↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

ダンジョン

作者: 店長
掲載日:2026/10/10


ここはダンジョンと呼ばれる魔物の巣窟だ。

いつ誰がどうやって作ったか誰もわからないし、そんな場所をなぜダンジョンと呼ぶのかも不明。

ただ、それでもここはダンジョンなのだ。間違いない。

階層が区切られており、なぜかここが2Fであることが皆わかるし、このダンジョンはかなり深いという事もわかる。理由は不明だ。

通常であればそんな縦穴は崩落してしまいそうになるが、それだけは絶対にない。

そしてこのダンジョンにはいくつかのルールが存在している。


ルール1

同階層の魔物は異階層へ移動してはならない。


ルール2

階段付近で侵入者を突然襲ってはならない。


ルール3

ダンジョンから外にも出てはならない。


ルール4

自身の強さが変わってしまうような修練を積んではならない。



と、簡単な所でいくとこのようなものだ。

更に細かく記載されているものもあるが、この2Fでは当てはまらない。

他の階層ではなぜか設置されている回復エリアへの侵入不可や、絶対に入ってはいけない部屋などもあるらしい。


俺の担当である2Fであれば詳しく教える事が出来る。

まずあまり多くの魔物で侵入者を襲ってはいけない。多くても2~3匹と相場が決まっている。

それと弱っている侵入者を集中攻撃してはいけない。バラバラに攻撃をする事だ。

ただし侵入者が単独である場合はその限りではないが、その場合はこちらも出来るだけ単独で相手をするようにする事。

それとあまり短い間隔で襲い掛かってはいけない。

もっとも重要な事は、侵入者が極端に強い状態であったとしてもこのルールは変えてはいけないという事だ。


そういえば自己紹介がまだだったな。

俺はスライムと呼ばれている。

強くはないが、知名度でいえば相当なもののはずだ。

仲間も多い。


新入りにはここのルールを教えたが、ここから先はダンジョンを回りながら説明をしていこう。

基本的にはこのフロアであればどこにいてもいい。

ただし、水の中などはダメだ。侵入者に対応する事ができない。


ん?この箱か?


この箱は宝箱という。

中にはアイテムと呼ばれる道具が入っており、侵入者だけが開ける事を許されている。

俺たちは侵入者が持っていったあと、次の侵入者が来る前に補充する事が義務付けされているが、一点注意がある。

一度宝箱を開けた侵入者に対しては素早く中身を抜かなければならない。

何度もアイテムをもっていかれては困るからな。


なぜ侵入者の為に宝箱を設置しているかって?

そんな事は俺にもわからない。

このダンジョンの深層にいらっしゃるボスのお考えなのだろう。

俺たち低階層のかしこさではおしはかる事も出来ない。


では次の部屋にいこうか。



これはツボだ。

このツボにも先ほどの宝箱と同じ事が必要になる。

しかしツボは宝箱とは違い必ずしも何かアイテムを入れておかなければいけないという事はない。

理由は聞くな、知らんからな。

ツボはこの小さなコインを入れる事もある、地上ではゴールドとか呼ばれている通貨らしい。

俺たちは取引をする事がないからまったくもっていらないゴミだ。

このゴミを捨てるように入れておくといい。

侵入者たちが何か役立つアイテムだと思って拾うその姿が滑稽だよな。


ああ、そういえば罠について説明をしていなかったな。

この階層では罠の設置は認められていない。

もっと深い階層ならあるかもしれないがな。

順番にボタンを押すと開く扉や、所定の位置でアイテムを使うと進める通路などもない。

以前は隠し通路があったらしいが、最近は流行ってないらしく今はつぶれている。

どうやら隠し通路のはずが、ほとんどの侵入者が当然のように入っていき、特殊なアイテムをかっさらうらしく、もったいないとの事だ。



さて、この階層ではこれくらいだな。

先にも伝えたが、階段付近には近づくなよ。

もし間違って階層が変わってしまうと何かがどうにかなってしまうらしいからな。


おっと、誰か来たようだ。

新入りはそこで見ていろ、先に俺がいく。




「お、スライムか」


ピキー


バキ!

****はスライムを倒した。

経験値1と0ゴールドを手に入れた。


「こいつ倒しても経験値もないし金もないし、時間の無駄よね」


「まったくだ、さっさと次の階層に進もうか」




先輩は侵入者に倒されてしまった。

先輩はなぜか煙のように消えてなくなってしまい、跡形もない。

次は私の番のようだ。

先輩の仇、とってやる!


「またスライムか、ほい、魔法」


ピキー


****はスライムを倒した…。


侵入者たちは知らない。

ダンジョンはとても奥が深く、

誰かの力で成り立っている事を。

見る視点を変えるだけでどちらが正義なのかどちらが悪なのかわからなくなる。

この世界は不条理なのだ。


END


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。