ペットは困惑する。
ゆっくり更新になります。
ライン様と王様は、それぞれ自分の子供である二人に餌ずけ中です。
「レオン美味しいよ、これを食べなさい。」
「うん!パパおいしい!」
「ライン様、僕もください!」
「この美味しい所を食べなさい。」
「ありがと〜おいしい〜」
「ハヤテこっちの果物が美味しいぞ、食べてくれ。」
「うん!パパありがとーあまい!うまうま〜」
「王様!レオンにも、くだものちょうだい!」
「いいぞ、食べなさい」
「わーい!」
おやつを食べる私達の頭上で、睨み合いが相変わらず行われている。辞めて欲しい!
「 シロ!私と一緒に帰ろうハヤテと共に。」
「えっ!今ライン様のペットだから無理だよ。」
「…何故だ!!ハヤテは次期王位継承者だ!王城で暮らすべきだ!」
「うーん?ハヤテ!パパと一緒に行く?」
「え!ママは?」
「ライン様のペットだから行かないよ。」
「ママが、行かないからパパごめんね。」
「……」
落ち込んだと思ったが、急に目を爛々させて剣を抜いてライン様に向かって行く
「シロが私と来ないのは、貴様の所為だ!!殺してやる!」
「わあああああー!やめろ!!危ない!!」
馬車から飛び出て、王様とライン様が戦いを始めています。
「「「「「凄い!ラインハルト様と互角だ!」」」」」
「「「「「王とあれだけ戦えるとは!」」」」」
数時間もやりあって二人共ぼろぼろです。護衛や騎士達も、手出し出来ません。
でも、そろそろご飯の時間になりました。育ちざかりである子供達の腹時計は正確です。
「ママ!ご飯の時間だよ!」
「ママ!おなか空いたね〜。」
「そうね、ご飯の時間だわ!貰わないと!」
やっぱり窓からご飯を、大きな声を出して要求します。
「ライン様!王様!ご飯の時間だよー!」
「ライン様!パパ!ご飯ください!」
「パパ!王様!ご飯ちょうだい!」
何があってもご飯だけは忘れず貰う、リリー(シロ)達です。
「「……」」
「休戦だ!シロは飼い主からしかご飯を貰わない!」
「そうだな!準備しなければ!」
何故かさっきの事が嘘みたいに、仲良くご飯を準備する二人がいます。このまま仲良くしてくれると、美味しいご飯が増えて、嬉しいと思うリリー(シロ)なのでした。