入ってきたのは雲一つない青空と一面の草原、それに所々にある岩だった。
「さて、それじゃあ街を見つけないとな」
辺りを見回しながら取り敢えず何かないか探していると、大きな爆発音が聞こえてきた。
「ん?なんだ?」
音がした方向に視線を向けると、すごい速さで疾走するボロボロの馬車とそれを追いかける馬に乗った男数人が見えた。
男たちはいかにも山賊といった格好で、奇声を上げながら馬車を追いかけていた。
「あれは・・・どう見ても追い剥ぎだな。さて、どうするべきか」
思いっきり面倒ごとに巻き込まれそうな展開に眉をひそめながらどうするべきか考えるが、余り時間は無いようだ。
「ま、生き残っているならこの辺のこととか聞けるだろうし、見つけた以上見捨てるのは忍びないしな」
そう言うと俺は駆け出した。
「ぐぅ・・・」
馬車の中で男は頭から血流しながら苦しそうに唸っていた。傷は浅いのだが、馬車が揺れるたびに痛みに耐えるような声が漏れる。
「お父様、大丈夫ですか!?」
その隣には、15~6歳の女の子が不安と心配が入り雑じった表情で男を見ている。
「・・・こうなっては・・しかたない。マリー・・お前だけでも・・逃げなさい。私が・・・少しでも時間を稼ぐ」
男が苦しそうにしながら 剣をとりそう言った時、マリーと呼ばれた女の子は顔を必死で横に振りながら言い寄った。
「駄目です、お父様!お父様をおいていくなんて!」
「しかし、このままでは2人とも、っ!?」
「きゃあ!?」
突然の強い衝撃に馬車はバランス崩し、横倒しになる。そこにさっきの追い剥ぎたちが追い付いてきた。
「へっ!手こずらせやがって」
追い剥ぎのリーダーらしき男が馬車に唾を吐きながら、ドアを開いた。
「・・・待ってくれ。どうか・・娘だけは」
男は馬車の転倒時に気を失ってしまっお女の子を庇いながらリーダーの男に懇願した。
「残念だったな。お前らに生きていられると困る方がいるんだ。恨むんなら、あの方に敵対した自分の愚かさを恨むんだな。」
「そうか、・・・あの男の・・差し金か」
「そういうこった。じゃあとっとと死ね」
リーダーらしき男はそう言うと持っていた剣を振り上げ、下ろそうとした。
・・・・その時だった。
「生憎だか、あんたにその 2人 を殺ることはムリだ」
突然掛けられた声に驚いて男が振り返ると、そこには青白いオーラを放つ黒き鬼がいた。
書く量がバラバラですがご勘弁を(>_<)
コメント待ってます。