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起つ力も無し、如何に己を満つか

丸三日以上の睡眠は筋力を下方方向に多大な影響を及ぼしたらしい。つまり、寝台を両手で押し前へと身体を動かしたところ、膝に力が入りきらずにそのまま前につんのめる形で倒れたのである。もし別の言葉に置き換えるのならば立ち上がるという行動は人の言うところの失敗に終わったということである。

御科之守は寝台からの勢いを殺さぬまま床へと激突した。そのさい、どさくさに紛れ振った腕が装飾品として置いてあった瓶を巻き込み、倒れると同時に地面に叩き付けてしまっていた。

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