騒がしい旅になりました。
お昼ご飯を持ってきたライン様とハヤテが言い合いをしています。仲良くしてくれないかな?困るよ!ご飯抜きになったら楽しみが減るよ〜やめて!
「お前は何でここにいる?」
ライン様の怖い声が響きます。ハヤテが負けずに声を出して答えました。
「ママが居るから!」
私の頭の上で言い合いはやめてください!うるさいです。
「ママ?誰だ?」
目が据わったライン様がハヤテを睨んでいます。頭の上でやり合うのはやめて欲しいです。
「ママはママだよ分かんないの?」
ハヤテも負けていません。ライン様の方を向いて言い合っています。
「ここから出て行け!鳥小僧!」
強くライン様が言うとハヤテが泣きそうになっています。
「うっ、ママ〜この人がいじめるよ〜助けて!」
ケンカをしてご飯をもらえなくなったら困るのでハヤテにケンカをやめるように言いました。
「ハヤテ!ライン様に失礼な事しちゃダメよ!ご飯貰えなくなるわよ!」
ご飯がもらえないと知ったハヤテは大変だと思ったようです。流石我が息子食べ物に対しての執念は大したものです。
「え!ご飯の人!ごめんなさい!ご飯ください!」
目を丸くしてライン様がハヤテを見ていました。
「……リリーこの鳥小僧の親は君か?」
私が生んだ卵から生まれたので親には間違いないですね。
「えーと、何故か卵が生まれて温めたら鳥さん出て来たんです。」
信じられないとライン様顔が言っていますが嘘ではないのでどうもできません。
「…何にも知らないで温めたのか?」
生んでしまったので温めるしかないよね。ちょっとわくわくしたのは内緒です。
「温めたら何が出て来るかなって?面白そうで。飼ってもいいですか?」
とにかく一緒に暮らしてご飯をもらわないと!
「……好きにしなさい。」
やったね!ライン様がいいと言ってくれました。
「ライン様ありがとう!ハヤテ挨拶しなさい。」
「ライン様ご飯おねがいします!」
「間違いなくリリーの子だな。」
ハヤテも一緒にライン様に飼って貰えることになりました。良かった!これでご飯が確保出来た!沢山食べる子なので心配してたけどライン様がいい人で助かった。ふふふ、これから楽しい旅になりそうね!