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第八話
食後も、写真を撮る。
でも、午前より、どこか乗り切れなかった。
それに気づいたのか、そろそろ帰ろうかと、父が言い出してくれた。
それに少しだけホッとしている自分がいた。
車で家に帰る道中、撮った写真を見つめ続けた。
なぜだか、見ていると苦しかった。
「ねぇ、香萎。写真楽しい?」
唐突に母が聞いてきた。
「楽しいけど、急にどうしたの?」
「今の香萎、少し寂しそうだったから」
寂しそう、と言う言葉を口の中で噛み砕く。
ふと、小林さんの顔が脳裏をよぎる。
見て欲しいと、思ってしまう自分がいた。
その事実に驚いてしまう。
「香萎?」
父が不思議そうにミラー越しに見つめてくる。
「……また、頑張ってみてもいいのかな?」
二人が顔を驚いたように顔を一瞬だけ見合わせ微笑んだ。
「応援してる」
「がんばれ」
父と母の言葉につい涙がこぼれた。
「うん」
家に着き、腫れぼったい目と、でもどっかスッキリした心で、入部届に名前と部活を記入する。口角がほんのりと上がってしまう。ベッドに寝転び撮った写真を眺める。
「……ふふっ」




